十七話 少年、少女
シルフィアがエルマーと出合ったのは八歳の時、王都の路地裏での事だった。
父にお使いを頼まれ、商店街のパン屋で買った菓子パンの包みを両手に抱えたシルフィアは早足にゴミが散らばって歩き難く薄暗い路地裏を行く。八歳の少女が一人で歩くには王都の路地裏は些か危険な場所であり、両親からも入ってはいけないと言いつけられていたが、パンを買ったらすぐに帰る様に言われていたにも関わらず露店に並ぶ煌びやかなアクセサリに夢中になっていたためかなり帰宅が遅れており、近道の為に足を踏み入れたのだ。大通りからの脇道で、道がそれほど長くなく一直線で、人影も見えなかったという理由もシルフィアの路地裏への警戒心を緩めていた。
まだ魔力覚醒をしていないため魔法は使えないが、護身用のナイフは身に着けていたし、大声を出せば大通りまで聞こえるだろう。そう考えたシルフィアは少しドキドキしながらも真直ぐ前を見て先を急ぐ。白いワンピースに身を包み、身綺麗な格好をしたシルフィアには路地裏の悪臭とゴミゴミした汚さが殊更嫌だったというのもあった。
「あう!?」
路地裏の半分を過ぎた時、シルフィアは何かに足を取られて転んでしまった。咄嗟に手をついたため怪我は無かったが、抱えていたパンの包みは落してしまう。
シルフィアは手についた土汚れとぐちゃっとした黒い何かを見て不快げに顔を歪ませ、立ち上がって近くの壁に擦りつけてからハンカチで拭いた。それから一体何に躓いたのかと恨めしげに足元を見る。
そこにあったのは茶色いボロ切れの塊だった。端にくすんだ金色の糸屑がもさっとついている。
腹立ち紛れにシルフィアがそのボロ切れを蹴飛ばすと呻き声が上がった。シルフィアは驚いて目を瞬かせる。
「にんげん?」
汚らしいボロ切れに手では触りたく無かったので足の爪先でひっくり返すと、酷く痩せこけ薄汚れた顔が虚ろにシルフィアを見た。糸屑に見えたのは髪の毛だったらしい。
歳の割に知識が豊富なシルフィアは「それ」を浮浪者であると判断した。
浮浪者。定まった職業・住所などをもたず、うろつき暮らす人。そしてシルフィアにとって無価値な人種でもある。
シルフィアは興味を無くす。人間を蹴ったという意識は無く、彼女にとって先程の転倒は空き箱に躓いたに等しかった。
小走りに駆けていくシルフィアの後ろ姿を、生気の無い瞳が映し出していた。
その十日後、どんよりとした灰色の小雨模様の空の下、シルフィアは歩いていた。特注の大きな傘をさし、人通りの少ない石畳の道を行く。季節は秋の中頃、日中の気温も随分と下がっており、吐く息は白くたなびいて流れていった。
あの日御使いに出かけてからというもの、シルフィアは独り歩きが癖になっていた。
王都は他の町と比較しても治安が良く、表通りを歩いていればまず犯罪に巻き込まれる事は無い。白昼堂々の誘拐なども無いではなかったが、そこは偉大な祖父による保証がされている。
この世界の魔法使いは圧倒的な(応用力に富んだ)力とそれに付随する権力を持っており、その恩恵は家族にも及ぶ。シルフィアに手を出せば王国最強の魔法使いによる確実な殲滅が待っているのだ。
エマーリオの孫娘として顔を知られているシルフィアに無体を働く者はまずいない。エマーリオ相手では人質も意味をなさない。事実、エマーリオの妻を攫った組織が一時間しない内に末端の構成員に至るまで一人残らず爆散した実例があった。勿論妻は無傷。
シルフィアの吐く白い息がゆるやかな風に乗り流れていく。
大道芸を観て、屋台で砂糖菓子を食べ、本屋で絵本を買い、大満足したシルフィアは鼻歌を歌いながら足取り軽く家路を辿る。
