鍵
組み立て自体はとても簡単だった。
部品は複数に分かれていたけども、迷うことなくつなげ合わせることができた。
「…問題は、なんで二つも出来上がったのかということだ」
俺は、組み立てに使ったテーブルの上においてある二つのかぎを見た。
「片方は私の手錠ので、もうかたほうはあなたの手錠を外すものかな」
「たぶんね」
そう言って、俺たちはそれぞれの前にある組み立て終わった鍵で、手首についている手錠を外した。
無事に俺たちの手錠が外れると、どこからか拍手の音が聞こえてきた。
「おめでとう。君たちならやってくれると思っていたよ」
「ダレ?」
彼女が周りを見回し、拍手をしている人を探した。
「最初に君たちに声をかけた人物さ。名前は気にしなくていい。どちらにせよ、君たちは知らない名前だよ」
「…そんなあんたに聞きたいことがあるんだ」
俺は、その声に言った。
「ここに連れてきた理由、だろ」
俺は聞きたいことを逆に言われてしまって、二の句が継げなかった。
「それは、君たちが目覚めた時、知ってほしいことさ。君たちは、僕が出した数々の課題をクリアした。1回だけ、失敗したが、それについては、また回収させてもらうから」
相手は言いたいことをいったようだ。
それきりうんともすんとも言わなかった。
「…私たち、ここから出れるの?」
少しの間が空いてから、彼女が聞くと、何も言わない代わりに、俺たちの足元に穴があき、どうじに水で満たされた。
俺は無意識に彼女を抱きしめると、意識を失っていった。




