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18章目 グルコンへ
アルギニンまではグルコンとピロリンのドームを通過する必要がある。
「そこまでどうやって行きますか」
「そりゃ、こうやって郊外施設を経由しながらになるだろうな」
俺が沢朗さんに聞いてみると、すぐにそう返してきた。
「外から回るんだから、それ以外に方法はないだろうしな。飛行機でも使えば別だったんだが、郊外施設をめぐって、検査するっていうのも、俺に課された仕事だからな」
沢朗さんが笑いながら言っている。
「ついでに仕事してたから、通る郊外施設全部見て回ってるってわけですか」
「こうでもしなきゃ、バギーの使用許可が下りなくてな。ああ、ちなみに二人の現況は、社会見学という形を取ってるから」
「じゃあ後でレポートとか書かされたりするんですか」
澤留が沢朗さんに聞いた。
「それは多分ないだろうけども、感想やアンケートは聞かれるかもな。社会見学の期間は夏休みの残り期間。これで、どこまでいけるかな」
楽しそうに沢朗さんが言っていると、遠くの方に輝く何かが見えた。
「そら、もうすぐ着くぞ。あの光っているところがグルコンだ」
沢朗さんが続けて俺たちに教えてくれた。