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80章目 次の目標
「それで、今度はどうするつもり?」
食器も洗い終わり、テレビを見ている俺らに、アリスさんが聞いた。
「隣のドームへと向かおうかと思っているんだ」
デニスさんが答えてくれた。
「一つ隣というと……」
俺が思い出しながら言う。
「スクラロースだね。アルギニン、シトルリンと比べて小さく、研究機関が中心だと聞いているよ」
沢郎さんが話してくれた。
「そうそう、その通りです。火星総合研究所がドームの4分の3を占めています。火星の北米条約連合にとって、最大の学術研究機関です」
どうやら、また勉強をしないといけないようだ。