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91章目 ホテル受付
てくてくと数分歩いてようやく建物へとたどり着いた。
「まずはホテルのほうに行きましょうか」
デニスさんが言いつつ、英語で|ホテル入り口《Hotel Entrance》と書かれた自動ドアをくぐった。
中はふわっと涼しい風がやってくる、同時に何かレモンのような香りがする。
「予約はしておきましたので、すぐに入れますよ」
荷物といっても小さなもので、何回も洗濯をしながら来ている。
そんなこともあって、背負っているリュックが、俺のほぼ全荷物だ。
受付のやりとりはデニスさんが全部してくれた。
だから俺らはその様子を見ているだけだった。