離婚を迫っていた旦那様が今度は求婚してくるので、「寝言は寝てからおっしゃってくださいませ」と申し上げます。
「モニカ、改めて求婚する。わたしの妻となって欲しい」
目の前に跪いたジャイルズの姿に、モニカは吊り上がり気味の双眸を瞬かせ――思いっきり顰めた。
「なにを言い出すのかと思えば……」
それ以上を言葉にするつもりはなかった。呆れるのを通り越して、会話をするのも馬鹿らしいと思えてしまったからだ。
しかし、この頭の中になにか湧いているのかとしか思えない脳内お花畑男は、どういったわけかモニカのその態度を好意的なものだと解釈したようだ。パッと表情を明るくきらめかせたのだから。
「モニカ……!」
喜色を浮かべて立ち上がり、モニカの手を両手で掴む。その様子にモニカはますます顔を顰めた。
「その手を離してくださいませ」
「あぁ、モニカ。愛しい人」
「聞いていらっしゃいますか、ジャイルズ様」
「あなたはいつもそうやって控えめだ。夫であるわたしには、もっと感情を見せてくれてもいいのだよ」
「……聞いていらっしゃいませんね」
まったくもって頭が痛い。どうしてこうも人の話をまともに聞くことが出来ないのか。
思い返せば、出会ったとき――というより、ジャイルズの名前と存在をモニカが知ったときから、彼はまったく人の話を聞かない男だった。
ジャイルズのことを知ったのは、今から丁度二年ほど前のことだ。
彼は使者を立て、顔も名前もまったく知らないモニカに求婚してきたのだ。
当時、モニカは結婚適齢期の二十歳ではあったが、領地に引きこもっていて社交界にはまったく顔を出したことがなかった。それというのも、入り婿の父と元愛人で後妻の義母と義姉が呆れるような浪費と放蕩三昧で、家門の財政がガタガタだったからだ。借財をせずに辛うじて体面を保てているという程度の困窮具合だった。
入り婿である父は、唯一の嫡子であるモニカが法規定の二十五歳になるまでの当主代理人に過ぎなかったが、領地経営能力はまったくなく、金を使うことにしか才能を発揮出来ないというゴミ人間だった。それゆえに、モニカは社交界に出る暇もなく――正確には、社交界で放蕩の限りを尽くす父と義母義姉の尻拭いの為に、領地で金策に奔走していたというのが実情だ。
そんな苦労を重ねていたモニカの元に、ジャイルズからの求婚の使者がやって来た。
『麗しのモニカ・ストックウッド嬢。約束どおり、あなたを妻として迎え入れる。すべてこちらで手配をしているので、贈った首飾りと共においでなさい』
使者の持って来た手紙にはそう書かれていた。
モニカにはなにがなんだかわからなかった。首飾りなんか誰からももらってもいないし、結婚の約束をした覚えもない。残念ながら『麗しの』と称されるほどの美人でもない。
そもそも送り主のジャイルズ・アーノルド伯爵という人物にも心当たりはない。名前も初めて聞いたし、顔なんか知っているわけもない。
「なにか、お間違いではないですか?」
モニカは使者に尋ねた。使者も困惑しているのはわかった。
お互いに意見をすり合わせてみるが、使者が訪ねて来たのは『ストックウッド家のモニカ嬢』であることは間違いがないらしい。しかし、モニカにはまったく身に覚えがない。
その結果、すぐにひとつの答えに辿り着いた。
「アデリー、私の名前を騙ってなにをしたの?」
「まあ! 人聞きが悪いことを言わないでちょうだい!」
放蕩を尽くしている義姉は、金遣いが荒いだけでなく、男性のことも振り回しているのは知っている。噂で聞いているだけではなく、現場を目撃している友人達からも同様の話を聞いているのだから、まぎれもない事実なのだろう。
まさか人の名前を使って遊んでいるとは思わなかった。馬鹿な義姉だとは思っていたが、そこまで馬鹿だったとは。
呆れと諦めの目で睨みつけるが、アデリーは憤慨して逆にモニカへと詰め寄って来た。
