~地下編6~裏切り者と無邪気な童
はい、今回は二人呼んでみました、88位の今井さんと93位の國川さんです
今井「なんだい?こんなところに呼び出して」
國川「ワシは死んだはずなんだがのう…」
いきなりすいません、質問コーナーです。『今回のゲームで一番印象に残っている人は?』
今井「いきなりなんだい、老人はゆっくり生きてるんだ、若者はこっちのペースに合わせるべきじゃないかい?」
國川「ほっほっほ、余裕のない婆はすぐキレるの」
あの、質問…
今井「だあれが余裕のない婆だい!いかにも孤独死してそうな爺がほざけ!」
國川「なんじゃと!」
あの…
國川「そういうお前こそ一人寝たきりで家を訪ねるのはヘルパーくらいの寂しい生活を送っとったんじゃないんか!んん?」
今井「だまれい!アタシにはかわいい孫娘(佐伯)がいるわい!」
國川「なん…じゃと…、こんなくそ婆に…孫が…」
今井「はあっ!見ろ図星じゃないかい!」
國川「うっさいんじゃああああ!!」
キレやすいジジババってあんまりいないけどいると怖い…
まあ喧嘩する開け元気があるととらえてお年寄りはいたわりましょう。
北神たちの待つ地点へ帰ってきた鎧坂は小倉の指導の元、寄生生物の除去を行おうとしていた。
「基本的にはさっきまで鎧坂さんがやってた方法でいいの、とにかく沢山食べて栄養を補給して。そうすれば身体の免疫機能であっという間に寄生生物は死滅する筈よ。」
鎧坂は能力で次々に食べ物を出し、自分でも食べつつ必死に北神、難波に食べ物を口に押し込んでいる。小倉も食べ物を細かくしつつ柊の口に運ぶ、作業は黙々と行われた。
突然、難波の身体に異変が起きる。
「グァッ、ハァハァグッアァアアア」
ツタのような植物が身体を突き破り這い出してきた。
難波の血を浴びテラテラと赤く艶めくツタは別の生き物のように見えた。
「なっなっ‼︎」
目の前の光景を信じられないというような表情で鎧坂は口をパクパクしている。と、彼にも異変が起こった。
身体の内から刃物を刺されるような感覚、鎧坂は辛うじて踏みとどまり意識を繋いだ。
「アハハハハッッッ‼︎」
突然、小倉が高らかに笑った。
「馬鹿な奴、私が自分から能力を解除させる訳ないでしょ?全部、最初から、何もかもが演技よ‼︎
か弱い女の子演じたらそれだけでみんな慰めに来てくれて……お陰ですごく能力にかけやすかったわ。特にデブ、あんた肝心な所が甘いのよねぇ。何が 僕は争い事が苦手だ、今なら全て茶番にできる よ、可笑しすぎて笑いを堪えるのに本当必死だったわ」
No.75 小倉 那由奈
ー冬虫夏草・食人化ー
自分の 分泌物に一定量体の一部位が触れた相手に寄生植物を植え込む。草は宿主の養分を吸いながら体内でゆっくりと成長、3日で体を突き破り宿主を殺す。
「ぐぅぅぅ」
四つん這いの姿勢でも何とか動こうとする鎧坂、しかし小倉はそれを許さない。ハイヒールで鎧坂を踏みつけ顔を覗き込んだ。
「どこ行く気よ、デブ。もしかして北神や柊がまだ助かるなんて思ってるの?私があなた達に栄養を摂るように言ったのはこのツタを育てるためよ、間違っても除去法なんて話してない」
難波から生えるツタを指差す小倉。
「このツタ、どうも宿主の栄養が不足すると成長スピードが弱まってくるみたいでね……。手っ取り早く片付けたかったからアンタが襲ってきてくれてある意味丁度良かったわ。さぁ、私が見ていてあげるから安心して逝きなさい。次は誰かしらね……北神?柊?一番栄養があってツタも2本持ってるアンタかもね。ていうかアンタなんでまだ生きてるのよ。ほんと、めんどくさい能力だわ〜それ」
小倉が1人語る間に鎧坂は必死に口に物を運んでいた。
僕の能力は食べるほどHPを回復できる、あいつの能力は食べるほどツタが育つ……相性が良いとは言えないけどこれで何とか回復できたら。
体内でのツタ2本との栄養の取り合い、鎧坂の手足が辛うじて動くようになってきた頃小倉の注意がふと他にそれた。
「あれ?あんた何やってんのよ柊。あんた……」
この機を逃すまいと鎧坂は能力で小刀を出すと小倉のもとへのしのしと走った。
ズパッッ
