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28章目 停電
家にいると、外でなにか騒ぎが起こっている。
電力系統が完全にマヒした結果、インフラは全滅した。
そのため、外に出て、それらを探し求めているのだろう。
今のところ、空気も異常無し、電気こそないが、水は地下の倉庫に30Lほど備蓄しているのを見つけたし、乾パンの類の食料もある。
一応籠城しようと思えば、可能な状態だ。
「とりあえず、神居さんたちが帰ってくるまでは、家にいた方がよさそうだね」
俺は澤留に言った。
とたんに、電気が切れた。
その範囲は、どうやらドーム全域のようで、光が一瞬にして失われた。