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トライアングルの音色

作者: 雪那

「ハックション!!!」

(うぅ…寒い…)

豪快なクシャミをあげたのはあたしです。

久米悠です。

今部活の帰りなんだけど、天気予報に外れた大雨に降られちゃってびしゃぬれ…。

目茶苦茶寒い〜 (泣)

「ぶっ!」

「はっ?」

「すげーくしゃみ!」

「ヒドッ!傘忘れちゃったんだよ!」

ふと私の横に現れたのはクラスメイトの川崎考。

近所で親が洋服屋をやってるんだ。

「あら。考お友達?」

「クラスメイトのハルカだよ。話したろ?前に」

「うん。ってビショビショじゃない!?大丈夫?」

「あっはい。」

「大丈夫大丈夫こいつ馬鹿だから風邪引かねーし。」

「ちょっと!」

「考変な事言うんじゃない!ハルカchan家に寄りな?タオル貸すわ。風邪引いちゃう」


ニコニコと笑うおばさんを見て考はどこで捻くれになったんだ?と思ったんだ。

だって考の100倍おばさんは良い人だから!

その後私は言われるが儘考の家に行った。

「とりあえずこのタオルで拭いて?」

「あっ…ありがとうございます。」

大きなバスタオルを貸してもらって私は服を拭いたんだ。

「はい。これに着替えて?」

「えっ?で…でも悪いです。」

おばさんが持って来てくれたのは私に不似合いなミニスカートとタートルネック。そしてジャケット。

「気にしないで?ウチは服屋だから在庫は沢山あるし。」

「でも///お金は払います!!!」

「いいわよ。あげるわその服。」

慌てて言ったけど。あげるって流されちゃった。

とりあえず風邪引く前に着替えたんだけど…私が着て良いのかって思う程かわいい。

「ハルカchanかわいい!!!待って!靴下もどうぞ!」

「////ありがとうございます…」

何か言われるが儘に着せ変え人形になってる様な気が…。


「母さん五月蠅い…って!!!!!!!」

「かわいいでしょ?」

突如現れた考は一瞬引いた。

引くよね 私がこんな格好しないもん。

スカートなんて制服以外履かないし。

「それでねそれでねこの帽子被って、ブーツはいたら完璧!」

「////う〜ん!!母さん、ハルカは着せ変え人形じゃないんだから。」

「///////」

ちょっと恥ずかしかった私は赤くなっちゃった。

「でもかわいいわよ?」

「母さん…」

「そうだ。考お茶出してあげなさい。」

「えっ!流石にそこ迄はお世話になれません!」

「お家には連絡いれておくからゆっくりしてって!」

「はぁ…」

考のお母さんはすごく嬉しそうに行っちゃった。

私は帰ろうとしたんだけど考迄…

「まぁ服乾くまでいれば?」

「マジで…」

首根っこ掴まれて引きずってかれちゃった。

「とりあえず座れよ。」

「うん。」

何か考の部屋らしき処に連れてかれた私…

どうしよう〜。

ジタバタしてもしょうがないけどさ…

「はいココア。」

「ありがとう。」

「…………」

(何か会話…)

会話が無いよ。

ホントどうしよう!

てか何!?さっきから考!

私の顔じく見してるし。

「ハルカ…。」

「///何?」

「俺…」

ブーブーブー!!!!

「きゃぁ!!」

突然何が起こったのかと思ったよ。

私の携帯が鳴ったんだ…。

「メールだ!誰だろ?」


[TO芯

悠どこにいんだよ!?

みんな探してんぞ!?]

(芯だ…。みんな探してんの?)

何か私探されてたみたい…どうしよう…

「誰から?」

「幼馴染み…なんか探されてるみたい…。」

「大丈夫だろ。」

普通に言うなよ。

「私帰る!」

「こんなに大雨で傘も持って無いのに?」

「うっ…」

「とりあえず返信しとけよ。」

「うん…」

なんか考に言われたら引き下がっちゃうんだよね。

私って小心者…

[TO悠

今友達の家にいるから、大丈夫。雨が落ち着いたら帰るよ(>_<)]

(送信っと )

芯に送信したのは良いけど何かやな予感がするんだよなー。

「ハルカ?」

「あっ…何?さっき何か言おうとしてたけど。」

「////あの 俺さ 」

ブーブーブーブーブーブー

「また!?しかも着信!?はい」

『悠!今誰ん家いんだよ!?』

「考ん家だよ!雨弱くなったら帰るって言ったじゃん!!」

『迎えに行く!!そこにいろよ!!』

「ちょっ!芯!!!」

プープープー。

やな予感的中…。

なんて騒がしい奴。

こっちが恥ずかしくなんじゃん。

「騒がしいなそいつ。外まで声漏れてるぞ?」

「ごめん。何か迎えに来るって…。」

笑いながら言う考は何か思ってんのかな?

