第3回
この物語は、フィクションです。登場する団体や個人は、実在しません。
また、登場する団体や個人は、実在の物と関係ありません。
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闇探偵 西園寺 美園2(3) 相良 凌
1 美園 謎の依頼(3)
西園寺の乗るバスは、海沿いに出て、油壺のバス停に着いた。
西園寺は、運賃と整理券を運賃箱に入れて下車すると、海沿いを歩き、20代ぐらいの通りがかりの女性に、
「有栖川さんの家って、この近くにありますか?」
と、訊いた。通りがかりの女性が応じる。
「家っていうよりも豪邸!」
彼女は、指差し、更に続ける。
「あっちのほうに歩いてくと、すぐに見えます!」
「ありがとう御座いました!」
と、言って、その通りがかりの女性に、頭を下げた西園寺。
西園寺は、通りがかりの女性の指差した方向に歩き出した。
歩く西園寺の横には、太平洋が広がっている。
潮風が、やさしく西園寺の肌を撫でる。
磯の臭いが、彼女にも感じられた。
「海か・・・ひさしぶりに来た・・・」
と、西園寺は、一人こぼした。
そのまま、西園寺は、しばらく歩く。
すると、目の前に、大きな白亜の洋館が現れた。
門は、閉ざされているが、西園寺の目にも、はっきりと、豪邸の姿を確認できる。
海沿いに立つ白亜の豪邸。
門の脇にある表札には、有栖川とある。
西園寺は、意を決して、門の脇にあるインターホンを押す。すると、
「どちらさまでしょうか?」
インターホンから女性の声がした。
西園寺が応じる。
「有栖川小夜子様から手紙を頂いた、秋本真琴というものですが・・・」
「少々お待ち下さい・・・確認いたします」
との、インターホンからの声の後、インターホンが切れた。
しばらくすると、豪邸の大きな門が観音開きに、ゆっくりと開き、メイド服姿の使用人らしき女性が、西園寺の方へ、向かってきた。
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探偵の助手時代の西園寺美園も登場する、より、スケールの大きい、相良 凌 作品 特命探偵シリーズをよろしくお願いします。(下の〔【VictoryProjectWin☆特命探偵シリーズ☆】〕のリンクからアクセス出来ます)