「……あれ?」
ふと、視界の端にすれ違う人の中になんだか見た顔を見つけた気がしたシルフィアは振り返った。
皆一様に傘をさしている通行人の中に一人だけずぶ濡れの少年がいた。どんよりと濁って見える金髪から灰色の水を滴らせ、道の端を歩いている。両手に木箱を抱えているためか別の理由か傘をさしていない。
後ろ姿だけでははっきりと判別がつかず、また十日も前にちらりと見ただけではいっそうよく分からない。少し興味を惹かれたシルフィアは小走りに少年に駆け寄り顔を覗き込んだ。
……正面から見てもよく分からない。が、がらんどうの瞳にはなんだか覚えがあった。
少年は不躾にじっと顔を覗き込むシルフィアをチラリと見たが、すぐに視線を前に戻して黙々と歩く。シルフィアもそれに合わせて歩く。雨足が少し強まり、傘を叩く雨粒の音が大きくなった。
「わたしとあなた、あったことあります?」
「ある」
シルフィアが尋ねると意外な事に即答だった。子供らしい高い声だったが、不思議と重みを感じる。
「けったひと?」
今度は無言で首肯。
疑問を解決したシルフィアだが、聞くだけ聞いてはいサヨナラではなんだかモヤモヤする。少し話していく事にした。しかしシルフィアに少年を自分の傘に入れてあげるという発想は無く、少年もそれを要求しなかったため、ボロを着た濡れネズミと質の良いゆったりとしたワンピースの可憐な少女が連れ添っているという妙な光景になっていた。多少周囲の人目をひいていたが声をかけられるほどでも無い。
「お名前は?」
「エルマー」
「どうしてかさをささないんですか?」
「持ってないから」
そう答えるエルマーの肌には鳥肌がたち青白く、肩が小刻みに震えていた。シルフィアは一瞬自分のショールをかけてあげようかな、と考えたが、川に飛び込んだ様にぐしゃぐしゃに濡れたエルマーにかけるとお気に入りのショールまでぐしゃぐしゃになりそうだったのでやめた。
この時、シルフィアにとってのエルマーはその程度の存在だったのだ。
「ないなら取りにもどればいいのに」
「家がない。かさもない」
「ふぅん……かぞくは?」
「いない」
「どうして?」
「死んだ。びょうきで」
「えーとなんだったかな、こんなとき……そう、ゴシュウショウサマデス。あってる?」
「さあ」
「分からないんだ。エルマー、ばかなんだね」
「ああ」
子供らしい残酷さを発揮するシルフィアと、淡々と一問一答を続けるエルマー。シルフィアは無遠慮に傷口を抉る質問を連発し、エルマーは何の感情も見せずに機械的に答えていく。
奇妙で歪なやり取りは続いた。
「エルマーはなにをしているんですか?」
「しごと」
「どうして?」
「……はたらかないと死ぬから」
「うそ。エルマー、今がんばってるでしょう」
嫌々やってるようには見えない、と言うシルフィアをエルマーは微かな驚愕を目に表し見つめた。まるで心を読まれたような錯覚すらした。
シルフィアにはエマーリオの足下になんとか及ぶ程度の才能があり、年齢に相応しからぬ観察眼を持っている。感情に乏しいとは言えおよそ隠し事と無縁な生を送ってきたエルマーの誤魔化しを察知する程度はできた。
「……ぜったいに、ほしいものができたんだ」
「ふーん」
白状してもシルフィアの反応は薄く、根ほり葉ほり聞くだけ聞いて満足したのかじゃあね、と手を振って去っていった。
エルマーはほんの一瞬引き止めようと口を開きかけたが、躊躇っている内にシルフィアの姿は角を曲がって消えてしまう。
立ち竦むエルマーを迷惑そうに傘をさした通行人が何人か追い抜かし、やがて大きく息を吐いたエルマーも荷物を抱え直し歩き出す。
