武装執事と初仕事
・・・ある日僕は天使に拾われた
~~~数ヶ月後~~~
「おるぁぁぁ、起きろ~後輩!仕事の時間だぞ」
「・・・おはようございます、ミズキ先輩」
「よし、30分で支度を終わらせろよ?」
少し粗暴な言い方で僕を起こしに来たのは神楽瑞希先輩
僕の教育係をしてもらっているのですが・・・言い回しが独特な人なので
いつも僕が理解できずに先輩は頭を抱えています
そして僕が支度を終えて部屋を出ると
「遅いぞ~後輩!」
「たった3分じゃぁねぇかそんくらい許してやろうぜ?」
「はぁぁぁ・・・本当、後輩に甘いっすねライガー先輩は」
「甘いんじゃねぇよ、か・ん・よ・うなんだよ!」
「はいはい・・・」
ミズキ先輩をとがめている豪快な先輩はライガー・ストルニクス先輩
僕を拾ってくれた御嬢様の護衛部隊【武装執事】の
リーダーであり情に厚い「漢」というべき人です
「ふふ・・・皆さんは朝から元気ですね」
「あっ、執事長おはようございます!」
「おはよ~ございま~す」
「ミズキ先輩・・・ちゃんと挨拶しましょうよ」
「かまいませんよ、彼の仕事の腕は一級品ですからね
言葉遣いは悪いですが、その程度は大目に見ています」
好々爺としている老執事はアッシュ・リナーリヤ執事長
この御屋敷の全てを把握しているとも噂され
御屋敷の従者たちを統括する途轍もなく優秀な執事です
「執事長はなんか俺らに用事があったんすか?」
確かにこの御屋敷に来て数ヶ月、執事長が僕たちが住んでいる
従者生活寮を訪れる事はほとんどありませんでした
「皆さんに仕事が来ました」
「・・・仕事、ですか?」
「あのなぁ後輩、執事長が従者生活寮に
顔出した時点で、屋敷での仕事なわけないだろ」
「・・・じゃあ、どんな仕事ですか?」
「お嬢様と旦那様の護衛任務のことだぞ!」
「・・・なるほど」
これが僕の最初の仕事でした