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旅人二人

実はこれ、完成しないレポートの間に書いたモノなんだ。

 タクトとケンジは湿原にて一夜を明かした。

 気温は秋の始まり程度にはあったため、寝たままポックリには成らずに済んでいる。

 早朝。

 まず目を覚ましたのはケンジだった。

 元々体力の心許無いタクトは昨日の一件で色々と尽き果てたらしく、膝を抱え胎児の様に丸くなって眠っていた。


「……まったく、こいつは」


 悪態を吐くように言いながらもその声音は優しい。

 あれだけのハプニングに遭遇したというのに泣き言を一つも言わないタクトに、ケンジは感心していたのだ。

 グシャグシャと寝ているタクトの頭を撫でながらケンジは荷物を取り寄せる。

 空腹の限界が来たために先んじて朝食を取ろうと考えたのだ。

 しかし一日に一人が摂取可能な量は予め定めていたために、昨夜の満たされず且つ餓えずといった塩梅までになっていた。

 そして覚醒と共に襲ってきた空腹に対処するためにリュックサックから飴玉を取り出し口の中へと放り込む。

 ふと、ケンジはリュックサックの重さに違和感を感じた。

 重いのだ。

 まるで2Lペットボトルを一本追加したかの様な重さに首を傾げながらもごそごそとリュックサックを漁る。

 ゾブリ、とその腕がジェルの様な何かに突っ込んだ。


「うわぁ!?」

「……んー、何だよ。紙はないって昨日行ったじゃないかー」

「寝惚けんな!! それよりリュックに何詰めた?!」

「はぇ?」

「蝿!?」


 驚き魂消てリュックサックを放り投げるケンジ。

 その叫びに、熟睡中だったタクトが目を擦りながら起床する。

 ジェル状の蝿などいるのか、等と混乱しているとケンジの眼が蠢くリュックサックを捉える。


「ほら、あれ見ろよ……」

「ぉー? リュックがミミックに成ったのかー?」

「マジかよ!? いよいよ俺達はゲームの中にでも来ちまったのか?!」


 この世界がゲームの中かもしれないという考えは、昨日のタワースライムの出現を二人の経験した某国民的RPGに当て嵌めた事から発生したモノだ。

 二人とも体力の限界が来ていたために出た支離滅裂とした考えなのだが、疲労のため突っ込みが役割を放棄した故にもはや共通認識として受け入れられていた。

 タクトが正気に戻れば解消されるのであろうが、下に恐ろしきは突っ込みの不在である。

 そしてひっくり返ったリュックの中からそれが姿を現した。

 青い色素を持つのだろうか、その姿は透き通る青だ。

 その身に宿す核を中心に肉体は常に流動している。

 そう、姿を現したのはスライムだった。


「タクト、スライムだ!!」

「…………、うん、待って、今目が覚めた。それで、スライム?」


 目に鋭い光を取り戻したタクトがそれを見つめる。

 恒例の観察である。

 そしてタクトは流動するスライムのジェルに不純物を見つける。


「あ」

「どうした?」

「こいつ、エネルギーメイトを食ったみたいだ。ほら、スナックがジェルの中で消化されてる」

「あああああああああッ、テメェッッ!!」

『!?』


 絶叫を上げるケンジにタクトとスライムがビクリとその身を揺らす。

 ケンジの怒りは食事制限されている己から、現状において至宝とでもいうべきそれを掠め取られたことに対するモノだった。

 怯んだスライムに向けてケンジは腰の剣を抜き振りかぶる。


「シネェ!!」

「ピャー!?!?」

「あ、スライムの泣き声ってそんなのなんだ」


 ザクリと剣の切っ先が湿原の橋へと突き刺さる。

 スライムは驚くべき俊敏性を以てケンジの一撃を回避したのだ。

 そのスライムは眼にも止まらぬ速さでタクトの後方へと移動しガタブルと震え始めた。


「タクト退け!! そいつ殺せない!!」

「そもそもスライムって物理攻撃効くのか? あのゲームやってても不思議だったんだが」


 目を血走らせるケンジに、どうどうとまるで馬にでも言う様な調子でタクトが言う。

 タクトはスライムの震えていながらもここから離脱しない様子から、少なくとも敵対していないと判断した。


「へいスライム?」

「?」

「言葉が解るか?」

「???」

「ダメだケンジ。こいつ頭悪い」

「お前の家では猫が喋るのかよ!!」

