|1.幼馴染と捨て子
どうもこんにちは夕時雨と書いてゆしぐれと読みます
以後お見知りおきをm(*_ _)m
さて今回が初投稿となる作品です
まったりやります
飽きないように頑張りますので
気長に見てってください!
それではどうぞ!!
「はぁ...」
物憂げなため息をつく
両親を亡くし、はや1週間、ついに大家に追い出され
ここ3日はフラフラしていた
先月引っ越したばかりで頼れる人は近くにはいない
「そろそろ学校始まるってのに...」
今は春休み期間だ
と言ってもあと一週間はあるけどな
帰宅部だからいいものの
部活をしていたら学校に行かなければいけないので
正直帰宅部で助かった
(そういえばここどこだ?)
もはやどこまで来たのか分からない
公園のベンチに座り込む
すると、疲れが溜まっていたのか
いつの間にか眠ってしまった
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「...きて!......起きて!」
少し高めの可愛らしい声が寝起きの耳に響く
擦りながら目を開けると横には心配そうに顔を覗く
栗色の髪を後ろにまとめ鞄を持ち
他にもいくつか小さなスポーツ用のナップサックを
背負っている
声のイメージそのままの子がいた
「やっと起きた、君こんなとこで寝てないで
もう家に帰りなよ」
頭も起きたのか
もうすっかり暗くなった周りを見渡す
まだ4月なのに割と暗くなっているところから
7時はとうに超えていた
そして、横には美少女
少ししてから僕はやっと彼女の質問に応える
「実は、帰る家がなくて...」
頭を掻きながら言葉を放つ
「家出?」
「いやそうじゃなくって...」
と家出を否定してからここ1週間の出来事を話す
親を交通事故で2人同時になくしたこと
家賃も払えなくなり家を追い出されたこと
祖父母にも邪魔者扱いされていたので
帰る場所がないこと
本当は見ず知らずの人に話すのは良くないんだろうが
話しをしている間は彼女はただ黙って聞いてくれた
ひと通り話し終わった時には彼女は泣いていた
「あの、すいませんこんな話しちゃって」
僕は焦りながら謝る
「いやいや、私が聞いたのが悪かったよ辛かったね」
「良かったらこれ使ってください」
僕はまだ使っていないハンカチを手渡す
少しすると彼女は泣き止み、口を開く
「なら、私の家来る?」
「え...?」
「帰る場所ないなら家おいでよ!」
おかしいな目は覚めたはずなのに
聞き間違いかな、きっとそうだ、うん
「今なんて...?」
もう一度聞き直す
「ん?帰るとこがないなら私の家においでよ!」
にぱっと笑いながらもう一度同じ言葉を口にする
どうやら聞き間違いでは無かったようだ
「いやいや!いいですよそんな!」
当たり前だが遠慮する
「私一人暮らしだから親の許可もいらないし!」
「一人暮らしなんですか!?」
「学校が家から遠いから、近いところで暮らしてるんだ」
「な、なるほど御手数ですがご年齢は?」
「まだ16歳だけど今年から高校2年生だよ!」
「同い年...凄いですね一人暮らしなんて」
「ま、まぁね」
少し引っかかる言い方だが
それでも一人暮らしは凄い
でも果たしていいのだろうか
「だから大丈夫!さ、案内するから立って」
彼女は決定事項のような口調で事を進める
僕は否定に否定を重ねたが
半ば強引に押し切られついて行くことに...
少し歩くと高層ビルやマンションが立ち並ぶ
立派な街並みのところに来た
「ここだよ」
彼女はそう言って立ち止まる
2人の前に現れたのはいかにも
って感じの高級マンション
「なんか高そうですね」
勿論家賃の話だ
「親がね一人暮らしだからって訳で
セキュリティの高いとこ選んだの」
「へ、へぇ良い親ですね」
まじで良い親だと心から思う
彼女の家は24階にあり、この建物は30階まであるらしい...
ほんとすげぇな
彼女に拾われた僕は
これから日々を共に過ごすことになるとは
僕も彼女も知る由もなかった
最後まで読んでいただきありがとうございます
続きが気になる!
という方はブックマークの追加お願いします
それと下にある評価もしてくれると幸せです
それでは次回でまたお会いしましょ!⸜('꒳' )⸝