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第三妻 中野レイファンクラブ

後ろにいた制服の男が話しかけてきた

「お前、だれ?」

「へ?」

俺の頭の中は「なんだこいつ?」という疑問でいっぱいだった

「へ?じゃねえよ、お前は中野先輩のなんなんだ?って聞いてんだよ」

最初っからそう言えよ…

「俺が中野先輩のなにかって?」

この質問の最適解それは逆に

「お前はなんなんだよ」

相手に先に答えさせることだ!

「こっちが疑問で聞いてるのに疑問で返すのはおかしいだろ」

かんっぜんに論破されました。どうやらこの質問の返し方は修正する必要がある様だ

しかしどう返せばいいんだ。ここは無難に

「知り合いですよ」

「中野先輩がただの知り合いと一緒に帰るわけねーだろ」

「え、中野先輩あんな感じですし、結構あるんじゃないですか?」

「…よく考えるとそうだな。すまん!急に変なこと言っちまって。俺は1年緑谷悠二、中野レイファンクラブのメンバーだ。よろしくな」

…単純なやつだ…。それよりも気になる単語が出た

「中野レイファンクラブ?」

「なんだ、知らなかったのか」

「あ、あぁ初めて聞いた」

「教えてやろう、このファンクラブの海よりも深く、山よりも高い意義を!それは中野先輩の邪魔するものを排除するファンクラブだ!」

(いらねえだろ、それ)と思うがそんなことを口にはせず

「良いクラブですね」と返しておこう

「!…そうだろう、そうだろう!!お前もこっちの者だろ?一緒に語りつくすぞ!」

そうして中野先輩の魅力を延々と聞かされた

その声をまるで綺麗なクラシックの様に聞き流しながら考えていた。中野先輩は俺の幻想じゃなかったのか。そしたらなかなかにラッキーじゃないか?俺。嫁とデート(ショッピング)に行くとか夢だろ!

考えがまとまり悠二の話に少し耳を傾けると、やはりエマに似ている。こちらがエマの魅力を言うと悠二は中野先輩の魅力として受け取る。まじで同一人物では?と疑いたい

それは置いといてそろそろ日が暮れてきた

「あと中野先輩はな『悠二』てところがあってな。そういうところが『ゆうじー』まじで、まじで、最高『ゆーうーじー!』ん?なんだ?」

「そろそろ日が暮れそうだ。今日のところはここで解散しようぜ」

「もうこんな時間か。そうだな、今日は帰るか。えーと」

「1年A組桐ヶ谷新一だ」

「え、お前Aだったの?俺もAなんだけど…」

学校では寝ている(寝てない)からクラスのやつの顔なんぞ覚えていなかった

「あ、お前あれか。スリーピーか」

「は?なんだそれ?」

「ずっと寝てるからそう呼ばれてるぞ。起こしたら地獄の果てまで追いかけられるって」

俺の知らない間にそんなことになっていたとは。寝てるふりもほどほどにしておくか

「ま、それはいい。よろしくな、新一」

そう言って走って帰っていった

俺もそれを見送り家に帰った

「ただいま…」

「あら、おかえり」

居間には母と成海がいた。俺はそれを横目に部屋に入った。スマホを確認すると中野先輩から一件LINEが来ていた

『今週の日曜日の10時にハチ公前に集合ね!今から楽しみだよ♪」

俺は『承知しました』と返すことしかできなかった

『承知しましたってかたいよ(笑)楽にしゃべってくれていいよ」

『わかりました』と返しベッドに横たわった

そして、そのまま意識を失った


次の日

学校に行き教室でいつもどおり寝ている(寝てない)と

「よっ、おはよう。」声が教室に響いた

教室がざわついた。俺は寝ているから周りが見えないためなぜざわついているのかと疑問に思っていた

「起きないかー。おーい、新一」

俺かよ!?教室のざわつきはスリーピーと呼ばれる俺を起こそうとしているからか!俺はしぶしぶ起きるとクラス中から目線を感じた

「お、起きたか。これ中野レイファンクラブの入会届な。書いておいてくれよ」

「あ、あぁわかった。って待て待て待て、なんで俺がそれに入会することになってんだ」

「え、入らないの?昨日あんだけ語り合ったのに」

語っていたのはお前だけだ…

「前向きに検討しとくよ…」

「おう、頼むぞ」

そう言ってグループの輪に入っていった

俺はクラスからの目線に耐えられず寝たふりを再開したよく聞くと

「お前スリーピーに話しかけるとかやばいだろ」

「よく殺されなかったな」と割と真面目に言っている

俺そんなに怖がらせることしたか?

そんなこんなで始業のチャイムが鳴った

いつもどおりの学校を過ごし昼休みになった。ここでもいつもどおり図書館に行こうとすると

「新一くーん、お昼一緒に食べよー♪」中野先輩が来た。俺は表情がくるくると変わった。最初は中野先輩が来たことによる笑顔、しかし目線(殺意)が一気に集まることにより血の気が引いた。最後に恥ずかしさから赤面した。赤面した状態で中野先輩のところに行くと「なんでそんなに赤いの」

と笑われた

「よし、いこっか」と言われついていっている廊下や階段でも視線(殺意)がこっちを向いていた

「どこで食べるんですか?」

「うーん、屋上とかどう?」

と言って階段を登った…黒のレース

 

屋上は風が気持ち良く吹いていた

「いただきまーす」

中野先輩は購買のパンを食べていた

「新一のお弁当美味しそうだね」

「中野先輩はパンなんですね」

「うちは親が忙しいからねー」

「そうなんですか」

そんなたわいもない会話を続けているとチャイムが鳴った

「そろそろ授業が始まっちゃうね。またね!」

そう言って教室に戻っていった

俺も教室に戻ると予想はしていたが目線(殺意)がこちらに向いている。特に悠二はまさに般若と言える。

そして授業の準備をし寝ようとすると「そういえばスリーピーとか呼ばれてるんだよな。スマホでもいじるか」

そうしてスマホをいじっていると一人の女子が俺の目の前に来た



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