表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

お兄ちゃん好き

 リビングのソファーで寝ていた風間士郎は、頬に柔らかい物が触れる感触で目を覚ました。

「何やってんだよお前」

「お、お兄ちゃん起きてたの」

 どうやら妹の優希の唇が押し当てられていたらしい。幼い頃はこんな愛情表現は珍しくなかったので士郎は別段どうにも思わなかった。 

「もう子供じゃないんだからやめろよなこういう事」

「そうもう子供じゃないよ私は」

 優希が士郎の手を取り、自分の胸に触れさせた。

 士郎の思考が凍結する。

「何やってんだよ、お前。離せよ」 

 ふりほどこうとする士郎の手を優希が離さない。

「お兄ちゃん、好きだよ」

 士郎の顔が青ざめる。実の兄に告白するなんてお前普通じゃなかったのか?

「やっぱり知らないかお兄ちゃんは」

「知らないって何をだよ」

「私たち血は繋がってないんだよ」

「はあ? 何言ってんだよお前」

 そんな事は生まれて初めて聞いた。にわかには信じられなかった。

「本当なんだから。お母さんに聞いてみてよ」

 そう言って優希はリビングから出ていった。士郎はソファーの上に座りつくした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