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ロマン・エイジⅥ プロローグ
歴史というものはいつも唐突だ。平和な時代は穏やかで、悪く言えば退屈な日々がずっと続く。
それなのに、歴史が変わる瞬間は前触れもなく、人々の思惑や営みとは関係なく、人々を巻き込んでくる。それまで築き上げてきたもの全てを吹き飛ばすかのように、歴史は唐突に嵐を巻き起こすのだ。
戦争の勃発や英雄の出現。新時代の到来や革命の始まり。それらは前触れなく人々の前で起きて、世界を巻き込んでいく。
まるで神の悪戯のように、多くの人々の運命を変えてしまう。まるで悲劇のようであり、そして喜劇のようでもあり。
これからも歴史の嵐は唐突に吹き荒れるだろう。そして、人々はその嵐の中を懸命に歩き続けるのだ。
嵐が終わった後、明日の世界を見るために。
さあ、準備は整いました。
歴史が動き出します。この日、この時、この場所で。