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ある日、近所の少年と異世界に飛ばされて保護者になりました。  作者: トロ猫


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猫人族の奴隷

 疲れた……短時間で二百人以上に鑑定をかけることもだけれど、スキルってその人が生きてきた道のようなものだ。鑑定で騎士という高潔だろう者でも性癖やらが露わになる。

 まぁ、コピーで良いスキルもゲットできたので良しとする。二百人分の情報、時間にして三時間くらいで一気に詰め込むのは精神的に疲れた。唯一癒されたのは、新人トーナメントで準優勝したあの身体の大きな騎士マルクス君(15)に裁縫と刺繍というスキルが生えていたことだ。

 それに、今まで鑑定した者は病気ではなかったので表示されなかったが……鑑定は病気だと職業の下に状態が表示される仕様だった。性病の治療をした方がいい者を別でリストアップしたメモをロワーズに渡した。ロワーズは無表情で内容を確認し、そのままレズリーにメモを渡してた。

 密偵は鑑定した騎士の中には見つからなかった。裏切り者で間者になる人物に関しては表示自体がされるのか分からない。

 レズリーが鑑定した中から怪しい人物は二人だったそうだ。一人は下女で鑑定がところどころ出来ないそうだ。ハインツを足止めした下女に背格好が似ているということだった。もう一人は十歳くらいの子供で調理班の下働きらしい。二人とも私にも鑑定して欲しいと依頼される。

 最初に連れて来られたのは、十代の大人しいメイドの格好をした女の子だった。早速鑑定をする。


アリア

年齢:14

種族:人族(偽装)(猫人族)

職業:なし(ユージーン・オレオの奴隷)

状態:性病(隷属された者)

魔力2

体力5

スキル:言語、快速、夜目、苦痛耐性、精神耐性、房中術

魔法属性:風

魔法: 生活魔法、風魔法

称号:(奴隷)


 鑑定が終わると胃がムカっとした。十四歳で性病やら房中術って……ユージーンには性病はなかった。あいつ自分だけ治療していたの? 奴隷の話はロワーズから聞いていたけど、自分の生きてきた今までの生活からは考えられない、非現実なことで……他人事かのように話を聞いていた自分が恥ずかしい。怒りが湧いて鼓動が速くなるのが分かった。日本だったら中学生の年齢だ。それに猫人族とは? 初めて人族以外の表示を見たけど、耳も尻尾もない。この異世界はモフ耳なしの獣人なのかな。

 ロワーズたちに鑑定の結果を報告する。


「あやつの奴隷であるか。ハインツを足止めした下女で間違いないだろう。北の砦に行けば、奴隷の解放用の魔道具がある」


 今事情を訊いても隷属の所為で答えることはできないということだった。

レズリーが、アリアの身体を見ながら首を傾げる。


「猫人族ですか? 耳と尻尾が見当たらないな」


 調べられている間も特に何も言わず、アリアは無表情に立っていただけだった。どうやら主人に命令されない限り、人形のようになる隷属がされているかもしれないとのことだった。そんな嫌な話しにユージンに嫌悪感が増す。

 レズリーがアリアの髪の中を調べ、顔を顰める。


「団長、耳は切り落とされているようだ。尻尾も切られたのだろうと思う」


 ダメだ。勝手に涙が出てきてしまう。泣いているのが分からないようにフードを深く被る。シオンは少し離れた場所でハインツの隣で眠っている。この会話は聞こえていないだろうから、良かった。涙を拭きレズリーに尋ねる。


「魔道具があれば解放できるのですか?」

「そうだね。奴隷印の種類にもよるが、この印だったら北の砦の魔道具でも大丈夫だと思う。ただ、それまでは、どのような命令を受けているか分からないから拘束をしないといけない」

「……そうですか。せめて治療してあげても大丈夫ですか?」

「ごめんね、エマちゃん。今は、近付かない方がいい。さっきも言ったけど、どんな命令を受けているか分からないから。我慢してくれ」


 拘束具を付けられ、連れて行かれるアリアをどうしようもない気持ちで見送った。


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