「ああ、江戸紫は賢いからな」

「マジで!? すげぇ!!」


 恐るべき猫の頭脳について話しながら、タクトはこのスライムとどうにかコミュニケーションが取れないかと模索する。

 ゆらゆらと光を反射するジェルを見ていると、己の警戒心が揺らいでいくような錯覚を覚える。

 そこでタクトはハッと我に返った。


「これは、魅了か?」

「何?! この畜生がッ!!」

「ピャー?!?!」

「あちょ、ストップケンジ!! まだ憶測だから」


 底座に切りかかるケンジとそれから逃げるスライムがグルグルと回る様子を見て蜂蜜にでもなってしまえ等と思いながら、タクトはスライムについて考える。

 スライムはタクト達の食料であるエネルギーメイトを食べていた。

 それはタクト達の所有物である。

 故に敵意を持たないのだとしたら、他人から食べ物を貰ったが故に敵意を発しないのだとしたら。

 そう考え、タクトはリュックサックから二十秒飯を取り出した。


「ほらスライム、これが欲しいならお出で?」

「お、こらタクト!! この軟体生物にやるくらいなら俺に寄越せ!!」


 蓋を開けた二十秒飯を目の前へ差し出すとスライムはフラフラとそれに近寄る。

 スライムが足元に来た時点で、タクトは二十秒飯の吸い口をスライムへ向けパックを勢いよく握りつぶした。


「ァアッ!?」


 悲壮感漂うケンジの声が辺りに響く。

 この時ケンジはタクトの頭がとうとうおかしくなったかと絶望していた。

 しかし次の光景を見てその意見を一掃する。


「!?」

「た、タクト!? お前何光ってんだよ!?」

「僕だって好きで光ってるわけじゃない!!」


 タクトが青白く眩い光を放つ。

 正確にはタクトの右手の甲がである。

 数秒後、強烈だった光はだんだんと弱くなり、手の甲で何らかの記号の羅列を描き出す。

 そして、光が止む。

 タクトの手には青白い燐光を放つ記号群だけが残された。


「タクト、何だよ、その刺青」

「いや、刺青じゃない。……ん?」

「どうした、やっぱり何か違和感が?」

「いや……」


 タクトは困惑しているのか言葉を濁す。

 二分程黙考しただろうか。

 その後に口を開いた。


「このスライムの意思が伝わってくる」

「……は?」



「……あー、つまり? お前さんは某ゲームの魔物使いになったと?」

「多分そんな感じ」

「ちなみにそのスライムはなんて言ってるんだ?」

「えーと、……『この食い物チョーウメェ!!』」

「なんか俺のスライムに対するイメージが崩れた」

「意訳だからねー」


 謎の発光現象から小一時間。

 タクトは己の身に降りかかった不可思議な現象について考察し、推論を交えながらもケンジに説明した。

 タクトの推論とは己が魔物使いになったのではというものだった。

 手の甲に有る記号の羅列を通してスライムの意思が伝わってくるという不可思議な変化がそう考えた最大の原因である。

 動物の意思を測る方法は幾つかある。

 犬ならば尻尾が降られていると喜色を表し、猫ならば喉を鳴らすことで己の喜色を表す。

 しかし、動物の意思が思考に直接流入する等という事案は聞いたことが無い。

 テレパシーの一種か、それとも自分はスライム語を話していたのか、そんな事をタクトは考えていた。


「でも言葉が解るだけかもしれないじゃんか」

「あーそれはねー。へいスライム、ちょっとジャンプしろ」

「お前は小銭狙いのチンピラか!! しかも古い!!」


 ケンジがタクトへ突っ込む中、スライムはそのジェル状の肉体を流動させながら器用にもその場で跳躍する。

 それを見たケンジが驚きに目を見開いた。


「……これ、は」

「言ったとおりでしょ?」

「ああ。何か確信が有ったのか? だって、お前は最初っからこれを使えた訳じゃない筈だ」


 視線をタクトへ。

 問いかけるケンジにタクトはどういったモノかと考えながら話し始める。


「何だろうね。うまく言えないけど、多分元々そういう機能が有ったんだと思うよ、少なくとも僕の身体には。そうだなー、うん、あれだ。人間の筋肉って意識して力を入れるのと無意識に力が入るのとで大分感覚が違うでしょ? 腕を振る時にただ振るのか、それとも筋肉を意識して振るかの違いなんだ。あの光は眠っていた筋肉を叩き起こしてこの身体にはこういう機能が有りますよってのを伝えたんだと思う」

