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第1話 現状確認

 はてさて、軽く現状確認はできた。俺はカイル。17歳。冒険者だ。精神年齢は35歳だけど。


 改めて身体を動かしてみる。うん、軽い。多分トップアスリート以上に軽やかに動ける気がする。

 試しに8mぐらいはあろう木の幹を蹴って駆けあがってみる。助走をつけ、片足を右につけた瞬間『いける』と瞬間的に思い駆け上がると、あっという間に幹を駆け上がり、太めの枝に足をかけることができた。やべぇ、なんだこれ。


 次に8mから軽く飛び降りてみる。やはり感覚的に『問題ない』とわかり、着地の衝撃をうまく往なしながら無事着地。8mの高さだよ? おおよそ3階建てのベランダあたりから飛び降りて無傷だよ? 記憶の俺なら両足骨折だよ。


 次は全力で真っすぐに走ってみる。データ上では10秒でおおよそ135m、100mを7秒台で駆け抜けられるはず。



「よーい……どんっ!」



 初速から全力疾走。足取りが軽く流れる景色がめっちゃ早い。全力で走っても数秒程度では息も上がらない。と言うか、重たい剣4つ提げてこの速度ってどうよ。

 正直言ってめちゃくちゃ楽しい。体が思い通りに動くってこんなに面白いことだったのか!

 よしっ。今度は軽く流しながら道を戻り、次に剣を握ってみる。



 俺のメイン職業は〈ソードマスター〉――剣士だ。近接職〈フェンサー〉からのクラスアップ職業である。名前の通り剣を扱うことに長けており、〈カテゴリー:ソード〉となっている武器を扱う場合は、1ランク上の装備を無条件で装備でき、命中・ダメージ補正・クリティカル性能のランクを1段階上げることができる。

 もちろん剣以外の装備も扱えるが、そのほかの装備を扱う場合は命中とダメージ補正を受けられない特徴がある。


 俺は昔からの愛刀である【ルナライトソード+1】を鞘から抜き、思うままに構える。体が覚えているのか、自然とどのように動けばいいのかイメージが浮かぶ。



「はっ!」



 あとは思うままに剣を振るう。黒い刀身が弧を描き、中空に黒の残像を残す。袈裟懸けに斬り、流れるように切り返し、打突からの斬り払い、斬り上げから最上段の唐竹割。流れるように身体が動く。


 途中からもう一刀の【ルナライトソード+1】を引き抜き、両手で構えて再び流れるように振るう。


 このキャラクターはアビリティに〈両手利き〉を取得しているため、片手で扱える武器であれば二本両手で構えることができる。ただし上位アビリティの〈二刀流〉ではないため、命中にマイナス補正(ペナルティ)がかけられてしまうが。


 アビリティによる補正のせいか。または単に元々が右利きだったため、左手の扱いに違和感があるせいかはわからないが、若干自身のイメージより動きに精彩を欠いている気がする。


 しかし生来剣術なんてやったことがない人生の俺からすれば思い描くイメージが漫画やアニメの二刀流剣士であり、そのものを体現できるように身体を動かせている時点で、違和感なんてあっという間に消し飛んでしまった。



「ははっ! すげぇ!」



 めちゃくちゃ楽しい! 二本の剣を操り、剣舞を演じながら俺は高揚した気分のままに左手の剣でスキルを発動した。



 スキル――〈魔力攻撃Ⅰ〉!



 【ルナライトソード+1】の刻印がスキルの発動とともに淡い光を帯び、刻印から溢れる光が刀身を包み込む。俺は目標に据えた直径30cmはあろう木の幹へと左手を振り抜いた。


 刀身は吸い込まれるように幹へと侵入し、抵抗を与える間もなく幹を両断した。


 漫画なら『――スパッ!』とか擬音が書かれてもおかしくないほどにあっけなく、だ。




 剣を振るっているうちに、何となくスキルもこうすれば発動できるなぁ、と思いながら剣を振るってみたらとんでもない切れ味だった。やろうと思えば岩をも両断できそうだ。いや、できる気がする。



「五右衛門の斬鉄剣はきっとこんな手ごたえなんだろうなぁ」



 徐々に軋みを挙げながら倒壊する木を尻目に出た感想がそれだった。つか【ルナライトソード+1】でこれだと、こっちの二本使ったらどうなるんだ?