「私がなにしたって言うのよ!? 証拠はあるの?」
「私には身に覚えがないことだから」
「忘れてるだけじゃないの? だからって私を疑うなんて酷い妹だこと!」
酷い酷い、と噓泣きをしながら言っていたが、絶対にアデリーがなにかやらかしたに決まっている。
うんざりしつつも仕方がなく、差出人のジャイルズに「なにか手違いがあるようなので、きちんと対面で事情を確認したい」と手紙をしたためて、求婚への返事として使者へ持たせて帰らせた。
しばらくして使者が再びやって来たが、持参したのは前と同じ文面に「もう結婚式の準備もすっかり整っている。早く来い」という意味合いの言葉が追加されていた。かなり焦れているというか、怒っているような雰囲気の文面だった。
こうなってしまっては仕方がない。話し合いの為に会いに来てくれるつもりがないようなので、もう直接乗り込んで、無理矢理話をつけるしかないようだ。
こちらとしては嫁入りをするつもりは更々ないのだ。家督を継ぐ為には婿入りを求めなければならないというのに、何故家を出るような事態を迎合しなければならないのか。
念の為に家長の証は持って出かけることにした。家に置いておいたら、父が勝手に借用書なりにポンポンと判を捺しそうだからだ。
片道二日ほどの距離ではあるが、留守にする際は用心に用心を重ねておかないと、父達三人がなにをやらかすかわかったものではない。亡き母から受け継いだ家門をあんな馬鹿達の為に没落させてたまるか。
しかし、アーノルド伯爵家に到着してすぐ、モニカの予定はすべてが崩れ去った。
伯爵家では既に婚姻宣誓書が用意されていて、貴族の婚姻には必須である国王の許可証まで用意されていた。しかもなにをどうしたというのか、既に代理人によって署名と宣誓が為され、受理済みだったのである。
代理人を立てることの依願書は父の名前で提出されていた。
入り婿である父は家督を継ぐことは出来ないが、娘であるモニカの婚姻に許可を与えることは出来る。これは家長の証である印章がなくとも可能だ。
伯爵家に足を踏み入れた瞬間――いや、旅支度を整えて生家を出た瞬間には、モニカの婚姻は成立してしまっていたのだ。
しかし、やはりジャイルズの求婚は人違いだった。
「誰だ、お前は!?」
応接室に通されたモニカへ向けて放たれたジャイルズの第一声は、それだった。
呆れてものも言えなかった。
だから確認したのに。ちゃんと会って事情を確認しよう、ときちんと提案したというのに無視して、勝手に婚姻の宣誓まで済ませてしまっていて。せめてモニカが来るまで待っていてくれれば、こんなことにはならなかっただろうに。
この国の法律で、一度婚姻すると最低二年は離縁出来ないことが定められている。これは婚姻による戸籍の書き換えや、遺産狙いの偽装結婚などが横行した結果から誕生した法律らしい。
そして、結婚許可証という届け出制度が誕生したのも、安易な婚姻と離縁を抑止する目的だった。
そんな面倒で時間のかかる手順を嫌ってか、貴族や富豪は金や権力で捩じ伏せて自分の都合を押し通す場合もあるのだが、まさか自分の身にも起こるとはモニカは思ってもいなかった。
机をバンバンと叩いて騒いでいる男を冷え冷えした心地で見つめながら、モニカは礼儀正しく一礼した。
「モニカ・ストックウッドです」
「違う! お前はモニカ嬢ではない。なにが目的だ!?」
やはり何者かがモニカの名前を騙ってジャイルズに近づいたのだ。
小さく溜め息をつきながら、椅子を勧めることすらしない男を薄っすら睨みつけた。
「だからお手紙を差し上げたではないですか。なにか手違いがあるようだから、出来れば対面で話し合いたい、と。それを拒絶されたのはそちらでしょう?」
「……っ、生意気な女だな」
「事実を申し上げているだけです。人違いをされて勝手に婚姻までされていて、こちらは大損害ですよ。どうしてくださるんですか」