「じゃあ、その光は何だよ?」

「そこまでは僕だって解らないさ。それこそ魔法かなんかじゃない?」


 魔法。

 何気なく出したこのワードに二人はハッとする。


「なぁ、薄々そうなんだろうとは思っていたんだが……」

「うん、多分僕も同じこと考えてた。この世界ってさ」

「「どう考えたって地球じゃない」」

「よな」

「よね」


 二人は同じ結論に至ると同時に頭を抱えた。



「まあ、何にせよ? ここが日本産魔改造ファンタジーみたいな世界かもしれないって可能性が濃くなったってのも収穫だな」

「そうだね。少なくともどこぞの紛争地帯よりかはマシだね。水源あるし」

「あの巨大スライムさえいなけりゃな」


 話しながら溜息を吐く二人。

 地球では存在すると思われていない生物かも判然としない存在と魔法の様な現象。

 これらは今後も頭痛の種に成るだろうと容易に想像でき二人の思考に暗雲を敷く。


「で、そのスラ公はどうするんだよ?」

「そうだね。ゲームならレベル上げて必殺技とか覚えさせるところだけど……」

「流石にそこまで都合良く行かないだろう」


 だよね、と笑いながらタクトが言う。

 件のスライムはタクトが念じるのか鳥や猫、果てはカモノハシの様な形状に変形し元に戻るを繰り返している。

 この時点で沸点が低いケンジも敵対心を薄めていた。

 日は上り朝食を取るには少し遅い時間帯へ。

 二人は増えた食い扶持について考えながらも朝食を取る事にした。


「でも魔法っぽい現象は身をもって体験している訳だし、なら他にも魔法が有って使えるかもしれない」

「それは言えてるな。そして夢が有る。こう、隕石みたいなヤツをだな」

「はいはい、中二中二」

「良いんだよ、現在進行形で中学生なんだから」

「確かに。……うん?」

「どうした?」


 雑談を切り上げタクトがスライムの方を向く。

 スライムはジェル状の身体を変形させ小さな掌を形成し、それをタクトへと掲げていた。


「いや、何かくれるっぽい」

「何かって?」

「さぁ?」


 掌の中にはスライムのコアにも似た結晶体が光っていた。

 青白い神秘的な輝きを見て、タクトはそれを手に取った。


「宝石か?」

「いや、えーと、聞いてみようか『これは何?』」


 魔物使いとしての能力を使ったのだろう、タクトの声がブレて別の響きに聞こえる。

 それを聞いて取ったスライムはブルブルと震え何かを伝えようとしている用にも見える。


「で、何だって?」

「いや、『食べてみて』の一点張りでさっぱり……」

「おいおい、食っても大丈夫なのかよ? ペット用の食い物でも食えるのと食えないのが有るんだぜ?」

「知ってるよ、それくらい。でも敵意はないし、これは、むしろ感謝? とにかく喜んでるっぽいから、……うーん」


 あーでもない、こーでもない。

 タクトは顎に手を当てながらその場でブツブツ呟き考え事を始めた。

 こうなると長い、そう過去の経験から学習しているケンジはタクトを放って置き、そして剣の素振りを始めた。


「ふっ、せっ!!」


 上段からの斬り下げ、その後に前へと踏込み、刃を裏返し斬り上げを行う。

 その際にどの程度の力を加えるとどう動くかを慎重に見極めながら次の動きを繰り出す。

