58.薬師を狙う者を掃除する
駆けつけて、茂みの奥から状況を観察する。
「オーガが4体じゃの。じゃが、オーガ種族は魔王領にしかおらんはずじゃが、どうしてこんなところにまで? ここはビュネイ公爵領じゃぞ?」
元魔王のリリちゃんが言うのならば間違いないはずである。
オーガは筋骨隆々の鬼であり、体躯は3メートルはあった。全員が超巨大なこん棒や、大鉈を持ち、下卑た表情を浮かべていることが分かった。
そして、その視線の先には、
「ピオピオさんだ」
薬師のピオピオさんがいた。彼女もポーション生成を行うために薬草採取をしていたのだろう。そこを襲撃されたのだろう。
「ふむ。オーガは生半可な攻撃は効かぬ。あれ自体は低級なオーガのようじゃが、それにしたって人間が肉弾戦で勝つことは難しいじゃろう。ここは儂らに任せてセラはバックアップを……」
ドシュ!!!!!!!!!!!!!
バタリッ……!!!!!!!!!!
「は?」
「な、なんだぁ?」
私はよく考える暇もなく、オーガを一体、切り倒す。幸いなことに急所《首》を狙えば、両断は可能らしい。
「あ、あなたは」
目を丸くしているピオピオさんには悪いが、彼女への挨拶は抜きにして、私はオーガに言った。
「薬師がどれほど病魔退治に貢献しているか知っての狼藉ですか。オーガよ」
「は、はぁ?」
「知るかよ! 薬師とか白魔法使いとかはよう、俺たちのような前衛がいるから初めて活躍できる脇役なんだよ! いくら死んだってかまわねえ!」
「そうだ。それともお前は状況分かっているのか? ったくヒデーことしやがるぜ。俺の弟分をよう。どんな目にあわされるか分かってんのか~?」
オーガはニヤニヤとしながらすごむ。
ですが、私も短刀を取り出しながら彼女を守るように立ちはだかる。
「なるほど。あなたたちの認識は理解しました」
そして、
「その口で言ったことを、その身で受けとめなさい。薬師を狙い病魔を蔓延らせる温床となるあなたたちに手加減はしません」
「な、生意気な人間の女め!!」
「生け捕りにして酷い目にあわせてやろうと思ったがかまわねえ! 殺しちまえ!!」
オーガ3体が一斉に踊りかかってきた。
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