74/137
74章目 伝承
本によると、地球にいた頃からあるような都市伝説として、スーザンは位置付けられているらしい。
百年も昔の話は、とっくに忘れられていると思っていたが、そうではないようだ。
中身としては、スーザンにまつわる都市伝説で、司書さんが言った通りのところにあった。
内容としては、地球から迫害で追われた一派が火星へとやってきて、街を作った。
だが、火星は徐々に荒涼とした土地になっていき、自然環境も悪化する。
その時に、一派の長であったスーザンがそのすべての責を負い、眠りについた。
どんな眠りかは知らないが、そこから寝続けているらしい。
一方でその一派も消え失せて、あとはスーザンだけが残された。
彼女が起きた時、女王として即位するために、いまだにどこかで眠っているという。