 己がどう動いているかを自覚するという行為はスポーツや武道を行う上で非常に重要となる。

 それを踏まえて、ケンジは剣の理想的な使い方を模索すると同時にその方法を丁寧に身体へ覚え込ませているのだ。

 それから三十分程の時間が経過した。


「……よし」

「お、考えタイム終了か。ホント長いな」


 一汗掻いたケンジは湿原の水で汗を洗い流していた。

 天気が良いため同時に水洗いした服を干している為にケンジの恰好は腰に巻いたタオル一枚である。

 誰が得するんだよ、とタクトは毒吐いたそうだ。


「冒険してみようかなと思う」

「……食うのか?」

「うん。何か、こいつの震えがどんどん加速してるし」

「何? ってキモッ」

「でしょ?」


 ケンジがスライムに視線をやれば、スライムは高速振動中だった。

 流動する肉体が大気を震わせ何か変な音を出している様な気さえしてくる。

 慄くケンジを尻目に、タクトは気軽にその手の中の謎結晶を飲み込んだ。


「ごくっ」

「って、飲みやがった!! 本当に!!」

「んー、平気っぽいね。何か舌に触れた時甘い味がしたけど、……飴玉だった? だとしたらちょっと勿体無かったなぁ」


 気遣いの視線を投げるケンジに対しタクトはあくまでもマイペースである。

 そして変化は突然訪れた。


「うっ?! いたた……」

「どうした、タクト!?」

「なんか、頭痛い。……なに、これ?」

「ッ、おいスラ公、テメェ何しやがった!?」


 膝から倒れたタクトを見てケンジはスライムへ剣を向ける。

 だが今度のスライムはその場を微塵も動かない。

 その様子に少し驚きつつもケンジは退かない。

 しかし剣の切っ先こそ向けたが攻撃は出来ない。

 タクトが苦しむ原因を作ったのはスライムであるが、それと同時にその苦しみを取り除くことが出来る可能性を最も多く持っているのもまたスライムなのだ。

 最悪の場合、スライムを殺したためにタクトが死んでしまう可能性すらある。

 故にケンジは動けない。


「け、……じ」

「タクト!?」

「だい、じょぶ。ちょっと、頭が痛い、だけだ」

「馬鹿言うな、顔色真っ青じゃないかよ!!」

「いいから、それを下ろせっ」

「っ、あーもうっ!!」


 タクトの怒声にケンジは頭をガシガシと掻き、その後剣を鞘へ納めた。

 顔色の悪いタクトは、それでもどこか嬉しそうにスライムを見て、そして近寄る。


「……、ケンジ。心配、するな。大丈夫、これは僕達にとって有益なハプニングだ」

「どう有益なんだよ、そんな苦しそうにして……」

「これは、そうだな、あれだよ。普段泳がない奴が三時間ぶっ続けでバタフライをやるみたいなもんだ。言ってしまえば筋肉痛さ」

「それって、さっきの話の?」

「ああ、そして……」


 タクトは直立し、右腕を真っ直ぐに前へと伸ばす。

 掌を上に向けて広げ、そして笑う。


「これが、苦しんでいた原因。対価としては安い物さ」


 広げた掌の上で、光が炸裂した。

 眩い閃光が辺りを包み、そして一瞬の後に消え失せる。


「くっ、何だ?!」

「魔法だよ、このスライムの使える魔法。こいつは光に属するらしいよ? そして、飯の対価として僕の頭に魔法の使い方を突っ込んだ。それを整理するまでに結構苦労したけど、まあ、なんとかなった訳で?」

