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ある日、近所の少年と異世界に飛ばされて保護者になりました。  作者: トロ猫


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夕食の一時

 天幕に戻るとアンが温かいお茶を準備してくれる。ほっと一息を突きながらアンからシオンの魔法の成果を聞く。


「大変覚えがお早うございます。この調子でしたら、数日後には全ての生活魔法を習得することも可能だと思います。シオン様、がんばりましょうね!」

「うん! ぼくもまほうが、もっとつかえるようにがんばる」


 アンに励まされシオンが嬉しそうに答える。シオンは地球では今の年齢よりも年上だった可能性が高いが、こちらの年齢に引っ張られている気がする。やや舌足らずの喋り方もだが、全体的に幼い印象が強い。今は実際に五歳児だし、それで良いと思う。シオンには、これから楽しいこともいっぱい学んでほしい。

 アンが夕食の準備に天幕を離れたので、魔法とステータスについてシオンと話す。


「シオン、魔法を習ったとき何か音は聞こえた?」

「ドドンってきこえたよ」

「うんうん。私もそれと同じものが聞こえたよ。新しいスキルを習ったらお知らせされるみたいだよ」

「スキル?」

「そう。自分を思いながら『鑑定』って呟いてみて」


 シオンが鑑定と呟くと、急に黙る。どうやら目の前に現れたステータスに戸惑っているようだ。


「ぼく……」

「どうしたの?」

「ぼく、これよめるよ」

「全部読めるの?」

「うん」


 シオンから鑑定がどのように映っているのは分からないが、ステータスをちゃんと読めるようだ。


「スキルのところは見える?」

「うん! いっぱいスキルがあるよ」


 どうやらシオンは虐待から生えただろう耐性についてのスキルはよく理解してないようで、純粋にスキルが多いことを喜んでいる。今日はあえて説明することではないかもしれない。シオンが楽しそうに話す今日の魔法練習内容を笑顔で聞く。

 アンとハインツが夕食の支度を始める。丁度いい機会なので、固有スキルのコピー2であるスキル複写を使ってみたい。制限は一日二回だ。コピーするスキルに関しては、対象のスキルを理解しない限りコピーは不可だ。要するに、そのスキルの才能がないのならコピーはできない。

 今欲しいのはアンの子守スキル。スキルで他に理解できそうな可能性があるのは掃除とハインツの算術辺りではないだろうか。数字は言語翻訳されてるから、理解できる可能性が高いが……その他の農業、酪農、作法やダンスはこちら基準なので理解できない可能性が強い。実際それらのスキルについては才能があるかも分からない。ハインツの持つリュートスキルも前の世界で博物館にて一度見ただけだ。

 コピーしたいスキルを定め、小さくスキルコピーと呟やく。


ドドン

『子守を覚えました』

『算術を覚えました』


 狙ったスキルは二つともコピーすることができたようだ。これは上々だ。自分の現在のステータスを確認する。


エマ・シラカワ 

年齢:十九

種族:人族

職業:なし

魔力8

体力8

スキル:言語翻訳、タックル、俊足、ステップ、キック、ピアノ、水泳、栽培、料理、精神耐性(強)、NEW嘘も方便、NEW子守、NEW算術

固有スキル: 商人交渉、2 コピー2

魔法属性:全

魔法: NEW生活魔法、NEW詠唱破棄

固有スキル: 商人交渉2 、コピー2

ユニークスキル: 妄想魔法、鑑定

称号:異世界の迷い人


 スキルが生えても本当に身についているのか正直分からない。これから経験しながらスキルを持っていることを感じるのだろうか。

 夕食は謎肉スープとステーキ、それから硬めのパンだった。パンはスープに浸すとそれなりに柔らかくなり食べやすくなる。味はやっぱり塩味頼りだけど謎肉が良いエキスを出していて悪くない。これ、なんの肉だろう? 鑑定する前に食べてしまった。鑑定しようとしたらハインツが何事もないかのように告げる。


「そちらは、本日レズリー様の部隊が狩りましたオークでございます」


 オーク? 小説から覚えていたものと同じならば、豚顔の人型魔物だよね。食べちゃったのだけど。普通に美味しいのだけど、オークがかなり人寄りのイメージだったから、とても奇妙な気分がする。


「おーく?」


 シオンが首を傾げて尋ねる。うん、シュガーコートして誤魔化そう。


「うん……豚、豚さん美味しいね。うん、美味しい」


 子守りスキルー! これ、発動してる? シオンは嬉しそうにオークを口いっぱい食べているからいいけど。

 食事も終わり、早速生活魔法を使いシオンと自分を洗浄クリーンする。すごいすごいと両手を上げて喜ぶシオン。洗浄は確かにある程度綺麗になるが、髪などはシャンプーの方が綺麗になると思うし、細かいところは手洗いの方が綺麗になる。我儘はいえないが、どこかでお風呂に入りたい。

 ハンドクリーム、綿棒、オレンジジュースとリンゴジュースをコピーして、シオンと自分の耳掃除をし、クリームを手足に塗ってベッドに入った。シオンはクリームを塗ってる間、くすぐったいとキャキャ笑っていた。


「シオン、おやすみ」

「エマ、おやすみ」


 シオンの寝顔を見ながら、意識を手放した。


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