「損害だと? 仮にもアーノルド伯爵夫人となったことを光栄と思うべきだろう」
その言い方に思わず呆気にとられる。いったい何様だ。
「私の人生設計に、そのような称号は必要ありませんでした。まったくの不要ですし、今後必要となることもありません。クソ食らえですわ」
「ク……!? なんて言葉遣いだ! 淑女にあるまじきものではないか」
それからしばらく言い合いが続いたが、その過程でなんとか引き出した情報によると、モニカの名を騙っていたのはやはり義姉で、彼女は高額な首飾りをジャイルズにねだっていたのだ。その対価として、ジャイルズの熱心な求婚を受け入れる、と言っていたらしい。
大粒の金剛石が五つも使われているらしいその首飾りは、半年ほど前に贈られていたらしいのだが、義姉が身に着けているところは一度も見たことがない。モニカから出所を探られるのを嫌って隠しているか、既に売り払ってしまっているだろうと思われた。
そのことを可能性として説明するが、ジャイルズはまったく信用しない。曰く、美しく心優しいモニカ嬢がそんなことをする筈がない、ということだ。
他人の名前を騙るなんてことをする筈がないし、贈り物を売り払うような失礼をする筈がない、とまっすぐな瞳で懇々と語る。そんなおかしな疑いをかけるなどお前はなんて無礼な女なんだ、モニカ嬢の美しい爪の垢を煎じて飲んでも改善しないだろう、とも言う。
しかし、ジャイルズの語る『モニカ嬢』の特徴は、何度聞いてみても、どう考えても義姉アデリーなのだ。心優しいという性格以外は。
話が堂々巡りになって終わらなくなってきたので、それよりも目の前の問題をどうするか考えるべきではないか、と仕方なく提案した。
目の前の問題とは即ち、人違いのまま受理されてしまった婚姻のことだ。
ジャイルズが話し合いに応じていれば回避出来たことだし、なにを焦っていたのか金と権力による力技など行使しなければ起こらなかった事態だ。不服を申し立てて婚姻自体を無効にすることも可能だが、今回は力技と裏技を駆使して無理矢理受理させているので、無効申請の方が通らないだろう。
だが、それを今更責めても仕方がない。既に受理されてしまっているのだから二年間は夫婦として過ごさなければならないのだ。
「ご自分の確認不足と無駄な勇み足が引き起こした事態です。私に対して恨み辛みを捲くし立てるのではなく、自省して今後のことを考えてくださいませ」
頭を抱えて悲劇の主人公ぶっているジャイルズに冷たく言い放てば、睨みつけられた。
それでもモニカは間違ったことはなにも言っていない。腹立たしさを押し込めながら睨み返す。
「離縁が許可されるまでの二年間、私は伯爵夫人として振る舞いますが、必要最低限に致します。屋敷から出ることはございませんし、お茶会などを催して人を招くことも致しません。揃って伺わなければならない招待でもなければ人前に顔を出すつもりはございません。それでよろしいですか?」
「……いいだろう。それで十分だ。寝室を共にする必要はないが、一応わたしの部屋に近い位置の客間を用意させる」
近くに部屋を置くことで夫婦としての体面は保ちたいらしい。
熱心に求婚するぐらいに思っていた相手を、権力の裏技でもって即座に嫁に迎えたというのに、新婚早々不仲であると噂されたりするのは少々困るのだろう。そんなジャイルズの矮小な自尊心を尊重して、モニカは提案を受け入れた。
「それで構いません。けれど、ひとつだけお願いがございます」
「なんだ?」
「人手を貸して頂けませんか? 月に二、三度ばかり実家の執事と連絡を取りたいのです」
ジャイルズは怪訝そうな顔つきになって「なんの為に?」と尋ねてきた。
あまり言いたい話ではないのだが、と溜め息をつきつつ、浪費家の家族の行動を監視しなければならないのだ、と端的に説明した。印章は持ち出したが、あの馬鹿者達は変なところで小狡い手段を思いついて家財に手を出すので、少しも気が抜けないのだ。