まぁべつに良いけど。

何か眠くなって来ちゃった。

ココアから出る煙が揺れてる…。

うとっ

「あれ?ハルカ?寝ちゃったのかよ。ったく…いつも肝心な処で…」


30分後

「悠!悠!起きろよ!」

何か私の名前呼ぶ人がいる

誰?

「ん?……芯!?ホントに来たの!!?」

「当たり前だろ!?自分の彼女他の奴の所においとけるか!!!」

「!!!!!!!!!!」

「待って待って!芯それどういう事!?」

「とにかく帰るぞ!!!!」

何かってな事言ってんの!?

おばさんに何も言えないで出て来ちゃったじゃない!

考も驚愕してたし…

「芯!!!!!!芯ってば!」

何も返事してくれないし。

何なの一体?

とりあえず芯の車に乗せられた私。

沈黙が痛い。。

「ちょっと芯?さっきの何?何時私があんたの彼女になった訳?」

「生まれた時からお前は俺の彼女だ。誰にも譲らねぇ。」

?何言ってんだこの人?

「はぁ?どうしちゃったの一体…」

信号は赤。

車は止まってしまった。

芯は私に近付いて来ると顎をくいっと持ち上げた。

「お前は俺のだ。あんな奴にやらねー!!こんなかわいい格好だって誰にも見せたくねー。」


「芯…?」

すごく悔しそうな顔をして芯はハンドルを握りかえした。

(わけわかんない)

なんとなく昔から掴みにくい奴だったけどさ。

強引された時はちょっと嬉しかったかも…。《呆

(でもあんな奴って誰?)


翌日


「コーオー!!!」

「ん?ハルカ!おはよう!」

朝急いで学校来ちゃった。

だって昨日。

2人に何があったのか知りたいし…。

「ねぇ。昨日私がねてる間芯と何かあった?」

「なんで?」

「芯がめっちゃムキになってあんな奴にやらねーって」

「ははは。あんな、俺が…俺が」

「?何?」

「…俺がお前に手出したと思ってムキになったんだよ。」

「早トチりしたの!?信じらんない!!」

「まぁまぁ彼氏におこんなや!」

「・・・・・考。良いの?」

「何がだ?」

「やっぱり良い。」

「ふーん。」

(あぶねー。好きって言っちゃうところだった。//////)


考の奴。下向いちゃった。

何でだろう。

まぁいっか。

早く教室行こうっと!


ガラ。



「ハルカ!!!ハルカ!!聞いたよ!?」

「何を!?」

突然来たのはクラスメイトの香。

何か焦ったような動きをしながら私に衝突してきた。

「彼氏いたの!!!???」

「・・・・・は?」

「え?だって、昨日ハルカがらしくもないスカート履いて、男の人に手引かれて車乗ってたって!みんな見てるよ?しかも年上でしょ!?」

香は私を揺すぶりながらずるーって連呼すんの。。。

そんな良い奴じゃないよ?

勝手に彼女にされたし。

「あのね。カオル。」

「え???」

全部話しちゃった。

芯が幼なじみで横暴なこと。

何か芯がムキになってたことも。

「そっかぁ・じゃあ考はショックだったろうね。。」

「何で?」

「まさか。。。知らないの?」

「何?何かあったの?」

「考。ハルカのこと好きじゃん。」

「エーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

知らなかった、考が私のこと好きなんて。

何か気まずい・・・・

やばい。何か芯がムキになったのも解ったかもしれない。

「まぁいいんじゃん?もうハルカには彼氏いるし。隣りの高校の三年でしょ?羨ましー。」

「はぁ。。。」

何も良くないよ?

