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1 森での出来事



ピヨピヨッ、鳥の鳴き声が聞こえる。

風が気持ち良く、自然の香りがする。



あれおかしくないか、さっきまで道路にいたような

気づいた瞬間にはガバッと身を起こし周りを見渡した。


「ここ、何処?」


おかしい、いつも通り学校に向かう為

家を出た事は思い出せるのに

その後の事を思い出そうとすると

頭が割れそうなくらいに痛くなる。


あまりの痛さに、つい手を頭にのせると

またおかしい事に気づいた。


手が小さい気がする。

手だけじゃない、下を見てみると

足も体も小さい。まるで幼児のような体型だ。


「どういうこと?」


つい声が漏れ、その声もいつもの声より

高く、幼い気がする。

何が起こったのかよく分からない状況に、

再度周りを見渡しながら

とりあえず状況の整理をする事にした。



まず、家を出た後のことが思い出せないこと。

気づいたら木に囲まれた、森のような所にいること。

そして、体が縮んでいること。


いやいや、冷静になれない。

周りを見渡してもこんな自然豊かな所、

家の近所にあったっけと不安になるし、

まず体が縮んでいるのが理解出来ない。


某アニメの体が小さくなる主人公が

いたが、あんな状況なのだろうか。

薬を飲んだにしても、いつ飲まされたのか

体を小さくする薬はあるのか?


考えれば考える程、おかしな状況に

つい座り込んでしまった。



気づいたら、目から涙が流れ

小さい体に心も流されたのか

嗚咽しながら泣きじゃくってしまった。


「ここ、何処?

お父さん、お母さん、律、怖いよおおお」


その場で泣いていると、遠くから

何かを呼ぶ声が聞こえる。


「ーーー」


「ユイーー」


「ユイーーナ」


結衣?ユイ?私の名前?

いや、私はユイーナではないが、

誰かを呼んでいる声が近づいてきた。



ガサガサッと近くの茂みから、

小学生くらいの女の子の飛び出してきた。


「ユイーナいた!何処に行ってたの??」


ユイーナ?私のことだろうか。

分からず、泣くのもやめて

ポカンっとしていると見知らぬ少女は

私の手を引っ張り歩き始めた。


「お母さんに黙って、裏山にベリーを

取りに来たから早く戻らなきゃ」


少女は、焦った表情で左にはベリー?らしきものが

入ったカゴを持ち、右手では私の

手を掴みツカツカと急ぎ足で森の奥の方に進む。


よく分からない状況だけど、

私?の事を知っていそうな少女に

ついて行くのが1番良いと思い

そのまま引っ張られながら着いていくことにした。



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