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86章目 お目覚め
出発してしばらくして、ドーム間の高速道路へと入る。
高級車のホバー車と呼ばれる空中に浮かびながら飛ぶ車が、時速200kmくらいで飛んでいった。
法定速度はよく知らないが危ないように思う。
「皆さん、おはようございます」
「おはよう、エリーゼ」
澤留が声を返したが、ふとエリーゼを見た。
「あの方が何やらよろしくなかったので」
要は嫌いだったようだ。
「フロッピー。2枚目のね。見せたいんだけど大丈夫かな」
「はい、大丈夫ですよ」
世界の秘密の少しが、これに隠されていると思うと、本当かどうか疑問に思う。
でも、俺らは、本物の伝説に会った。
だったら、それを信じるしかなかった。
そして、読み込みがはじまった。