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  作者: 柴原 椿
33/40

第32話:G.C.W

三ヶ月ぶりの更新です。

いやぁ、時の流れは早いですねぇ…。私が仕事に勤しんでいる内に、季節は秋ですよ。

…………イヤだぁ!!私の夏よ、帰って来て!!(泣)

そんなこんなで、久しぶりの『蒼』です。

 それは彼女にとって、余りにも唐突な出来事だった。

 その姿を見た時、その低い声を聞いた時、その冷たい眼からの威圧感を感じた時。

 彼女の強靭な理性は、いとも容易く崩れ落ちた。

 「オオォッ!!!」

 皆が気付いた時には、彼女は既に走っていた。

 白澤が投げ捨てた刀を手に取り、さながら猛虎の如く、走り抜けた。

 「佐山千歳ッ!!」

 手にした刀を振り抜く瞬間、彼女の眼に映ったのは、忘れもしない、どこまでも冷徹な眼をした、仇の顔だった。

 「困ります、時雨様」

 高く鋭い金属音を鳴らし、メイド服姿のカラーが、時雨の斬撃を刀で受け止めた。

 「退けっ!!」

 「御断り致します」

 両者は互いに一歩も引かず、激しい鍔迫り合いへと雪崩れ込んだ。

 「な~んだよ~、千歳君。こんな美しい方と知り合いだなんて、顔に似合わず、やる事やってんのね~」

 ニヤニヤと笑いながら、竜王は千歳の隣へ歩み寄ると、肘で何度も彼を小突いた。

 「やめろ、天源。鬱陶しい」

 「またまた~、照れちゃって」

 「黙れ。そもそも、この女は誰だ?」

 今一度、時雨へと顔を向けた千歳は、やはり思い当たる節が無いと感じ、竜王へと向き直った。

 「もう、千歳君ったらとぼけちゃって。こんな綺麗な人を忘れるなんて有り得ないよ。僕がもし知り合いだったら、もう死んでも良いくらいの美女なのに」

 「では、先に死にますか?我が主様」

 カラーの冷たい言葉が、竜王に投げ掛けられた。

 「う、嘘だよ!?この世で一番綺麗なのはカラーだよ!カラーさえ居てくれたら、僕なんにも要らないから」

 「ふふ、有り難き幸せです。私も、貴方様さえ居てくださったら、他に何も要りません」

 言い切り、カラーは時雨の刀身を押し退け、お互い三歩程の間合いを取る。

 「それで天源、結局こいつは誰なんだ?」

 「え?ホントに知らないの?……蒼の旦那の秘書の、東宝院時雨さんだよ」

 その名を聞き、千歳はゆっくりと時雨へ向き直った。

 「東宝院……か。成る程な。随分と俺に恨みがある様に見えたが、そうか…つかさの娘か」

 「理解しましたか?」

 刀を構え直し、時雨は問い掛ける。

 先程まで鬼気迫る様子だった時雨も、竜王とカラーのやり取りのお陰で、若干落ち着きを取り戻していた。

 「あぁ、理解したとも。…それで?お前は俺をどうしようと言うんだ?」

 冷徹な、温度の無い眼に見据えられ、時雨は息を飲んだ。

 「殺すか?」

 「そ、それは…」

 千歳の言葉の一つ一つを聞く度に、黒々とした恐怖が胸の内に巣食いはじめる。

 「貴様等、人間は短絡的だ。怒りや私怨や欲や、果ては快楽に駆られ、容易く他の命を奪う。本当に愚かな生き物だ」

 押し迫る威圧感に身震いが起こる。

 「して、どうするのだ?」

 「うっ…」

 「おい!!」

 気圧されていた時雨を見かねてか、蒼が助け船を出した。

 「テメェ、俺に話があるんじゃねぇのか?」

 首筋に当てられていた老子の青竜刀を手で押し退け、蒼はゆっくりと立ち上がった。

 老子に付けられた胴体の傷からは鮮血が尚も流れ続け、蒼の息は荒い。

 「おい、勝手に動いてんじゃ……っ!?」

 「あぁ?」

 老子の言葉を、蒼は眼力だけでねじ伏せ、千歳へと視線を戻す。

 「おら、とっとと喋れや。え?小僧」

 「ふっ。虚勢を張ってはいるが、顔色が悪いな…。立っているのもやっとなんじゃないか?」

 「うるせぇ」

 千歳の言った通り、蒼の傷は見た目以上に酷く、流れ続ける血の所為で軽い貧血にも陥っていた。

 「まぁ良いか。どのみち殺すのだからな」

 千歳はおもむろに指をテンポ良く鳴らすと、静かに眼を伏せた。