簡潔に行った理由説明にジャイルズは納得がいっていないような表情を見せたが、嘘ではないということは信じてくれたのか、健康で口が堅い下男を貸してくれると約束してくれた。
これで今後の話の目処はついた。
疑り深いジャイルズが、取り決めたことを書面にして「承諾の署名をしろ」と言ってきたので、お互いに確認し合って簡易的な契約書を作成した。
・二年後、離縁が可能になったら即離縁する。
・夫婦としての触れ合いは一切なし。
・不仲であると見えないように振る舞う。
この三点は決して違えてはならないということで合意して、お互いに署名を行った。
その他の生活面での細かいことに関しては、都度話し合うことにする。話し合う、という部分をモニカは殊更強調した。契約書に書き込ませようかと思ったぐらいだが、ジャイルズも今回のことに懲りたのか、嫌そうにしながらも承諾した。
そうして、ジャイルズは最後にこう言った。
「二年間、夫婦として過ごすことになるが、わたしがお前を愛することはない。絶対に。だから、変な期待など抱かないように」
なにか得意げというか、勝ち誇ったかのような表情で宣言されたが、モニカだってこんな高慢ちきで話を聞かない男に惚れるつもりはない。あなたこそ私に愛情を抱いたりしないでくれ、とうんざりした。
そのうんざり気分は二年間変わることはなかった。
ジャイルズは本当に面倒臭い男だった。話を聞かないのはわかりきっていたが、話し合いという行為の意味もわからないのか、とにかくこちらの意見を聞こうとしない。それを懇々と言い聞かせ、モニカが何故それを望んでいるのか、ジャイルズがどう振る舞うことが最善なのか、しつこいくらいに何度も説明して納得させなければいけなかったのは、本当に無駄な労力だったと思う。
二年で去る腰かけ女主人として、ジャイルズに許可された範囲で家政に口出ししつつ伯爵家を盛り立て、嫌味な女中達をさり気なく矯正してみたりもした。半年以上経てばモニカの実力を認めてくれたらしく、来たばかりの頃よりは多少は過ごしやすくなった。
そんなことをしている間にも、実家では父と義母義姉がやりたい放題だ。本来の跡取りであるモニカがいなくなったので家督の乗っ取りに成功し、なにもかも自由に出来ると思い込んでいるらしい。
二年後に出戻る予定だというのに、没落させられては堪らない。頭を抱えながら執事に指示を出し、これ以上財政が傾かないように遣り繰りの方策を打ち出しては金策をさせる。勤続三十年以上の信頼出来る執事がいてくれたからこそ出来たことだと思う。
悩み苦しみながらも、懸命に生き抜いた二年間だ。
その苦労もあとひと月も経たずに終わるのだと感慨深くお茶を飲んでいたら、花束を抱えたジャイルズがやって来て跪いたのだった。
「手を離してくださいませ」
モニカはもう一度、今度は語調を強めて言う。
その声音に、モニカが喜んでくれてはいないのだということをようやく感じ取り、ジャイルズは渋々手を離した。
「モニカ……」
「ジャイルズ様、おっしゃいましたよね?」
少ししょんぼりとした雰囲気を覗かせるジャイルズを無視して、モニカは尋ねた。
「あなたが私を愛することは絶対にない。だから、変な期待など抱かないように――と」
一言一句同じではないと思うが、言っていた内容に違いはない筈だ。
ジャイルズは二年前、モニカに向かって確かにこう言った。
「それが、今度はなんですか。求婚する? 愛しい人?」
「モニカ」
「本当に私のことを馬鹿にしていらっしゃいますのね。寝言は寝てからおっしゃってくださいませ」
冷たく鼻で笑うと、残っていたお茶に口をつける。ついさっきまでは薫り高く美味しく感じられていたのに、今は変な渋さを感じて舌に不快感を与えてくることに腹が立った。
