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39.先代魔王は元配下たちをぶっ飛ばす

「くきゃきゃきゃきゃぎゃあああああああああああああああああああああああ!??!?!?!」


ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンン!!!!!!!!!!!!


「な……なに……?」


「え? え? ……は?」


祭壇に余裕の状態でリリちゃんを最弱と嘲笑(あざわら)っていた、漆黒の死者は、その最弱のはずのリリちゃんにぶっ飛ばされていた。


それも、ただ単純なパンチ一撃で。


「ありえない……。見えなかった……」


「そ、そうよ。どうして現魔王様の強さを前に、自ら敗北を認めて、魔力貯蔵を(・・・・・)自分で破壊し逃げた(・・・・・・・・・・)、最弱魔王がこんなに強いのよ!?」


青と赤の死者が焦った声を上げる。


「ぐ、ぐあああああ……。ど、どういうことだぁ……。お、おのれえええ。我にこんなことをしてただで済むと思うでないぞ……」


呪われた者の王(ロード・コースト)と言われるだけあって、その怨嗟の声は迫力がある。


だが、


「無駄口は無用じゃ。我を最弱と呼ぶならば、その武力をもって証明せよ」


「な、生意気な! お前たち! 行きますよ!」


「はっ……!」


「粋がっていられるのも今のうちよ! 喰らいなさい!」


呪われた者の王(ロード・コースト)三体はそれぞれが魔法陣を錬成しはじめる。バチバチという空間に魔力がみなぎり雷のような鋭い音が鳴り響く。


「くきゃきゃきゃきゃきゃ! 喰らうが良い! これで死ななかった者はおらぬ! お前も、そしてそこの二人も、永遠にゾンビにして我が配下として働かせてやろう! 光栄に思うが良い!!」


漆黒の死者、青き死者、赤き死者それぞれの魔法陣が融合し、超高精度の魔法陣が完成する。


「死の精霊レイスよ! その鋭き大鎌にて地に蔓延はびこうじの命を刈り取りたまえ!『洗礼の鎌ドッペル・ジャッジメント』!!」


恐るべき死を司る精霊が召喚され、血で作られたとしか思えない深紅の刃を振るう。


その波動は教会を両断するほどの威力!


逃げ場はなく、喰らえば命脈を断つ即死属性を備えた恐るべき必殺の一撃だ。


「し、師匠っ……!?」


「大丈夫です」


ミューズさんが慌てそうになるが、私は冷静に返事をする。


「忘れたんですか? 先代魔王リリちゃんは、私が毎日たっぷり魔力貯蔵庫をいっぱいにしてあげているんですよ」


だから、


「負ける可能性など絶無ぜつむです」


私が微笑みながらそう言った瞬間。


死霊レイスの放った即死級の衝撃波に、リリちゃんが突っ込む。


「馬鹿め! 自ら死にに来おったか!」


「しょせんは……最弱……つまらぬ……」


「相手にならなかったわね、ききききき!」


死者たちは勝利を確信して、骨だけの顔で余裕の表情をつくり嗤う。


だが、


「死の運命?」


リリちゃんは無表情に呟く。


「そんなものはの」


ズンッ………………


それはまるで、巨人の足音のような地響き。


私より一回りも小さいリリちゃんが力を込めた一撃を放つための一歩を踏みしめた音であった。


「聞くだけでしゃらくさい!」


彼女が踏み出すのと一緒に正拳突きを繰り出す。


レイスの放つ即死級の衝撃波。


それはぶつかり……すらしなかった。


ド・ゴ・オ・ンッ……!


なぜなら、先代魔王ブラッド・ヘカテ・リリモーティシアの正拳突きは、レイスの一撃を一瞬のうちにかき消したからだ。


「……は?」


呪われた者の王(ロード・コースト)達も何が起こったのか理解すら出来なかったのだろう。


ただ力を込めた元魔王の一撃。それは全てを凌駕し、彼らを根こそぎ吹き飛ばしていたのだから。


「「「ん、んぎいいいええええええええええええええええええええええええ??!?!?!」」」


リリちゃんの元仲間(配下)たちの断末魔めいた悲鳴が教会に轟いた。

【応援よろしくお願いします!】


 「面白かった!」

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 「元配下たちざまぁ」


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