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その日、仕事は休みで夕方、青木とファミレスで会った。
彼が言う。
「コレクションは、最近、いいの入った?」
僕は、古本屋を回るのが好きで、それこそマイカーで、県を跨いで気に入った書物を集めていた。
僕は、彼に言う。
「アンドロイド漫画アトム初版、最終巻……アトムは、壊され、
お茶の水博士が、
『アトムが、このまま博物館入りしてなるものか!!』…。」
「いや、おまえ、それ、隣町のブックオフに、あったような…」
「う、嘘だ!!
あったとしても、初版ではないはずだよ!!!」
青木は、そうのように心乱れる僕を笑う。
彼が笑ったから、
僕も、笑った。
でも、僕は再度、青木に言う。
「絶対、それは、初版ではないよ…。」と。
あるわけがない。
初版ものだ。
帯が違う。
表紙、裏表紙、ラインが違う…。
タイトルのディフォルトが違う…。