 先程まで振るっていた剣を鞘に納め、未だまだ抜いていないもう二本の剣へと視線を向ける。




 【魔剣・飛翔剣クレア】と【魔剣・飛翔剣シオン】。




 二本で対となる魔双剣。このキャラクターのために用意してくれたGMのオリジナルアイテムである。


 【飛翔剣シオン】は、正直現状切れ味以外試せない魔剣だ。特殊効果が相手のいない限り発動しようがない。どちらかといえば守りの剣なのである。

 問題は【飛翔剣クレア】の方だ。ぶっちゃけこの魔剣のおかげで、俺のキャラクターは器用貧乏の回避型の盾から万能型ダメージディーラーへのし上がった程である。言うなれば切り札とも言える魔剣だ。



「今すぐ試してみたくはあるんだけどなぁ……」



 これ試すとMP使うんだよなぁ、と思っているうちに腹の虫が鳴った。


 異世界に来た驚きよりも、身体が思い通りに動く楽しさで動き回っていたら、思ったより日が昇っている。腕時計や携帯電話がないせいで時間がすぐわからないが、俺が想像しているより時間が経過しているようだ。



「とりあえず飯にしよう」



そういえば他の荷物はどうなっているんだと思い再びステータスウィンドウを開くも、現在所持していないとなっている。



雑囊(マジックポーチ)も革製だし、革製の荷袋を持っていてもおかしくないよな。もしかして寝てた木のところか?」



 ステータスを確認し、本来は背中の【ウェポンホルダー】に挿してあるはずの槍もないし、恐らく寝るときに外したのだろう。


 記憶を辿りに木を探し、先程と同じように駆け上がる。案の定寝ていた木の枝に他の荷物が括りつけられていた。


 必要な物を枝から外し、飛び降りてから中身を確認する。見た目は巾着バッグだ。漫画だと「さすらいの~」とか「旅人」的な人が持っているようなアレだ。


 巾着部分を開くとウィンドウが再び現れ、必要なアイテムを取り出せるようになっているらしい。明らかにバッグの許容量を超えているはずの中身なのだが、魔法により収納量を拡大化されているようなので問題ないらしい。


 所持しているアイテムリストを確認しても、俺がキャラクターシートに書き込んでおいた荷物すべてが入っていた。所持金も記憶の通りだ。



「問題は――食料あるか?」



 そう。問題はそこだった。セッション中はある程度食事を行う描写――RP(ロール)をはさんだりするのだが、荷物にちゃんと食料を記載していたか正直記憶にない。食事関係はぶっちゃけるとフレーバーでしかないため、だんだん記入するのが面倒になっていったのだ。



「俺の記憶が確かなら携帯食か保存食があったはず――あった!」



 良かった。どうやらちゃんと記入してあったらしい。水袋にもしっかり水が入っている。


 と言うわけで遅めの朝食だ。


 正直食べ方が全くわからん、と思っていたが、お湯で溶いておかゆのように食べるらしいと直感的にわかる。このあたりの記憶は、俺じゃなくてカイルの記憶なのだろう。


 せっせと火をおこす準備をしつつ、俺ではないカイルの記憶はどれ程あるのかを探ってみる。しかし結果は驚くほど記憶が薄い。


 生まれや育った場所は何となくしか思い出せず、なぜこんな森の中に一人でいるのかもわからない。冒険者としてパーティを組んでいたことはあると覚えているが、組んでいたパーティメンバーの顔がわからない。ただ間違いなくパーティを組み、いくつかのミッションをこなしてきている。


 その中でも印象深いものが少しはあり、おそらくこれは俺がカイルをPC(キャラクター)として使った時の記憶が、少し濃い目に残っているのではないかと思う。


 思い出せる範囲で魔剣を入手したときや、NPCを保護したときの記憶は比較的覚えている気がする。



 火を起こして鍋に水を注ぎ、沸騰するのを待つ間に今更な疑問を口にする。



「そいや俺って顔も名前も違うよな? これって転生ってことでいいんだよな? 転移じゃなく。 じゃあ元の俺はどうなったんだ?」



 パソコンの前で寝落ちしたまでは覚えているが、そのあと死んじまったのか? 死んだとしたら死因は何だ? それとも深い夢オチだったり?