知らない方が身のためだよ・


放課後



「ハルカー帰ろう!」

「うん!!」

今日も波瀾万丈な一日だった。

まぁとりあえず、今日は帰ってゆっくりしよー。

・・・・・・と思ったけど、そう簡単にいかないもんだね、人生。

「悠!」

出ました。お約束。

『明日学校に迎えに行くから』

本当に来てたなんて。。。。

「ハルカ!あれが彼氏!?」

「まぁそんな感じ。」

「悠。今日は。あいついないよな。」

「いないよ。なにあせってんのさ。」

「とりあえず帰るぞ。」

オイ、手はなせよ。

何で人の手握ってんだよ?

人目も気にしない奴だな。もうしんじらんない。



「見てみて、2年の久米さん。隣にいるの彼氏かな?」

「久米さんって美人だけど、良く男子とつるんでたよな?」

「可愛い。。何かすっごい女の子に見える。」




「・・・・・・・」

「考。。どうすんの?お前。」

「別に気にしてないし。」


そのまま私は引っ張られちゃってるけど。

良いのかな?

だって、芯はクールで目茶苦茶モテるって有名なのに。

私みたいな凡人が横で手つないで歩いてて。

「ねぇ…芯。」

「何?」

「手…離して良い?」

「ダメ。」

芯はそう言うとしっかりと私の手を握り返す。

何かめっちゃハズい。。

昔は良く手繋いでたけど、小4位になったら芯は繋いでくれなかった。

(と言う事は私うれしいの!!?)

「悠?」

「ん?な…に」

chu。

「…………………何してんの!!!////」

「キス。じゃあな!明日朝迎えに来るから。」

何か解んないけど、芯は家の前で帰ってしまった。

(って何普通にキスとかしちゃってんの!?信じらんない!)

「ハルカ…」

「!!!!!!!!!考…」(見られた!)

どうしよう…あんな所見られて。

なんて顔すれば良いの?

「ハルカ。この前の服。」

「えっ?」

考が渡して来たのは紙袋。

中にはこの前考の家においてっちゃった服が入ってた。

「なぁハルカ…俺…。」

(何かやばそうな予感)

「なっ…何?」

「俺…やっぱりハルカの事…好きだ…。」

やっぱり…こういうのって困っちゃう。

私はどうすれば良いんだか…

「無理なの解ってるけど…やっぱり諦められないんだ。ごめんな。」

「…考。」

「じゃあ俺帰るわ!また明日!」

急に笑顔になっちゃったけど大丈夫なの?

てかあれって返事待つって意味だよね。

何か私ってホント解んない。


『えぇ!?考に告白された!?』

夜相談で香に電話したら驚愕された。

「うん。私どうすれば良いの?」

『そんなの私に聞かないでよ〜。ハルカが好きな方選べば良いんだから。』

「そっか〜そうだよね。じゃあ考えてみるよ。」

『頑張って!』

頑張ってみるものでもないけど。

ホントに私はどっちが好きなんだろ。

芯は横暴で我儘。考は優しくて友達みたいな奴。

「もうサッパリだよ〜。」

私はそのままベットで寝ちゃった。

朝、芯がインターフォンを押すまで。


「キャー!!!!遅刻!!!」

バタバタと階段かけおりてすぐに玄関飛び出したら、爆笑してる芯がいたの。

「何焦ってんだよ…まだ7:45だ。」

「/////みっ見間違えたんだよ。時計が壊れてたの。」

「うんうん。良い言い訳だ。」

「///違う!」

何か憎たらしいけど、この笑顔見ちゃうと、考より芯って思っちゃうんだよね。

「じゃあな悠。帰りも待ってる。」

「待たなくてい…い」

chu。

「///芯!」

「ばいばーい。」

不意打ち。

悔しい こっちは悩んでるのに。

普通にキスなんて。不覚だ。


ガラ


「ハールカ!見ちゃった♪校門の前でchuって!」

「//////」

なんで見てんの〜。

だから恥ずかしいのに。

芯の馬鹿!


「ハクション!///」

(誰か噂してんのか?)

「芯!1限目の体育外だって!」

「あぁ将、外って言ったって水道管工事で使えねぇぞ?」

「隣の中学のグランド借りるんだと。遅刻したらグランド100周♪」

「おいおい。それはまずいだろ。」

(まぁ良いか、悠の学校だし。)


「なぁ、隣の高校生が入って来るぞ。」

「えぇ?なんで〜?」

「あっ!見て見て!川崎芯君!かっこい〜!」

バンッ!

なんで?なんで来てんの?

何で高校生来てんのよ!