 「天源、お前は仕事に掛かれ。カラー、お前は東宝院の相手をしろ」

 「承知しました」

 カラーが刀を構え、時雨もそれに対峙し、お互い一気に駆け出した。

 「りょーか~い」

 竜王はと言うと、小型のノートPCを小脇に抱えると、千歳達から小走りに遠ざかって行った。

 そして千歳は、ゆっくりと瞼を開いた。

 「老子…新庄 柊を捕まえろ。逃がすな、そして殺すな」

 「何!?」

 驚愕した蒼が振り返った先で、既に柊は老子によって組み伏せられていた。

 「テメェ!!柊に何する気だ!?」

 「何もしない…話をするだけだ。老子、こっちに連れてこい」

 「がっ!!」

 夏の朝日に照らされたアスファルトに身を擦る鈍い音と共に、柊は老子に組み伏せられたまま移動してきた。

 咄嗟に蒼の手が動くが、その行為は自分に向けられた無数の銃口によって阻まれた。

 「動かないで…」

 抑揚のない声に視線を向けると、白澤が腕に備えたロケット弾を構えていた。

 「さて、改めてだが、俺の名は佐山千歳。天鳳会てんほうかいと言う、まぁ平たく言えば暴力団なんだが、そこの組長をしている。佐山組と言った方が分かりやすいか?」

 「この前俺達を襲ってきた奴等の!!」

 「まぁそうだな。あの時は偵察だけだったんだが」

 「ちょっと待て!高山の指示で来たんじゃねぇのか?」

 千歳は傍らに倒れている高山に一瞥を送る。

 「そこの死に損ないの狸とは一時期だが手を組んでいたのは事実だ。だが、その時は利害の一致があったからで、根本的な理想は違う」

 高山は血溜まりの中から千歳を睨む。口から漏れるか細い息に不釣り合いな、煮えたぎるマグマの様な怒りをもって。

 「お互いに利用しあってただけだ。共感などは一切ない。所詮こいつは只の、小さい理想を夢見る、耄碌したじじいだ」

 「……っ。かはっ…わ、笑わせるな…佐山」

 血を吐きながらも、高山は言った。

 「ゆ、夢を…見て、いるのは……貴様の、方だ」

 遠くで刀身を打ち合わせる音が聞こえた。

 「青二才の、分際で…世界を変えようなど…がはっ!うっ…はぁ、はぁ…。よく聞け、佐山。この世界は…お前の器には広すぎる」

 「……」

 苦悶に表情を歪めながら、高山は四肢に力を込め立ち上がった。

 その時の高山の気迫には、さすがの蒼も息を飲んだ。

 神の孫である蒼には決して共感出来ない筈の、高山の今日までの生きてきた歴史の重みが、ありありと伝わってきた。

 「私は…断言する!貴様は必ず失敗する!」

 血を吐き、しかし揺らぐ事なく、高山は千歳の胸ぐらを掴む。

 「思い上がるな、小僧!」

 「白澤」

 千歳の呼び声に、蒼に銃口を向けたまま、白澤は千歳に顔を向ける。

 「貴様もいずれ、父親と同じ末路を辿るぞ」

 千歳の表情が一瞬だが険しくなった。

 「殺せ」

 しかし次の刹那、千歳の呟きに応じた白澤の手によって、高山の頭部を銃弾が貫いた。

 「下らん」

 頬に付着した血を拭い、千歳は吐き捨てる様に言った。

 「思い上がるな、か…。高山、やはり貴様は耄碌している」

 徐々に足下から崩れる高山に、千歳の鋭くも冷たい眼光が突き刺さる。

 「俺の理想は思い上がりなどではない。悲しいかな、凡人よ…。俺の崇高なる志は、所詮雀如きには解るまい。そして、お前等も同じだ」

 すがり付く高山の手を払いのけ、千歳は蒼と柊に矛先を移した。

 「紛い物の平和を夢見る愚か者よ。お前等も高山同様、地べたに撒かれた微々たる餌に群がる雀の一羽だ」

 「なんだと!?」

 蒼が怒りを露にし、千歳に噛み付く。

 「たかだか数十年生きただけのガキが、よくそんな世迷い言をほざけたな」

 「生きた年数などに大した意味などない。重要なのは何を成して、何を残すかだ」

 「でも!」

 柊は老子の押さえを振りほどこうともがき、なんとか千歳に顔だけを向けた。

 「でも、あんたのしようとしている事は、ただの犯罪だ。それで何が残る!?」

 千歳は眼だけを動かし、自然と柊を見下ろす形となった。