「モニカ、あのときの言い方は酷かったと思う。すまなかった。けれど、わたしは――」
「そうですね。不本意な関係であっても、二年も共に過ごしていればお互いのいいところも発見出来ますし、情も湧きましょう」
モニカだって多少の情は湧いている。それなりに愛着を持っている場所なども出来た。
けれど、そういう話ではないのだ。
カップをテーブルの上に戻し、以前の高慢ちきな様子はすっかりと削ぎ落とされ、穏やかな紳士然とした顔つきになったジャイルズをもう一度睨む。
「あなたの身勝手な行動が原因で、私は二年の時を無駄に過ごしました。その間、私が受け継ぐべき実家の財産は馬鹿な両親と義姉に食い潰され続け、没落寸前になってしまっています。この損失が私にとってどんなことであるか、ジャイルズ様にはおわかりにならないのでしょうね」
ジャイルズが小さく息を呑んだ。見開かれた視線が揺れていることから、モニカは気づいてしまう。
今まで何度となく説明してきたモニカの家族関係や立場のことを、彼はまったく理解していなかったのだ。いや、この様子から考えるに、そもそも理解しようとさえしていなかったのだろう。
結局ジャイルズは、モニカという人間のことを、真実理解しようとなどしてくれていなかったのだとはっきりした。
そんな男の囁く『愛』に、いったいどれだけの価値があるというのだろうか。
泡沫としか思えないそんなものに頼って、先祖代々の家門を見捨てるようなことが出来るほど、モニカの芯は浮ついていない。
ジャイルズが急に愛しているのだのなんだと言い出したのも、この二年間のモニカの態度が献身的な女主人としての振る舞いと見えて、それはすべて自分の為に尽くしてくれているのだ、と持ち前の能天気さで斜め上の解釈をしたからに違いない。ジャイルズを愛してくれているからこそ、そう振る舞ってくれているのだと。
モニカとしては、ただ単に取り決めを交わした内容に沿って、自分の義務である部分を全うしていただけだ。愛情もなにも存在はしない。すべて仕事の一環だ。
何度もネチネチと恨み辛みを並べ立ててきていた男を健気に愛して支えているだなどと、どうしたら思えるのだろうか。モニカの心はそこまで寛大ではないのだ。
「もう離縁の為に必要な申請書類は準備出来ております」
「モニカ……」
「まだ一部揃っておりませんけれど、二、三日中には届く予定になっておりますのでご心配なく」
「モニカ、あなたはそれでいいのかい?」
「いいのか、とは、どういう意味でしょう?」
事務的に報告を述べていたモニカは、身を乗り出して尋ねてくるジャイルズの言葉に首を傾げた。
「このまま離縁することに納得してるのか、ってことだよ」
「私達の離縁は、二年前に決めたことではないですか」
なにを今更、と苦笑し、首を振るジャイルズに「あなたがお決めになったことでしょう」と追い打ちをかけるように言った。
ジャイルズは今度こそ言葉を失ったらしく、それ以上なにも言わなかった。僅かにふらついた足が、いつの間にか下に落としていた花束を踏みしめる。
哀れな姿になった薔薇の花弁を横目に、モニカは冷え冷えした目つきで口を開いた。
「もう一度申し上げますわね、ジャイルズ様。――寝言は寝てからおっしゃってくださいませ」
「きみのことは愛さない」って言ってくる政略結婚相手が後々溺愛してくるってパターンを見かけるけれど、
新婚早々旦那からも使用人達からも冷遇されてた花嫁が、掌返しで「愛してる」って言われて「私も」ってなるもんかな?と思って書いてみました。
続きはないです。
モニカは未練タラタラなジャイルズを振り切って離婚後実家に戻り、滅茶苦茶にされた財政を立て直し、家督を継げる年になったら父親も義母義姉も追い出してしまう予定です。たぶん。性格的にそのあたりは容赦しないと思う。
お読みくださりありがとうございました!
感想など頂けると大変嬉しいです。