43/137
43章目 市庁舎
市庁舎はとてもきれいだ。
写真でしか見たことがないが、看板から考えるに、どうやらボストンをモデルにしたようだ。
「綺麗なところですね」
「ありがとうございます」
俺が言うと、デニスさんが嬉しそうに答える。
本心から褒めらていることが分かっているのだろう。
「この市庁舎は、第3段階が作られた当初からあるのです。おおよそ100年前と言われています」
ちょうどアセスルファムで入植がはじまったころだ。
そのころに、すでに第3段階を作り始めていたようだ。
と言っても、大きな差があるわけではない。
そのため、俺は簡単に流すこととした。