「はーるーか!」

「え〜!!!?」

手振るなよ!私の名前呼ばないでよ!

恥ずかしい////


私は恥ずかしさを隠せないまま教室に入ってしまった。

「お前嫌われてんじゃん?」

「さっきキスしたからかもな。」

「おいおい。」


「何?何?やっぱりハルカと川崎芯って付き合ってんの?」

やっぱり来た。

野次馬、だから芯はやなんだよ。

私の机の周りには沢山の芯ファンがあふれ返っていた。

「ねぇハルカどうなの!?」

(あぁウザッたい!もう良いや!)

「付き合って無い!!!芯は只の幼馴染み!」

「なんだよ。じゃあ噂はデマだったのかよ。」

あーあ言っちゃった。

芯が聞いてたらなんて言うだろ。

きっと…

後ろから腕をまわして、

「悠は俺の彼女だ。手出したら年下でも承知しないよ…」

ってそうこんな感じで…

(ええぇ!!!!!)

御本人ホントに登場しちゃった。

【キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!】

2年のクラスからもの凄い叫び声が轟いた。

「芯!!!!授業は!!?/////」

慌てて平静を装ったけど、芯にはバレバレだった。

「chu。これから。じゃあな悠♪」

【キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!】

まただ。

又不意打ち、すごく女子は僻んでるし。

男子何かポーッとしてる。

「あれじゃあカップルじゃん。」

普通にケロッと言ったのは予想もつかない奴だった。

「考…」

「だよなぁ、久米も認めろよ〜。」

凄くショック…

考まで言い出すとは思わなかった。

涙出て来ちゃった。

「そうだね…」

ガタンッ!

「お前らホームルーム始め…って久米!!!!」

思い余って飛び出しちゃった。

誰でも良いから助けて… 泣

ドカッ!

何かに衝突しちゃった。

「あっ…ごめんなさ…い」

???????????

目茶苦茶苦しいんですけど!

何か胸板に押しつけられてる!

誰!?

「悠。どうしたの?」

「芯…」

(涙取れてる…)

「何でもない。」

芯だった。

何でもないって言ったけど、何か涙出て来ちゃって止まらない…。

どうしよう゛゛゛

「大丈夫?」

「ハルカ!!!!!」


今度は考まで来ちゃった!!!

このメンツはヤバいんじゃ!

「お前…考だっけ?悠に何かしたのか?」

「芯!?考は何もして無いよ???」

「川崎先輩…」

何か急に二人でガンの飛ばし合い。

(怖い)

「悠に手だすなよ。」

「川崎先輩。俺…先輩に先制布告します!!!!」

(はぁ?)

この流れは謎だよ!

一体何が起こるっての??

しかも廊下のど真ん中で!

「ハルカが先輩を好きでも、俺に振り向いてもらえる様になって、ハルカを奪います。」

一体私は何なのよ〜!!!!

「ハルカ…モテると大変だね。」

「香!!」



もう目茶苦茶。

私の学校生活が今にも崩れそう。

(でも…ホントに私どっちが好きなんだろ?)

「考と芯か……はぁ…」

あれ?何か目の前に手がある…もしかして…

「もちろん俺だよな?」

「キャー!!芯!何勝手に入って来てんの!?」

「おばさんがあげてくれた…!」

(お母さん!!!!!)

「?」

びっくりして目玉が飛び出しそうだったよ。

急に現れるんだもん。

「//////ちょっと」

「何?」

「手!離して!」

「嫌だ。ギューってしたいの。」

ギューっておいおい…

あんた学校とキャラにギャップあるよ。

(まぁ良いけど////眠い…)

ウトウトしてた所に芯が来ちゃったからもう眠さの限界…

こてっ

「悠?寝ちゃったの?」

「ZZz」

「あれれ」

(かーわいー♪ギュー)


朝起きたらね横に信じられない者があったの。

「!!!!!!!!!!!!?」

(えーっと昨日芯が来てる間に私が寝ちゃった…)

何かバタバタと動いて冷静になる。

混乱気味な私…

「悠。おはよ chu。」

「//////////」

はぁ…

今日は土曜日普通に起きても早いよな〜。

お母さん達もピクニックだし…

ピーンポーン

グットタイミング!!!!