小倉の首筋に深く小刀を刺した鎧坂はあまりの苦しさに再び倒れこんだ。
「ハァッハァッ、見たか!これが僕だ、勇者の実力だぁぁぁ」
◇
鎧坂が目を開けると体内からの苦しみはきれいに無くなっていた。
「ここは⁉︎小倉はどこに」
「小倉は死んだよ、あいつの能力は死んだら解除される系統だったみたいだね」
キョロキョロと辺りを見回す鎧坂に後方から返事が返ってきた。
「おぉ!北神君、柊さん無事だったんだね。良かった、僕1人だと何にもできないから……」
鎧坂の安堵した表情とは裏腹に2人の表情は優れない。
「どうかしたのかい?2人とも。まさかツタの疲れがまだ……」
「違うんだよ、鎧坂さん。柊、見せてやってくれ」
「うん、私たち鎧坂さんよりは早く起きたので今の状況を確認してみたんですよ、そうしたら……」
鎧坂は柊のスマホを覗き込む。
「これは……。死亡原因かい?すごいなこんなことまで分かるのか。それでどうかしたのかい」
北神が口を開く。
「見てて思いませんか微妙に感電死が目につくの」
鎧坂は再びスマホを確認した。確かに他の死亡原因に比べ妙に多いのが感電死だった。
「それがどうしたんだい、ん?まさか……」
鎧坂の至った考えを裏付けるように突如洞窟内に轟音がこだました。
ボッコォォォン!ゴロゴロゴロゴロ
「地下にその能力者が居るのか⁉︎」
2人は静かに頷いた。
◇
-時間は少し遡る-
「で、結局風の正体は?」
腕を組み、いらいらした様子の加賀が正座する逆鐘に問う。逆鐘は答えを持ち合わせていないようで目が泳ぎまくっている
「え~っと、あの地雷の爆風とか?イヤスイマセンマジメニカンガエマスナグラナイデ」
「出口はないってことか…さ、廉渡君、ご飯でも食べよっか、私お腹すいちゃった」
「うん!」
「アレ怒らないの?」
加賀と小林は逆鐘のことなど気にせずハンバーガーを食べている、彼の人権がそろそろ危ないかもしれない
「別に怒りゃしないわよ、アンタはアンタの考えでまじめに出口を探してくれてたんだから、そりゃここから出られなかったのは残念だったけど、元からそう簡単に出られるとは思ってないわよ、地雷さえなければね…」
「ほら、兄ちゃんも食べたら?」
加賀の意外な対応に驚きつつも小林からハンバーガーを受け取り食卓の輪に加わる、そして一言
「はるにゃんが…デレた?」
「兄ちゃん…」
「アンタそれさえなけりゃね…ふんっ!」
「がふっ」
良くも悪くもいつも通り平和のようである、が、この緊急事態において得てして平和とは簡単に崩れ去るものである、この時加賀がリスクを覚悟で地上への脱出を決意していれば、あるいは逆鐘が小林を引き留めていれば、あるいは小林が最初から…しかし現実にifは無い、彼らにも別れの時は訪れる
「あれ?」
「どうしたんだ廉渡」
「カレーのにおいがする!」
「あっちょっと廉渡君!?」
子供とは無邪気で行動力がありそして単純な存在である、好物のにおいを嗅ぎつけた小林は特に何も考えずに匂いの方へと駆け出す、彼は子供であり、ゲームが始まってすぐ逆鐘や加賀といった保護者と出会うことができたため警戒心というものが無い
小林の咄嗟の行動に加賀と逆鐘は一瞬出遅れた
「待つんだ廉渡!」
「待ちなさい廉渡君!」
3人は駆け出した
No.21 逆鐘 800ポイント
ふざけなければ常識人、でもやっぱりヒエラルキー下位者
No.30 難波 死亡
ポ●モンの『やどりぎのたね』って現実的に考えるとすごく怖いと思う
No.56 柊 450ポイント
能力によって不穏な空気を暗示させた人、内容は次回のタイトルで!
No.59 加賀 420ポイント
面倒見のいいツッコミ役兼お姉さん、別にサイドテールで青い服を着ているわけじゃない
No.62 北神 390ポイント
いろんな意味で『無能』の言葉が似あう男
No.75 小倉 死亡
ゆうしゃに倒された王様に化けていたボストロール的な?
No.79 鎧坂 1780ポイント
ゆうしゃ よろいざか は けん をとった!
No.95 小林 60ポイント
カレーのにおいに誘われて、嗚呼どこへ行くガキんちょよ…




