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模様
通路を歩いて行くと、彼女がまた箱を触っていて気づいたようだ。
「あれ?」
彼女の声に、ちょっと先を歩いていた俺が振り返る。
「どうしたんだ」
「んー…ちょっと待って」
歩くのをいったん中止して、俺たちは箱をじっと見た。
「ここ、箱の側面にぐるりと取り巻いている模様を見つけたの」
明り取り用の天井の穴のところで見てみると、確かに、迷路のような感じで模様が彫りこんであった。
「どうして今まで気づかなかったんだろ。こんなにはっきりと彫られているのに」
「多分、お札が貼られていたからじゃないかな。でも、迷路にしては行き止まりがないよ。それに、なんか目みたいなものもある」
彼女が指差したところには、確かに、2つの点のような感じの模様があった。
「なんの模様なんだろう」
その時、あの電子音が聞こえてきた。
「右を選び左行き、左を選び右に行く」
彼女が読み上げた。
その時、前の方から音が聞こえてきて、急に壁が動いてY字路ができた。
「なるほどね。それで、どっちに行きたい?」
俺はお札の言葉の意味がわかると、彼女に聞いた。
「んーと…こっち!」
彼女が指差したのは、左だった。
「このお札が意味するのは、多分それと逆の方向へ行けって言うことなんだろう。だから、右に行くよ」
「わかった」
これでお札の残りはあと2枚となった。




