表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

第八話:ツ、ツンデレじゃあないですよ?

皆様のコメントのお陰でどんどんやる気が湧いてきています!やっと新キャラを登場させることが出来ました。全キャラ出し終えるのにいったい何話まで書けばいいのやら困っています(笑)



待ちに待った休日である。春の陽射しがとてもよく、心までポカポカしてきそうだ。今日は部屋でいつまでも、ゆっくりでもしてようか。でもそれだけじゃあつまらないな、……たまには山の中でも散策してみるか!


「そうと決まれば早く準備でもしますか!」


動きやすい服に着替え終わり、俺流散策道具一式(山岳バージョン)を身につけて準備を完了させた。


「鈴さんとかには………まぁ言わなくても大丈夫か。夕方には帰ってくるんだしな」

と言いつつ外へ出た。









なんで俺は走ってるんだろうか?別に何かから逃げているわけでもないし、追い掛けてもいない。なのに全速力で森の中を走っている。体が酸素を求めているがもう少し我慢してもらおう……この走りたいという衝動が治まるまで。


もう出ないと思ってた衝動が、森を散策中に現れた。街の中だろうと学校の中だろうと。そのおかげで中学時代はずいぶん苦労した。授業中にそれが来てしまい、みんなが唖然とするなか廊下を走り抜けたものだ。後で先生に呼ばれたのは言うまでもない。

「ちっ、いつまで続くんだよ!そろそろ体力がやばいぞ?」


と、自分の体に訴えても治まってくれない。………やばいやばいやばい(泣)!酸素が足りなくて頭がぼ〜っとしてきたー!し、死ぬー(泣)!


ぼ〜っとした俺はその時名案が浮かんだ。止まらないなら無理矢理止めればいいんだと。そしてそのまま近くに生えていた木にぶつかっていった。思いっきり全速力で(泣)

ダスンッ!という今まで聞いたことがない音が木にぶつかった時に出た。


「つ〜ッ!?!?」


ちなみに声が出ないほど痛く、全身ボロボロだが衝動は痛みのためか止まり、また再発することはなさそうなので安心した。


とりあえず服についた葉っぱなどを落としつつ周りを確認してみたが今どこに自分がいるのかわからず困った。

「迷ったとは情けないな」


下におりていけば街に出れるだろう。また山の中に建っている我が住み処に帰るために山を登るのが多少怠いが……


10分ぐらいあるいた時だろうか、うっそうと生い茂る森から抜け出せてひらけた場所に出た。


「ここは……神社か?」


なかなか立派な神社である。こんなものが同じ山の中にあるなんて知らなかった。


宮代みやしろ神社という名前なのか」


名前がそう書いてあったのだからそうなのだろうがやけに客が少ないな。


「少しぐらいいてもいいのにな……」


と、ぼやきつつ辺りを見回してみると巫女さんがいた。階段から上がってきたのだろうか、息があがっている。


年齢は俺と同じかちょっと上ぐらいだろうか。結構かわいい顔をしていて、身長はいたって平均な高さだ。また栗色の髪の毛をポニーテールにしており元気な感じをだしている。最後に袴の上からではあまりわからないが良い体つきはしているだろう。


「俺はエロ親父か……」


と言いつつも彼女を観察していると、こっちが見ているのに気付いた。息を整えられたのか、こちらに向かって歩いてきた。


「あれは、良く育てられてるな」


歩く仕種とかオーラが普通の人とは違い気品に溢れている。もしかしたら、この宮代神社の娘さんではないだろうか。


こんなことを考えてたら、すぐ近くに彼女がやってきた。遠目から確認してたが本当にかわいい顔をしている。性格もきっと淑女みたいに優しいのだろうと思ってたら彼女が俺の顔を微笑みながら見て


「何じろじろみてんだ?喧嘩売ってんのか?」


と言ってぶん殴ってきた。あまりのショックに彼女の一撃をもろに腹にくらってしまった。しかし、インパクトの瞬間に体を後ろに浮かせたためにあまりダメージはない。それにしても女の子なのに重いパンチを出せるとは………しかもめちゃくちゃ口悪いし!


「くそッ!あまりくらわなかったか。」


………忌ま忌ましそうに毒づかないで下さい。なんかいろいろと裏切られた感じがして泣きそうです(泣)。


「次はぜってぇ〜入れるからな!」


まだまだ殴りたりないのか見たこともない構えをしてきたかと思うと一瞬でこちらに近寄り、俺の鳩尾に拳を叩きこんできた。慌ててその攻撃を流しつつ


「喧嘩なんて売ってませんよ!?だから止めて……うぉっ!」


止めて下さいと言おうとしたのだが


「四の五のうるせー!黙ってくらえ!」


と言って今度はこめかみを狙って拳を繰り出してきた。この巫女さんスゲーと関心しつつ、その拳を右手で軽くはたいて逸らし、巫女さんと距離をとった。


取り押さえない限り話を聞いてくれなさそうだな……。仕方がないがやるか。彼女に向けて俺はダッシュした。


俺がいきなり距離を詰めたので彼女は慌てたのか、足で迎撃してきた。


しかし威力は低く、それを左手で掴み、こっちに引っ張った。

当然、彼女は倒れないように引っ張られる足に合わすように体ごとこっちへ向かってくる。そして、瞬時に掴んでた手を離して向かってきた彼女を両手で抱きしめた。抱きしめたといえば聞こえは良いが単に彼女の両手を使えなくすために強く押さえつけただけである。足の方は疎かだが、さっきの攻撃を見た以上、拳ほど強くはないだろうからこちらが耐えれば別に大丈夫だろう。


