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第二話:統べる者

まだまだキャラ全員を登場出来ません(泣)。。本当にすみませんm(._.)m

昔の夢を見た。若い頃の母さんがそん時はまだまだ小さかった俺と話している場面だ。

「ねぇ母さん。僕のご先祖様の中にすごい人っている?」

俺は前々から気になっていたことを聞いてみた。友人が俺に『俺はご先祖様にすっごく強い侍がいるんだぜ〜!』と自慢げに話してきた(まぁやたらめったら自慢してきてムカついたのでその友人にチョークスリーパーをかけて落とした)。

「んっとね〜……。たしかお父さんのご先祖にすっごい霊力を持った神主をしている人がいたそうよ。だからあなたももしかしたら神主になれるかもよ?」

と聞いてきたが即答で答えてやった。

「いやだ。毎日が暇そうだから。」

母さんは少し考えてからまた聞いてきた。

「でもね。もし神主になれたらとってもかわいい巫女さん達をはべらすことが出来るのよ?毎日ウハウハよ?」

「マジっすか母さん!?俺なるっ!なりますよ神主に!」

もちろん即答で返事をした。

今思えば親子共々馬鹿だった。

その後何かに目覚めた俺は神主になるべくオカルトの道を爆走した。

母さんがいうには『神主は妖怪退治とかもしなくちゃいけないと母さんは思うのよ。

だから今のうちに妖怪さんとか仲間になってくれそうな神様とかを本を読んで識りなさい。』と今考えるとかなり馬鹿らしいことを俺に吹き込んでくれたからだ。そのせいで俺は中学の時にはみんなから『オカルタン』と言われるぐらいオカルトに詳しくなった。しかし今ではもう神主になろうと頑張ってはいない。まぁそこら辺の理由はまた今度話すとしよう。




目が覚めた。携帯を見て時間を確認したところかれこれ1時間ちょい気絶していたことになる。

「う〜。まだ頭がいてぇ。」

額に手を当てながらぼやいた。ここは俺の部屋だろう。俺は布団の上(多分鈴さんが敷いてくれた)から起き上がるとキッチンの方からスリッパをパタパタさせながら

「やっと起きましたね♪」

と手をかわいい猫のイラストが描いてあるエプロンでふいてやってきた。

……えっとですね?俺が気絶したのは多分おそらく間違いなくにあなたのせいなんですよ?ふざけんじゃねー!と言いたかったが鈴さん猫バージョンを思い出したので言うのを止めた。だって尻尾が7本もあるんだもん。その時点で鈴さんは猫又系の妖怪でしかもかなり高位に位置する存在だってわかったんだもん(泣)。気を取り直して考えてみて今回ばかりはオカルト知識に助けられたと本当に心の底から思った。鈴さん並の妖怪なら簡単に俺のことを消すことが出来るだろう、文字どうりにね……。

「楠木さん、なにぼ〜っとしてるんですか?」

いきなり鈴さんがニコニコしながら俺の顔を覗いてきた。……やばい、すごい顔と顔の距離が近い。鈴さんってやっぱりかわいいなぁ〜、と思いつつ

「すみません。ちょっと考え事をしてました。」

と笑顔で返事をした。

「そうですか♪ご飯が出来ましたので食べましょう♪」

やはり鈴さんがエプロン姿だったのは料理を作ってたからなのか、何か悪いなぁ〜と思ったので

「すみません。料理を作ってもらっちゃって。」

と謝っといた。

「い、いえいえ!楠木さんを気絶させたお詫びですので気にしないで下さい!」

鈴さんは猫耳をせわしなく動かし罰の悪そうな顔をしながらそう言った。やっぱり気絶の原因は鈴さんかぁ〜とさっきの考えが確信になった瞬間である。




…………今鈴さんが作った料理を食べているが、これがめちゃくちゃ美味い。

焼き魚に肉じゃが、おみそ汁がテーブルの上にある器にそれぞれ綺麗に盛られている。シンプルな料理だなぁ〜と思いながらもそれぞれを口にして驚いた。どれも職人級の味だった。まぁ焼き魚はここには最新式のキッチン一式があるので美味く焼けて当然だが、肉じゃががとにかく凄かった。あぁ、だから男って料理が上手な女に惚れるんだと関係のないことを考えながら

「この料理とっても美味しいですね!鈴さんがこんなに上手だなんて知りませんでした!」

と思いつく限りの賛辞を述べた。すると

「そ、そんな褒めないで下さい〜。料理が上手なのは女として当然ですよ〜。」

鈴さんはそう言いつつわたわたしながら顔を赤くさせてうつむいた。…………う〜ん。これをもし妹が聞いてたら泣いて怒って『料理が上手じゃない女の子がいたっていいじゃないですか!?むしろ料理が上手な人よりポイント高いですよ!!』と言いそうだ。なぜにポイントが高いのだろうか?