 「だから、お前等は雀だと言うのだ。雀には、鳳凰の志など想像も及ぶまい」

 「さっきから聞いてりゃ、散々こけにしやがって!なら聞くが、テメェの志っつぅのは神に唾吐いてでも成すべきもんなのかよ!?」

 「当然だ」

 千歳は言い切る。

 「今日、お前と話してみて確信した」

 すらっとした、長い人差し指を蒼へと突き出す。

 「お前は、もはや神ではない」

 「は?」

 蒼にも、そして柊にも、千歳の発言の意図は読めなかった。

 「神の孫の存在を知った日から、俺はお前等に会う日を心待ちにしていた。神とは何を思い、我々に何をもたらす者なのかと…。だが!」

 千歳の眼に殺気がこもる。

 「俺は今、落胆している。何故なら蒼、お前の心は人と同じだからだ」

 「俺の、心…」

 「そうだ。口ではいくら神と言おうと、不老不死であり、特殊な力をもっていようと、お前そのものが人と大差ないのだ」

 蒼の眼が大きく見開かれた。その眼に浮かんだのは、怒りでも、焦りでもなく、喪失感だった。

 「お前は、俺の思う以上に長い時を生きたのだろう。その余りにも長い時間と言うやすりによって、お前は淘汰され、研磨され、やがてお前の心は人に堕ちた」

 千歳の威圧感が増す一方、蒼のそれはゆっくりと、だが確実に、消沈していった。

 「今一度言おう。人間と同等となった神など、俺にとっては雀と同義だ、と。そして、いや、だからこそ、俺は俺の志の為に、お前等に刃を向けよう」

 千歳は拳を力強く握り締めた。

 「期は熟した!天源!!」

 千歳は振り返り叫ぶと、離れた所でPCを操っていた竜王は満面の笑みで手を高々と挙げた。

 それを確認すると、千歳の威圧感が一層重さを増した。

 「発射しろ!!老子、シルフ達を回収に行け!」

 指示を受け、瞬時に老子は姿を消した。

 同時に、身軽になった柊は立ち上がると千歳に詰め寄った。

 「あんた、何をしたんだ!?発射ってどういう事だ!?」

 「本当の絶望とは神によってもたらされるものではない。本当の絶望は、いつの時代も人の手によるものだ」

 千歳の回りくどい言い回しに柊は苛立ち、彼の襟元を力任せに掴んだ。

 「全然意味分かんねぇよ!!あんた、頭どうかしてるぞ!!」

 「どうかしている…か。なら、何とかしてみろ」

 「はぁ?」

 更に追求しようとした柊だったが、その時来訪者達が現れた。

 老子、シルフ、メトシェラの3人だ。

 「やぁやぁ、お疲れさん」

 陽気な調子で、3人を竜王が迎える。

 「ノアは駄目だった。どうやらイヴが相手らしい」

 特に動揺もなく、老子は淡々と千歳達に語った。

 「そうか…。まぁ良い、些細な問題だ」

 千歳は静かに言い、柊の手を払い取る。

 「神の孫共はどうした?」

 「今に来るさ」

 間髪入れず、老子の言葉通り、ガーネットとファウストが太公望と共に出現した。

 それを見て、老子は口端を歪め笑う。

 「太公望さん、それにガーネットさんも。あと…その人は……?」

 柊は首を傾げながら、ファウストを見つめる。

 「僕はファウストと言います」

 「あの手紙の!?」

 「そうです。しかし、申し訳ありませんが、柊さん。今は急を要するので挨拶はこの辺で…。太公望、今すぐジョーカーを連れて来て下さい」

 ファウストが太公望に振り返ると、彼はあからさまに不機嫌な表情だった。

 「嫌じゃ」

 「頼む。彼なしで勝てる程、状況は甘くない」

 「じゃが…」

 「ルイン!!」

 痺れすら感じさせる叫び声が辺りに響く。叫んだのは、他でもないファウストだ。

 「行け」

 鶴の一声、と言う言葉があるが、ファウストの言葉はそれとはかけ離れたものだった。

 事実、太公望はただ頷くしかなかった。一刻も早くこの場から去りたい、とさえ本気で思っていた。

 「ついでにイヴの事も頼む。良いね」

 そう言ったファウストの顔は、いつもの柔和なものだったが、今は逆にその『いつもの』が恐ろしい。

 太公望は返事もそこそこに、すぐに姿を消した。

 「わざわざ待ってくれたのかい?」

 ファウストがそう声をかけた相手は千歳だった。

