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シスコン
士郎が自分の部屋に戻ると、優希がベッドの上に座っていた。
「ね? 本当だったでしょ」
「お前、聞いてたのかよ」
妙に嬉しそうな優希に士郎は戸惑う。
「俺は、お前が妹じゃないって聞いてがっかりしたんだが」
「なんでがっかりするの?」
「だって実の妹だと思ってたから好きだったんだぞ」
「えー妹だから好きなんてシスコンだよそんなの。他人だから好きと言うのが私の理想なの」
「……」
士郎は優希の考えが理解できなかった。
「妹としてしか好きじゃないんだよ」
士郎の答えに優希がムッとする。
「だってもう私たちの間に障害はないんだよ。恋愛しようよ」
そう告白されて士郎の身の毛がよだった。
「ごめん。妹と付き合うとかありえないから」
「妹だけど妹じゃないでしょ。なんでわかんないかなあ」
わかりたくなかった。実の兄妹のままでいたかったからだ。
「……お前の言い分はわかった」
「え? わかってくれたの?」
「俺は断言する。俺はお前とは付き合わない!」
「えーそんなぁ」
「この話はこれで終わりな! 以上!」
士郎は自分の部屋を後にした。