表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

それは古い言い伝えです




むかしむかし、砂漠の国々に言い伝えられる、とても恐ろしい妖精がおりました。


彼等は、慈悲深く残忍で、どんな妖精達よりも美しく艶やかで、男も女もその微笑みは宝石のよう。

広げた羽は紫紺の光を帯びた真紅で、月光に翳すとふくよかな紫に見えたのだとか。


だから、もし夜の砂漠に、オアシスでもないのに不自然に生い茂る立派な林檎の木を見たら、決して近寄らないように。

彼等は、気に入った人間をとても大切にしますが、妖精は、一度捕まえたものは二度と返してくれないのですから。


もしあなたに、愛する家族や大切な友人がいるのなら、彼等に出会わないように、夜の砂漠では妖精除けの香炉を焚いておかなければなりません。




それは、古い古い魔術に育まれた、信仰を司る時代の林檎の木の怖い妖精で、大いなる豊穣と祝福と共に、悍しい災いを齎すもの。


けれども、その美しさに惑わされ、数々の大国の王や王妃が、災いを招き入れて国を滅ぼしたと言われています。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