 うーん、と考えても仕方がないことを考えているうちに、湯が煮えたので携帯食料を鍋に投入。少し持っていた香辛料で味付けをする。おそらく、フレーバー技能としてコックを取得していたから持っていたのだろう。正直助かる。


 感覚で味付けをした後に軽く味見をし――まぁ不味くはないからいいか、と早速口へ運んでいく。携帯食料に味を求めてはいけないものだ。


 と言うか、異世界転生ものって俺もいくつか読んだことあるけど、不思議と食通が多いよな。転生者は全員前世の職業調理師かよっ、て思うぐらい食への知識が深い。俺も一人暮らしだし多少は料理することはあるけど、正直あそこまで詳しくはない。せいぜいスパイスからカレーを作ってみたが、結果は市販のルーを買った方がいいとなったレベルである。



「まぁ旅してみてこの世界の食事があまりにも絶望的なら、俺の知識と実現できそうな人材を見つけて試してみてもいいかもなぁ」



 今食べてる携帯食料だって決して旨くはない。だからと言って我慢できなくもない。と言うか小学生時代に野外実習とかで作る、朝飯や昼飯よりは旨いのではないだろうか。


 うん。あまり食へのこだわりがないうちは気にしない方向でいこう。



 もぐもぐと朝食をとりながら改めて自分のステータスへ目を向けてみる。ゲーム時代にはなかったステータスがあったからだ。



「たしかSTMとかあったよな? スタミナ、かな?」



 意識を自分へ向けてウィンドウを可視化する。


名:カイル・ランツェーベル 17歳 種族:人間 性別:男 Lv13

DEX:47(+2) AGI:43(+1) STR:36 VIT:35 INT:24 MEN:27

LRES:18 RES:19(+2) HP:76/76 MP:77/77 STM:31/100



「お、やっぱりSTMってあるな。しかも最初より減ってる」



 朝食を食べつつじーっとステータスを見ていると、朝食を食べて空腹が満たされるにつれ、数値が回復しつつあるがわかる。満腹度的な数値なのかな?


 意識をさらにスクロールし、俺が取得しているはずの技能を確認する。



〈技能〉

冒険者Lv13

《メイン技能》

フェンサーLv5→ブレーダーLv5→ソードマスターLv3

コンジャラーLv5→ドールマスターLv5→ネクロマンサーLv2

《サブ技能》

スカウトLv5→ハンターLv2

レンジャーLv3

セージLv1

エンハンサーLv5→チーゴンLv3

アルケミストLv5→ハイアルケミストLv3

コマンダーLv5→ウォーリーダーLv2

《一般技能》

コックLv3

クレリックLv3



 LOFでは経験値テーブルごとに《メイン技能》と《サブ技能》に分かれている。《メイン技能》はレベルを取得するためには経験値を多く必要とし、《サブ技能》はメインよりは必要経験値が少なく済むようになっている。


 《メイン技能》は戦闘面において主に活躍できる技能であり、近接職・魔法職を主に取得できるようになっている。レベルが5に達するごとに次の上位技能のレベルを取得できるようになっている。どのレベルも最大で15と設定されていて、これは《サブ技能》も同じである。


 カイルは軽戦士職である〈フェンサー〉を主体に、剣を主に扱う上級職を取得しつつ、遠距離や補助も行えるように魔法職を取得している。言わば魔法剣士だ。軽戦士が主体となるため防御力は紙だがその分回避力が高いため、当たらなければ無傷で前線を維持することができる構成だ。


 《サブ技能》は直接戦闘に関わる以外にも冒険上必要な判定を行う技能が主であり、特殊なビルドをしない限りは《メイン技能》のレベルを超えることはない。

 LOFはターン制バトルであったため、戦闘での先制判定を行える〈スカウト〉技能や、野外を含めた様々な判定を行える〈レンジャー〉、戦闘を補助できる〈エンハンサー〉やパーティメンバーの能力を向上させる〈コマンダー〉を取得させ、ソロでもパーティでもある程度役割をこなせるビルドを施している。


 ちなみに冒険者レベルは、1系統の技能レベルで最も高いものが適用される。カイルの場合は〈フェンサー〉系統が最も高いレベルとなっている。また1系統の最大レベルが15であるため、カイルの冒険者レベル13は既にハイエンドに辿り着いている高レベルキャラクターとなる。俺の知るLOFであるならば、ほぼほぼ戦闘面で後れを取ることはないはずだ。




 俺自身が施したビルドと違いがないことを確認し、次に〈スキル〉と〈アビリティ〉を確認する。


 〈スキル〉は効果時間が短い、都度発動型――アクティブスキルであり、〈アビリティ〉は常時発動型――パッシブスキルの総称である。取得条件は冒険者レベル依存であり、基本ルールとして、奇数レベルに到達することで1つ新たに習得することができる。また技能によっては一定レベルを超えることで自動的に取得することができたりする。