最初は俺に押さえつけられていたせいか


「は、離せ!この野郎!!」


とか言いながらもがいていたが数分ぐらいしただろうか、やっと黙ってくれた。これで話を聞いてくれる状態になったな。やれやれと思いつつも俺は今だ沈黙している彼女に話かけた。


「さっきのは喧嘩売ってたんではないんですよ?でも、そう感じてしまったのなら謝ります」


誠心誠意こめて言うと


「………じゃあなんでじろじろ見てきた?」


とぶっきらぼうな声で言ってきた。抱きしめるように押さえてるため彼女の顔が見えないが、多分怒ってるだろう。ここは正直に言った方がいいな。なので


「袴を着ていたのがめずらしいっていうのもありますけど、1番の理由はあなたが見とれるくらいかわいかったからです」


と、言ったら


「ッ!?嘘をつくな!このボケが!」


さっきまで静かにしていたのに暴れ始めた。なのでさらに強く抱きしめ(?)つつ


「ほ、本当ですから!信じて下さい!!」


慌てながら言うと、ピタッっと暴れるのを止めて半泣きで少し赤い顔をしながらこちらを見上げ


「それは本当か……?」


と聞いてきた。やばいっ!今萌えたわ〜どうする?どうするよ俺!?と思いながらも顔を引き攣らせつつ


「ええ、本当ですよ」


と言って微笑んだ。やっと誤解が解けたので押さえてたのを開放した。一応は謝ったほうが良いよな?見ず知らずの奴に抱きしめられたんだからな……


「さっきまで、話を聞いてもらえる状態になってもらうとはいえ、抱きしめたみたいなことをしてすみません」


素直に謝った。これで駄目ならしかたないか、と思いつつ。

するとどうだろうか彼女は何やらぶつぶつ呟いている。


「よく見たら好みの顔だし、俺より強いし、性格も良さそうだ。……それにかわいいって褒めてくれた……」


「あの〜?大丈夫ですか?」


ぶつぶつ独り言を言ってる感じがどうもアレなので、心配になって声をかけたが


「だ、大丈夫だ!!」


と顔を伏せながら大声で言ってきた。本人が大丈夫だと言うのだから心配はないな。


「おいッ!お前の名前はなんだ!?」


数分経ったぐらいだろうか、突然彼女は尋ねてきた。


「楠木十拳ですが……」


いぶかしげに本名を名乗ると


「楠木十拳か……よしッ!俺の名前は宮代茜みやしろあかねだ!よろしくな、十拳!」


と、満面の笑みで自己紹介をしてきた。やはり、この神社の娘さんだったのかと関心しながらまた、茜――あっちが十拳と呼んでるんだからこっちも茜と呼び捨てにするか、の顔を見た。やはり、笑ったらもっとかわいくなるな。口が悪いのが大幅な減点対象だが…。







1時間ぐらい茜としゃべった後に、空がオレンジ色に染まっているのに気がついた。そろそろ帰らないとまずいな、と思った俺は茜にさよならをした。


「そろそろ家に戻るわ。じゃあな、茜」


「十拳の家はどこにあるんだ?」


「この山にある旅館みたいなアパートに住んでるぞ」


「神無荘か……それならあそこの獣道を真っすぐ下りていけば着くぞ?」


茜は神社の裏手にある獣道を指差した。以外に近くまできてたんだな…。


「そっか、ありがとうな♪」


と、茜に手を振りつつその道に入っていこうとすると茜が突然俺を呼び止めた。


「お、おいッ!また今度来いよな!」


「ん?……わかった!」


と言ったらよほど嬉しかったのかぶんぶんと手を振って見送りをしてくれた。次の休みにでもまた来るかと内心笑いつつ、そこを後にした。




……………早く帰らないと鈴さんたちが心配するな。今日はどんな晩御飯なのか楽しみだ!










しょーとすとーりー

「来栖の大発明」




「ふっふっふ……後はこいつとこれを接続すれば完成だッ!」


「来栖何作ってんだ?」


「おお!楠木か!ちょうどよかった!これを見てくれよ」


「………なんだ?そのいろんなもん付けたお前の携帯は」


「聞いて驚け!盗撮に特化した万能携帯『見えるんです君Ver1.05』だ!赤外線フィルターに手ブレ補正機能、シャッター音を消す等の最新技術を搭載しているぞ!」


「…………………しまいには、お前捕まるぞ?」


「はっはっは〜!公的権力なぞ、恐るるに足らず!」


「……ふんせッ!」


「あ〜!盗撮に特化した万能携帯『見えるんです君Ver1.05』が真っ二つに!」


「お前のためだ、それは忘れろ」


「でもその携帯高かったんだぞ…?」


「い、いくらだ??」


「7万円」


「………………まさか、携帯が壊れちゃうなんてな。来栖も運が悪いな〜(笑)」


「なんで、自分は何もしてませーん見たいな顔でやれやれ来栖君はしかたないなぁ〜って感じにしようとしてるんだよ!?こらっ!逃げんな!!金払え!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