「……苦労ってどんなだよ?」

「指定された数字に対し四則演算を同時に行うみたいな?」

「うえ、酔いそう……」


 おどけた調子で言いながらもケンジは内心ホッとしていた。

 この訳の解らない世界に一人で居るという状況を考えたくなかったのだ。


(あ、そうか。だから皆かたまって動こうとするのか。不安だから、そして離されないために、相手に嫌われないよう気を付けながら)


 ケンジは何かが解った気がした。

 そしてそれを頭の隅へ蹴り飛ばしつつも本当に大丈夫かとタクトを観察し始める。

 タクトは己の身に起こった不可思議現象を全面的に受け入れている節が見て取れた。

 存外夢見がちな男なのかもしれないとケンジは思う。

 地球の日本に居た頃のタクトは抜身の刃だった。

 相手を目線で切り、瞬時に粗探しをして存在を批判する。

 無差別にそれを行っていた訳ではないが、気に食わないと思ったら遠慮なく正論で以て相手を攻撃する毎日。

 それ故に煙たがられいつも一人だった。

 暴力沙汰に発展し、相手の身体にある指という指を全部砕くという凶行の後はそれに拍車が掛かった。

 ケンジとて、出会い方が違えば遠巻きに見る者共の一人だったかもしれない。

 残酷さが服を着て歩いている存在、とは誰が言ったのか、正しくその通りだとケンジも思っていた。

 しかし、話してしまえばその印象も払拭せざるを得ない。

 タクトという少年は世の中の理不尽や不正が嫌いだったのだ。

 それが一般の人が抱える嫌悪を超えアレルギーに匹敵するレベルのモノであった事と、若さ故に感情のブレーキが未熟だったことが災いしてそれらの事件が起こったのだ。

 その要素を抜いてタクトを見つめた場合、それは只のゲーム好きな少年だった。

 話すのは専らケンジからであったが、特にRPG系統の話題を振ると目を輝かせてとっても嬉しそうに笑い、その口も饒舌に言葉を吐き出すのだ。

 故にケンジはタクトという少年が嫌いではなく、行動を共にする内にその良く動く頭脳に惹かれた。

 一体何をどうすればそんな考えに成るのか、と思うような事態が幾つも起こった故の感想だったが、その浮世離れした思考体系はケンジと縁の遠い物であり、故にタクトと何かをするときは飽きが来なかった。

 そのタクトが今、スライムをその腕に抱えて満面の笑みを浮かべている。

 満面の笑みを浮かべるタクト、それを見てケンジは仄暗い感情を覚えた。

 それは自分に対する不甲斐なさである。

 ケンジはその表情を自分が引き出したいと思っていたからだ。


(……こう大規模じゃないけど、こいつの存在は非常識で、だからそれが楽しかったのか? こいつがRPGを楽しむように、俺も小説の主人公でも見るような気持だったのか?)


 迷いが生じる。

 己はタクトが向ける信頼と同じモノを抱いているのだろうか、ただ面白がっている野次馬なのではないか。

 それらの思考がケンジの頭を重くする。


「ケンジ?」

「ッ、悪いちょっと考え事」

「珍しいな、ケンジが考え事とか」

「るせぇ。……んで、魔法ってどんなのが使えるのさ?」

「おお!! それが面白いことにな?」


 ケンジは己の迷いすら頭の隅へ蹴り飛ばした。

 それら蹴り飛ばしたモノが順調に積み重なっているとも知らずに。

 二人が笑い、一匹が震える。

 旅は少し賑やかに成った。

*注意

 タクト君が結晶を呑んだ時点でケンジはタオルマンである。

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