【取得スキル】

〈魔力攻撃Ⅰ〉〈挑発攻撃Ⅱ〉〈ディフェンススタンス〉〈マルチターゲット〉〈マナシールド〉

【取得アビリティ】

〈両手利き〉〈回避力上昇Ⅱ〉〈イニシアティブアクション〉〈ルーンマスター〉〈マナブレイド〉〈ヘイトリーダー〉



「なんだ? このスキルとアビリティ……」



 いくつか見知らぬスキルがある。俺は自分の知識とそれぞれのスキルに齟齬がないかを確認する。まずは知っているものからだ。



魔力攻撃Ⅰ:抵抗力に充てている魔力を武器へと付与し、攻撃力を魔法攻撃力分上乗せする。代わりに抵抗力を1点低下させる。


挑発攻撃Ⅱ:攻撃を当てた相手の敵対値を大幅に上昇させる。敵対値は相手のINTに依存する。


ディフェンススタンス:攻撃判定に用いるすべてを4点低下させることで、回避力または防御力または抵抗力を4点上昇させる。


マルチターゲット:魔法を行使する対象を複数選択することができる。消費MPは選択した数の分増加する。


両手利き:片手で扱える武器を両手それぞれで扱うことができる。ただし必要筋力15以下のものとし、命中判定が2点低下する。


回避力上昇Ⅱ:常に回避力を2点上昇させる。


イニシアティブアクション:先制判定成功時、近接攻撃または魔法攻撃を合わせて2度行うことができる。


ルーンマスター:魔法系スキルを他スキルと同時に使用できる。




 うん。これらは俺の知っている〈スキル〉であり〈アビリティ〉だ。問題は残り3つ。



マナシールド:攻撃を捨て、魔法力を全て魔法防御力へと変換する。魔法攻撃力分、魔法ダメージを減少させる。


マナブレード:魔力攻撃の対象が〈カテゴリー:剣〉だった場合、〈魔力攻撃〉の効果に加え、命中・ダメージ補正を1点、クリティカル性能を1ランク上昇させる。


ヘイトリーダー:このキャラクターが存在する限り戦闘区域において、敵対値を優先的に上昇させる。



 これらはゲームでは存在しなかった〈スキル〉と〈アビリティ〉だ。勿論GMがオリジナルスキル等をプレイヤーキャラクターに進呈することはあるが、今までのセッションにおいて俺を含め全GMはそのようなことを行っていない。


 つまりこれはこの世界特有の〈スキル〉であり〈アビリティ〉と言うことになる。〈マナブレード〉は〈魔力攻撃Ⅰ〉を剣限定で上位互換とするアビリティで素直に有用だし、〈マナシールド〉に関しては回避判定を行えない魔法によるダメージを軽減できるという素晴らしさがある。しかし――



「ゲーム時代なら〈ヘイトリーダー〉とかめちゃくちゃ有用なアビリティだけど……」



 果たして現実となってしまった今では、死ぬ可能性が上がっただけで全く嬉しくない。ソロである現状は特にそうだ。


 なにせ元々戦闘を売りとしたゲームなのである。魔物も当然様々な種類が存在するし、全部が全部でないにしろ敵対的なモンスターが大半だ。ただでさえ敵対値を上昇させるアビリティなんて所持してしまっているのだ。多くの戦闘は避けられないだろう。


 ゲームであればペナルティを多少受けるだけで、死んでも蘇生は可能だ。事実蘇生魔法は存在するし、俺自身行使することができる。ただ世界観的には禁忌とされる行為だったし、この魔法を扱える人間だってそう多く存在しないはずだ。俺自身が扱えたところで自分は蘇生できない。



「俺の知るLOFならそう易々と死んだりはしないはずだが……既に俺の知らないものが存在しているわけだし」



 怖いな。夢なのか転生したのか知らないが、第二の人生開始早々死にたくはない。それも魔法が存在するファンタジー世界に転生したのだ。せめて死ぬとしてもある程度謳歌してから死にたい。



「可能であるならば魔法と言う魔法を体験してみたいよな。元日本人としては」



 ついついMPの回復方法が限られているため、思わずMP使用を躊躇ってしまった。しかし魔法を行使する感覚や、切り札たる魔剣の使用感は今のうちに馴染ませておかなければならない。


 よしっ! そうと決まれば食べ終わった朝食をささっと片付けて、改めてこの森に危険がないかの確認をしよう。その後に1日は野宿と決めて魔法やスキル、装飾品の効果や魔剣を確認するとしよう。




 最後にSTMを確認すれば、朝食をとったことにより60まで回復していた。


〈マナブレイド〉の効果内容に抜けがあったので追記しました。

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