美味しい鈴さんの手料理を全部食べ、鈴さんが洗い物を全部洗い終わって(これもお詫びの一つだそうだ)一息ついているところを狙い本題に入ってみた。

「あの〜、鈴さんって何物なんですか?やっぱり猫又なんですか?」

鈴さんの猫耳を指差しながら恐る恐る聞いてみるとニコニコしながら

「私は猫又じゃないですよ。全ての猫達を統べる猫神です。」

とすごいことを言ってくれた。

「…………マジっすか?」

信じられなかったので確認をとってみた。

「はい♪マジっす!」

またニコニコしながら答えてくれた。

「鈴さんが猫神だってことを信じましょう。あと、鈴さん猫バージョンの時にどうして俺が気絶したのか教えてほしいんですけど。」

どうしても気絶の原因がわからなかったので聞いてみた。あの時はいきなり体調が悪くなってそのまま気絶してしまったのだ。

「猫バージョンの時?……あぁ、神気にやられたんですよ!私達が本当の姿、例えば私なら大きくてかわいいらしい猫でしたよね?それになるとどうしても神の力が抑えていても漏れちゃうんですよね。」

つっこむべきところがあったが今は無視しよう。

「それで、その神気に触れるのが初めての人が触れちゃうとだいたい気絶しちゃうんですよ。まぁその次からは神気に対する耐性が出来るので全然平気ですけどね♪…………た、多分。」

「って、ちょっと待て!多分ってなんだ!?多分って!?!?」

つい敬語も忘れて俺は鈴さんにつっこんでしまった。

「だって私たちは神様なんですよ?人前にそんなほいほいと本当の姿を現しませんし、もし現したとしても一生に一度見れるか見れないかなんです。だからあんまり確かなことはわからないんです……。」

鈴さんは申し訳なさそうに言ってきた。

「まぁ、鈴さん達の本当の姿を見る気はありませんから別にいいんですけど……。それよりさっきはため口をしてしまいすみません。」

とさっきのつっこみを謝っといた。神様にそういうのはいけないもんな、うん。

「別に大丈夫ですよ♪むしろため口を使って下さい!そっちの方が嬉しいです♪なんたって楠木さんは私……『猫神を統べる者』なんですから!」

ふ〜ん。ため口使っていいんだ!ラッキー♪…………………………アレッ?イマスズサンガナンカスゴイコトヲイッタヨウナ………………。

「って!待て待てぇ〜い!!なんで俺が『猫神を統べる者』なんですか!?つ〜かそれってなに!?」

俺がパニクりながら聞くと

「『猫神を統べる者』というのは簡単に言えば私が一生使える人なんですよ♪ということでこれからよろしくお願いします、楠木さん。」

と言って彼女、猫神の鈴さんは三つ指をついて挨拶をしてきた。


なんていうかまた気絶しそうだった。だっていろんなことが起こりすぎたんだもん(泣)!!


〜次回へ続く〜







しょーとすとーりー

「鈴さんの年齢は?」


「そういえば鈴さんって第一話の二ページの上あたりで『年齢も近いようですし』って言ってたけど本当はいくぶるぁ!!」

「いくら楠木さんでもそれは言えません!……楠木さんだからこそ言えないのかも……ぽっ。」

「あの〜、鈴さん?いきなり俺を殴って変なこと口走ったかと思うと両頬に手をあて、イヤンイヤンしながら自分の世界に入るのは止めてくれませんか?とても痛々しいです。それにいきなりレバーはきのぐっ!」

「乙女の妄想を途中で止めるなんて邪道ですよ?」


神名荘は今日も平和であった。

終わり

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