いつの間にか、雨は止んでいた。
エルマーがシルフィアの名を知ったのはおよそ三ヶ月後、三度目の邂逅での事だった。
台車に小ぶりの岩を載せて運ぶエルマーの顔付きは以前よりも若干良くなり、表情も僅かに変化するようになっていた。服装もボロ切れからボロ服に進化している。
孤児は身元保証人がいないため、信用が無いし給料も安い。例えば孤児に高価な商品を任せ、持ち逃げされてしまった場合損害を賠償する保証人もいないため泣き寝入りするしかない。勿論その孤児は商人達の間でブラックリスト入りするだろうが、ちょろまかされた商品は十中八九返ってこない。
だからエルマーは安い品物の運搬しか任されなかったし、知識もないので肉体労働しかできない。しかしまあ土木作業や鉱夫など監督者の監視下で働く仕事ではなく監視がきかない運搬を任せる程度にはエルマーを雇った雇用主は人が良く、またエルマーもそこそこの信用を勝ち得ていた。
「おもそうだねー」
岩の重さにぎしぎしと軋む台車を歯を食いしばってノロノロ運んでいたエルマーは、不意に掛かった声に足を止めて振り向いた。そこには見るからに高価そうな純白の毛皮コートにマフラーの重装備をしたシルフィアがいて、手袋をした手で小岩をぺしぺし叩いていた。
「なにこれ」
「にわ石」
「ふぅん。うににににに! ……うごかない……」
小岩を抱えて持ち上げようとしたシルフィアは早々に諦めて手を離した。ションボリするシルフィアをエルマーがボーっと見る。心なしかその目は楽しそうだった。
「なんですか。こっち見ないでくださいちょっと気色悪いです」
「ごめん、かわいかったから」
「なんだ、ならいいです」
嫌そうな顔から一転、シルフィアはフンスと自慢げに鼻から息を吐き、胸を張った。
普段から両親に可愛がられているシルフィアは褒められ慣れている。ちょっとやそっとの褒め言葉では照れないしデレない。
エルマーは得意そうなシルフィアをぼんやりと見つめていたが、不意にくしゃみをして身震いした。
今は真冬。雨は雪に変わり、朝の日課に井戸の氷割りが追加される季節。はっきりいってエルマーが未だ凍え死んでいないのが不思議な寒さだった。
くしゃみをしたエルマーの唇が紫になり、顔色がなんだか白を通り越して土気色になっているのに気付いたシルフィアは不思議そうに首を傾げた。裕福な家庭でぬくぬくと育ったシルフィアは凍えた人間を見た事が無い。
「えーと、エ、エナ、エマ?」
「エルマー」
「エルマー、くちびるがへんな色してます」
「へんないろ……ああ、さむいとこんな色になるらしい」
「なぜですか」
「さあ」
「うぅん、わたしのくちびるはダイジョブですか?」
シルフィアがぐっと桜色の唇をエルマーの顔に近づける。エルマーの身体が一瞬寒さとは別の理由で強張った。
「……だいじょうぶ、だ」
「よかった」
ホッと息を吐いたシルフィアは顔を離して踵を返したが、途中でぴたりと足を止め振り返った。エルマーの貧相な服を上から下まで眺め、不愉快そうに眉をひそめて首に巻いていたマフラーを取った。そしてそれをべふっとエルマーに投げつけた。
顔面でキャッチしたマフラーを手で剥ぎ取り、困惑してシルフィアを見るエルマー。
シルフィアは短く言った。
「あげます」
「……いいのか」
「いいのです。きょうはあたらしいマフラーを買いにきたのです。だから古いのはいりません」
そうキッパリ言って立ち去ろうとするシルフィアにエルマーは声をかけて引き留めた。
「なあ」
「えぅ? なんですか」
「……名前は」
「あ、いってませんでした? シルフィアです」