 「お前達と話す時間くらい作るさ。どの道、約束された結果があるのだからな。焦る必要などない」

 「そう。しかし、君には驚いた。あれ程の事をして、心に何ら変化がない。喜怒哀楽のどの感情も抱かず、どこまでも無心で冷たい。君は本当に人間か?」

 眼を細め、ファウストは千歳を見据える。

 この間にも能力・世界監視を使用して、彼の腹の内を探ろうと試みたファウストだったが、その行為は大した成果も上げずに終わった。

 何故なら千歳の心中には、己の志以外は何も無かったからだ。

 「恐ろしい…」

 ファウストは呟く。

 「自らの志の為なら、仲間の命のみならず、自分の命すら天秤に掛ける事なく捨てるのか?」

 問い掛けに、千歳は答えなかった。だが、ファウストにだけは彼の答えが確かに伝わった。

 「覚悟が違い過ぎる…」

 ファウストはスーツからナイフを2刀取り出し構えた。

 それを機に、千歳の傍らに居たG.C達と、ガーネットが一斉に臨戦態勢に入った。

 同時に、ジョーカーとイヴを連れて太公望が戻って来た。

 「間に合ったようじゃな」

 「千歳!?テメェ、俺様をよくも殺そうとしやがったな!!」

 叫ぶと同時に、ジョーカーの両手に光球が浮かび上がる。

 「太公望の説教と合わせて、千倍にして返してっやからな!!覚悟しやがれ!!」

 「そりゃ自業自得じゃろが」

 ジョーカーの発言に呆れつつも、太公望は首や指の関節を鳴らし構えに入った。

 「総力戦ですね」

 小さく呟いたイヴ。その腕には死して尚、その美しさを保ち続けるアリスの姿があった。

 「エルティガ。悪いけど、私は参加出来ないわ。干渉制限が働き始めてるから…。万が一の時だけ、手を貸すわね」

 「分かっているよ」

 静かに告げ、ファウストは息を吸い込んだ。

 ここから先は、正に総力戦。指示を出すのは自分だ。自分の采配一つで、戦況は如何様にも変わる。それを自覚し、ファウストは今一度、気を引き締めた。

 「佐山千歳、君は余りにも危険だ」

 場の空気が張り詰める。

 「君の存在は、後の世界に大きな禍根となって残るだろう。だからっ!!」

 ファウストの叫びに応じ、全員が一斉に能力を展開した。

 風が吹き荒れ、雷が鳴り響き、地響きが轟く。

 「今ここで殺す!」

 事態は一触即発の状況となった。いや、むしろ今こそ開戦の時だろう。

 しかし、全員が戦闘体勢を取り、いつ戦いが始まってもおかしくないこの状況の中で、ファウストと柊だけが、ある異変に気付いた。

 「蒼……?」

 力なく呼び掛ける柊の声に、蒼は俯き加減で肩を震わせていた。

 「え、何?」

 聞き取れない程の小さな声で、蒼が何事かを喋っていることに気付いた柊が再び声をかけようとした瞬間、蒼の周囲を突風が包んだ。

 「!!?」

 大気が弾けた様な轟音と、目まぐるしく変わる風向きと気圧の変化に、全員が距離をとって防御姿勢に移った。

 「マジでよ…」

 蒼が低い声で呟く。

 「マジで!!いい加減にしやがれ!!!小僧ぉ!!」

 次いで放たれた怒声に、皆に緊張が走った。

 「この俺が人間と同等だと!?ふざけんじゃねぇぞ!!」

 辺りの大気がうねり、蒼の周りを数本の竜巻が駆け回る。

 「俺を!!俺様を!!!嘗めてんじゃねぇぇ!!!!」

 地に足を付けていた竜巻は、さながら龍の如く天を舞い、その鎌首を千歳達へと向けた。

 「神と人の差を見せてやる」

 低く、暗い声音で蒼が呟いた。

 そして、それを止める者は、もはや誰一人居なかった。

 その時、文字通り龍と化した竜巻に、別の竜巻が食らい付き、激しい音を立ててお互いを相殺させた。

 「!!?」

 「お前の相手は俺がしよう」

 一歩前へ出たシルフは不敵に笑う。

 「今のお前なら、俺も本気で殺れる」

 何処までも挑戦的なその発言に、再び大気が震えた。

 「上等だぁぁ!!!」

 そして、全てを終わらせる戦いが始まった。


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