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84章目 慌ただしく
「おはようございます、デニスさん」
俺がドアを開けて挨拶をすると、にっこりほほ笑んでいるデニスさんが立っていた。
「おはようございます。8時までに朝食を終えて下に集まってくださいね。次のドームに向かいますので」
「分かりました。これから、相方を蹴り起こすところですので」
「……ではごゆっくり」
どういうことなのかを察したようで、デニスさんはドアを閉めた。
ちなみに言えば、澤留はこの時にはすでに起きていて、ベッドの上で座りながらも背伸びをしていた。
「おはようさん、8時までに朝ご飯終えないといけないんだ」
「そうだよ」
ふぁ~とあくびをしながらも立ち上がり、そのままトイレへと。
そしてしばらくしてしっかりした顔つきになって出てきた。
朝ごはんは軽めに、それでもワンプレートでしっかりとした量がでてきた。
それをどうにか食べ終わるころには7時半となっていた。
荷物はほとんど荷解きはしていなかったことが幸いして、準備にさほど時間がかからなかった。