「ありがとう、シルフィア」
「……どういたしまして。ではでは」
今度こそシルフィアは立ち去った。
その後ろ姿が通りの角を曲がって消えるまで見送り、エルマーはどこか陶然とした息を吐く。
手に持ったマフラーにはまだ体温が残っていて、首に巻くと微かにシルフィアの匂いがした。
「…………」
エルマーはしばらく硬直していたがやがて我に帰り、台車の取手を握り直すとまたえっちらおっちら引き始める。
実のところエルマーは明日にでも凍死する所だったのだが、シルフィアはエルマーの命を救った事に気付かず、エルマーもシルフィアに命を救われた事に気付かなかった。
冬を越え、春過ぎて、夏になった。
石屋の店先で箒を動かしゴミを掃いていたエルマーは額の汗を拭い照りつける日の光に目を細めた。先日荷物運びから下働きに昇格したエルマーは金銭的にも精神的にもささやかながらゆとりが生まれてきている。
エルマーの服装は多少くたびれた感はあるものの一般的な物に落ち着いていた。通行人に紛れても違和感のない、可もなく付加もなくの装いで、伸び放題でもっさりしていた髪も見れる程度に切り揃えられている。ガリガリでこけた頬にも肉がつき始め、埋もれていた精悍さが発掘されつつあった。
この時点でシルフィアは九歳、エルマーは十歳。二人共無垢と捻くれが同居していたり過酷な生活を潜り抜けていたりであまり子供子供した雰囲気はなかった。
「だーれだ!」
「シルフィア」
いきなり背後から手で目隠しされたエルマーは即答した。
「うわぁ、ちょっと引くぐらい答えるの早いですね」
「シルフィアの声だからさ」
「それ、くどいてるんですか?」
こそこそ近づいて悪戯を仕掛けたシルフィアは手を放し、エルマーの正面に回った。
青いリボンがついた麦わら帽子に白のワンピース姿。身長差からどうしても見上げる形になるシルフィアの意図しない上目遣いに色々と射抜かれたエルマーはついうっかり言ってしまった。
「本当はもちろんだ、と答えたいけどここはあえてそのとおりだと答える……ん?」
「……え?」
「……口がすべった」
二人の間になんとも言えない微妙な沈黙が流れる。
エルマーとシルフィアの初遭遇は人と人ではなく人と物のそれであったと言える。シルフィアにとっては大した印象を残さなかった邂逅だが、エルマーは違う。
家族を失い、家を失い、五体以外の財産全てを失い、人知れずゆっくりと死に向かうのみだったエルマーにシルフィアの姿はこの上無く鮮明に記憶された。
どん底の精神状態だったエルマーには清楚に着飾った同年代の少女がそれこそ神がかって可愛らしく、美しく見えたのだ。人が大自然を目にして自身の矮小さを知る様に、エルマーはシルフィアを見て心打たれた。自分との格の違いを思い知り、嫉妬や羨望を通り越した崇拝に近い愛情の様な物を抱いた。
人間としての格ならばエマーリオの方が上だが、彼に会った所であまりにも隔絶し過ぎて現実感を感じられなかっただろう。
あの時あの場所で他の誰でもないシルフィアに会ったからこそ今のエルマーがある。歯を食いしばり耐え忍び生き延びて、感情を取り戻し人間らしくなり。
全てはいつかシルフィアの隣に立つに相応しくなるため。それまで心にしまっておくはずだった思いの一端を口に出してしまったエルマーは顔を青くさせていた。
一方、シルフィアは会うたびにエルマーの評価を少しずつ上方修正していたが、未だ知り合いの域を出ない。正直そんな相手に口説かれても困る。お互いの年齢的にも。不快ではなかったが。
対応に困ったシルフィアは、結局エルマーの台詞を聞かなかった事にした。問題の先送りである。
