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木の橋とコンクリの橋

坂の終わりには、橋が2本かかっていた。

「またあの音」

箱からの電子音が聞こえてくると、3枚目に文字が出てきていた。

「コンクリも橋といえば橋だけど、木製だって立派な橋だよ」

「これ、木でできてるよ。もう一方はコンクリート製みたい」

俺が読み上げている間に、彼女は足元へしゃがみこんで、サワサワ触っていた。

「コンクリも橋、木製も橋…なんのこっちゃだ」

「ちょっと、アレ見て」

急に呼びかけられたが、彼女が指さした先を見ると、呼びかけた理由が分かった。

橋のちょうど中央部分に、木の方には青色の箱が、コンクリートの方には赤色の箱が置かれていた。

「赤色と青色、どちらを選ぶかって言うことだな」

「どっちを選んだ方がいいんだろう」

俺は木の橋とコンクリートの橋を互いに見て、箱をみる。

「どちらも橋、みかけに騙されずに好きなほうへ進めっていうことか?」

「木の橋って、見た目じゃ壊れやすそうだね。でも、そっちのほうが本当の道なのかも」

彼女はそういうと、木の橋へ歩き出した。

「お、おい」

「大丈夫だって。ほら」

少し進んだところで手錠がピンと張ったから少し戻り、その場でジャンプをして見せた。

すると、コンクリートの橋は突然、轟音とともに崩れ落ちた。

「こっちでよかったね」

「本当にな」

彼女が赤色の箱が深淵の闇に消えていくのを見届けてから、俺たちは箱へと近づいた。


遠くから見れば大きそうに見えても、近くから見れば俺の膝ぐらいまでしかなかった。

「持てるかな?」

彼女と両端を持って向こうへ持っていこうとすると、固定されているように動かない。

仕方がなく、その場で箱のふたを開けた。

中から出てきたのは、薄い服だった。

俺と彼女の分の2着で、サイズもそれぞれにぴったりだった。

「着て行こうか」

暑くも寒くもないこの迷宮だったが、どれが後で必要になるか分からない。

そういうことで、対岸にまでいってから服を着た。

シルクのような感覚だが、少し重くもあった。

上着のようにさっと羽織ると、そのまま進むしかなかった。

後ろの橋も着ている間に崩れたからだ。

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