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ランキング1位の攻略者、元異世界を救った救世主  作者: 蒼本栗谷
二章 エルフ族のティカ、異世界より参上
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第十七話

「そ、そろそろやめよう……」

「そう、ですね……」


 長く抱き合いすぎて恥ずかしくなってきたのでやめた。ティカも俺から距離をとってくれた。堪能しすぎた。


「ティカはいつまでこの世界にいる予定なんだ?」

「暫くはここにいる予定です。その間リツの家に泊っていいですか?」

「えっ、ま、まあいいけど……」


 ティカぁ! なんで、そんな事いうんだよ! 一緒に暮らすって事? はず、恥ずかし……嬉しいけど……。

 広めの家を買っておいたから来客用の部屋はあるから、問題はないけど……。ティカを一人で居させるわけにはいけないし……。

 ティカは嬉しそうに俺に微笑んでくれた。照れるからやめて。


「それにしても、ここはダンジョンですか? リツの世界にもあるんですね……」

「50年前に突然出来たんだって。それまでは一切ダンジョンなんかなかった」

「それは……凄いですね」

「凄いよな……」


 俺達は頷く。それから俺はティカの装備を確認した。


ティカ・リンベル レベル99

体力 9999 魔力 9999

職業 エルフ

装備 魔法杖


 変わらないティカのステータス。杖は背中に背負ってた。


「ティカ、ここから出たら杖預かっておこうか?」

「はい、お願いします」

「ダンジョンの事とか話しながら行こうか」


 それから適度にモンスターを倒しながらこの白楽ダンジョンとか、各地にあるダンジョンの事とかを話した。

 なんだかそれが前の生活に戻ったようで少し、嬉しくなった。向こうの仲間とまた会える日が来るなんて思わなかった。


「リツ、今は楽しいですか?」

「ティカがいるから今は楽しい」

「……相変わらず恥ずかしい事をいう口ですね」

「あはは」


 事実だから仕方ない。ティカと話すのは楽しい。お互い対等に話せる相棒だからこそ楽しい。

 向こうの話を聞けたり、話したりするのも楽しくて、皆がどうなったのか気になっていたから、ティカから仲間の様子を知れるのは嬉しい。

 そうして俺達はダンジョン入口まで来る。ティカから杖を受け取ってアイテムボックスに入れてから俺達は白楽ダンジョンから出た。

 それで受付をしてから俺達は家に帰った。

 家に帰る間ティカはビルとか向こうとは違う家が建ちならんでるのが気になるのか、凄く周りを見渡して俺にあれは何かと沢山聞いてきた。

 前と逆になったなあ。前は俺がティカに沢山聞いていたのに、今はティカが俺に沢山聞いてくる。それがなんだか新鮮で笑いが出てしまった。


「リツ?」

「あはは、ごめん。前とは逆だなって」

「……ああ、確かに。前とは逆ですね」


 俺の言葉を理解してくれたティカは同じように笑ってくれた。それが凄く楽しくて、楽しくて、嬉しかった。

 そのまま俺達は家に向かった。

 

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