「えーと、エルマー、ずいぶん普通にしゃべるようになりましたね? 前はできの悪いふくわじゅつみたいな話し方だったのに」
話題を変えたシルフィアにエルマーは振られなくて良かったと内心安堵しつつ答えた。
「すごくつかれてて口をひらくのもしんどかったんだ。いまはよゆうができたから」
「そうなんですか。口をひらくのも嫌になるほど何をしゃべったんですか?」
「いや、体がつかれると口もつかれるのさ」
「へぇ、物知りですねー」
「自分で体験したからなぁ」
シルフィアに感心されエルマーは照れ臭そうに頬を掻いた。
「体験ってゴミの中にゴミみたいにうもれてたあれですか?」
「そう、あれ」
「私はやりたくないですねー」
「おれだって二度とやりたくないさ」
エルマーはシルフィアが吐く毒をサラッと流し実に満ち足りた微笑を浮かべ談笑する。
手を止めて無駄話をしているエルマーを叱ってやろうと店内から出てきた店長は、二人話の内容を聞いて帳簿を振り上げた姿勢で静止し何を言えばいいやら分からない、という顔をしていた。
エルマーはシルフィアに会うたび一歩ずつ確実に距離を縮めていった。特に待ち合わせも約束もしなかったが、行動範囲が上手く重なっているらしく二人は頻繁に遭遇した。
エルマーのスタンスは基本的にほめて誉めて褒め殺し。シルフィアのやる事なす事全肯定。それは世辞でもなんでもなく、エルマーの中ではシルフィアこそ至上だった。
裏表無くぐいぐい押してくるエルマーにシルフィアも惹かれていく。良家のご令嬢なだけあってシルフィアは同格の家の子供と知り合う機会は多かったが、どうしても立場上礼儀や建前が優先される。気兼ねなく自然体で話せるエルマーはシルフィアにとっても安らぐ存在で、知り合いが友達になり、友情が恋心に変わるまで長くはかからなかった。
エルマーもシルフィアの紹介で師匠を見つけ剣を学び、瞬く間に才能を開花させ剣士として名をあげていく。
シルフィアの両親はどこの馬の骨とも知れない輩と愛娘を付き合わせる気は全くなく交際に猛烈に反対したが、二人の仲の妨害に出る前に死亡。図らずも障害がなくなり田舎町に引っ込んだため上流階級としてのしがらみもほぼ無くなったシルフィアは晴れてエルマーとイチャイチャする事になったのである。
「狂ってる」
「それでですね、それでですね、エルマーはベッドに優しく私を下ろして服に手をかけながら唇を――――」
「狂ってる」
「――――頭がとろけるぐらい情熱的に、ってなんですか狂ってるって。私、何か変な事言いました?」
「言った。変も何も最初から最後まで全部狂ってるわこのバカップル」
シルフィア、十五歳の誕生日。エルマーから贈られた薄紅色のドレスをうっとり眺めていたシルフィアにふと気になって馴れ初めを聞いてみたらこれだ。
こいつら絶対可笑しい。感性も精神も歪みまくってやがる。その癖スペックは高いから質が悪い。
一体何をどう間違えれば死にそうな所に蹴り入れてきた奴に一目惚れするんだよ意味不明。シルフィアもよくもまあ第一印象がソレでここまで惚れ込んだもんだ。
「バカップル……『熱愛の恋人同士を皮肉った俗語』ですね。褒め言葉です」
「黙れ」
罵ったはずだがシルフィアは最近急に膨らみ始めた胸を張って誇らしげにむふぅと息を吐いた。やだコイツ。なにコイツ。
性格悪いとは言わんがひねくれ過ぎだ。エマーリオが育てりゃこうなる訳がないから……
「まったく、親の顔が見てみたいな」
「きっと私は大御祖父様に似たんですよ」
「ねーよ」
帝国の戦線が町に近づきつつあるがまだまだ気楽な空気も保っていられる、そんな日の話。
恋……愛?