誰だろう。

「はーい。」

ガチャ

「おっおう!」

気まずい奴+1=考。

「…はぁ」

「何なに?来ちゃヤバかった?」

「やばいに決まってんだろ?なぁ悠?」

あぁバットタイミング…

私は何も答えたくないよ…

「じゃあ俺は借り物返しに来ただけだから。」

「借り物?」

「これ。親がお前の親にって。」

「あ…すみません。」

「じゃあな!」

何かセカセカと帰っちゃって大丈夫かな?

まぁ私が気にする事でも無いか…

「なぁ悠…」

「何?」

「俺の事好きか?」

「//急に何言ってんの…あんたが私に好きって言うなら私が嫌いって言う筈無いじゃん。」

「マジ?うれしい!大好き!悠!」

ホントこのあまえんぼキャラはどこから出て来るの?

まぁかわいいけど…

(って私!染められ始めてる!!?)




「ハルカ!迎えに来たよ!」

今日は珍しく香が家にやって来た。

でもね昨日、芯の奴家に泊ってんの。

親普通にOKしちゃったしね。

「香…先行ってて。」

「えっ?折角迎えに来たのに?」

「うん…」

「あっ…悠いた。ギュー。」

「芯!!!」

又もやバットタイミング!

香の顔が引きつってるじゃん…

「えっまさか芯さん泊ってたの!?」

「えーっと香chanだっけ?」

「はい…」

「香!!!変な誤解しないでね!?お母さんが泊めたんだから!」

全く朝から混乱招く様な場所にのこのこと出て来ないでよ!

もういや!

「じゃあ…後でね…ハルカ…」

「うん…」

パタン

「香chanて可愛くて良い子だね?」

プチン

流石にキレるわ今のセリフ。

あんたは私が好きなんじゃないの!?

「じゃあ香といれば?」

「え?」

「そんなに香が可愛くて良い子って思うならこんな捻くれた私じゃなくて香にすれば良いじゃん!!」

「悠。そんなつもりで俺は言ったんじゃな…」

「帰って!!!もう来ないで!!」

無理やり押し出しちゃった。

でも芯が悪いんだから、私悪くないよ。

一番振り回されてるの私何だから…

もう目茶苦茶だよ…


今日は朝から一人で登校。

あの時間に帰ったら私が出る時間に芯が来れる訳ないから…

「ハルカ!今日一人なのか?」

「考。うん。」

「なぁなぁ俺見込みある?芯さんとどっちがマシ?」

「二人とも微妙。」

「ガーン!…まっまぁ元気出しな!明るく行こうぜ!」

バシっ

考が私の背中を後押しする様に叩いた。

いたかったけど少し救われた。

「………………考…!」


今日も長かったな〜

日直って言うのが最悪だったわ。

さっ、日誌だしてかえろ〜。そんな時、外からギター音岳聞こえて来た。

私は近所迷惑だなと思ったけど。

女な人の歌声が聞こえ始めたら何かジーンと来てしまった。

【もやもやの霧に埋もれても貴方はいてくれたのに

今じゃ手も伸ばしてくれない。

いつか、素敵な人が現れる…

貴方の言葉信じてた…

でも私にとって貴方しかいなかった…。

好き…

貴方へのこの気持ち。一生忘れない。】

あっ!

何か涙でてる。

ってもう半じゃん!早く出さないと。

慌てちゃった。

心の中で、あの人と話がしたいと思ってるし…

「久米〜遅いぞ〜」

「すっすみません!」

「まぁ気にするな。何かお前もいろいろ大変そうだしな。気をつけて帰れよ」

「はい…さようなら。」

先生の耳まで噂が回ってる…

まぁ噂にもなるよな…

廊下の真ん中で先制布告しちゃったんだし。

「はぁ…」

「悠!」



出ました見たくない方。

スルーすれば良いよね?

しちゃえ。

でも上手く行かないな。

腕掴まれた。

「逃げんなよ!悠!」

「離して!香の所に行きなさいよ!」

「俺は…俺は!お前じゃないと意味が無いんだよ!お前だけが好きなんだよ!悠!」

「何適当行ってんの?香の方がかわいいんでしょ!?かわいい方にいきないよ!!!」

すっごい恥ずかしい…

道の真ん中しかも学校の前でこんな大声出して喧嘩って…

「まぁまぁそこのお二人さん。落ち着きなさい。」

割り込んで来たのは女の人何か肩を叩いて止めてくれた。

何か解んないけど芯がその人に事情を話しちゃった。

「ちょっと!」

「悠chanだっけ?落ち着いて。私はあなたが凄い羨しいな。2人の男の子に取り合いされるなんて」

「でも!二人共いい加減で…何考えてるか解んなくて…」

芯の前だけど本音言っちゃって良いよね。

だって全部知られちゃってるし。

「わかるよその気持ち。男の子って女の子からかうの好きなのよ…ね?芯君?」

「//////はい…」

「でもね。からかわれるとね、自分の事を好いてくれてるか解るんじゃない?今はどっちがその傾向が強いの?」

「/////芯…」

「じゃあ考君よりも芯君の方が悠chanの事目茶苦茶好きなんだよ!」

凄いこの人自信満々。

何か憬れちゃう?

でも確かに、香の事言われたとき私の気持ちは芯の方に向いてたんだと思う。

「悠chan…芯君はからかっただけなの。許してあげて?」

「…………ごめんな悠…」

「………………………………しょうがないか…許してあげるよ!」

「良かったわね芯君!!!」

みんなの朗らかな笑顔に見入ってしまう…。

「…はい!!」

「よし!私はもう一演奏しようかな!」

「演奏…?」

女の人はおもむろにギターを取り出すと引き始めた


【あの頃の私 苦しみ影に笑っていた 

何も言えずに一人暗闇の中堪えていた。

縋る人が見つからなくて 小さくなっていた。

無理するなら僕に話してくれ無いか?

貴方の手に引き込まれ私は泣いた。

何故 どうして 貴方は私に手を差し延べるの…

笑ってくれたの…?


それが永遠に続くと思った。

なのに…なのに…


もやもやの霧に埋もれても貴方はいてくれたのに

今じゃ手も伸ばしてくれない。

いつか、素敵な人が現れる…

貴方の言葉信じてた…

でも私にとって貴方しかいなかった…。

好き…

夢の中の出来事かもしれないけど貴方へのこの気持ち。私は一生忘れない。】

この歌…この人のだったんだ。

何でだろう。

何でこんな気持ちが揺れるんだろう。

「悠…?」

「ねぇ…どうしてこんなにストレートに相手を想えるんだろう。」

「それは…自分が好きになった人だから?気持ちは遠回りしても近付きはしない。

ハッキリした気持ちが人を想ってるんじゃないか?」

「ん〜何か芯がいうとわからないけど気持ちはぶつけないと行けないのか。」

なんだそれと芯がブスッと言ったけど。

何となく芯をみてたらわかったよ。

芯は私に全力でぶつかってんだって。

「芯…」

「何?悠」

「私さ、年上でいっつも私の側にいて人目も気にしないで、キスしてくるような奴だけどさ。やっぱり考よりずっと一緒にいたいと思う。」

「え…?」

「だって、一番に私の事想ってくれてるのその人しかいないじゃん。確かに二人に告られて困ったけど…やっぱり…芯が好き。………大好き!」

芯は疑う顔だったけど素直な私の気持ち解ってくれたみたい。

ギューってしてきた。

「じゃあ…これからは普通に大好きとか言って良いんだよな…?俺等両想いになれたんだよな?」

「うん…そうだよ。おまたせ…芯。」

「…………ギュー。。。」

芯はギューって言いながら照れ隠しをしてた。

かわいい所あるんだ高3の癖に…。

そしていつの間にか女の人はいなくなってしまい。日も暮れて来た。


「どうしても!ダメなのかよ!!ハルカ!」

「ごめん…考」

「…………」

「ごめん…」

「良いよ!気にすんなって!芯さんと仲良くな!」

「ありがとう…」

考には次の日全部語った。

考は無理に笑った感じで気にするなと言ってくれた。

私はすぐにその場を離れて教室に行った。

「考…」

「香…俺、フられちゃった!はは。やっぱり俺が入る隙間なんてなかった…」

「考…泣きたい時は泣くものよ?」

「馬鹿野郎…うっう…」

「よしよしあんたは昔から変わらないわね。自分らしく生ければいいのに…。」


「悠!遅い!映画始まる!」

「ごめん!!!掃除当番だった!」

「サボっちゃえよ〜」

「ダメ!」

「わぁ!後五分!」

「急げ!!」

芯が私の手を取ると慌てて映画館に走っちゃった。

この手、はなさないでね



大好きだよ…芯!


chu!

何かほおに触った。

何?

これって・・・//////

「しーん!!!!」

                       END

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