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17章目 目標地点
次の郊外施設には、特にこれといって無かった。
ただ、ライトメイヤーが電源装置をいじり、喜んだ顔をしているのが気になった。
バギーに乗り込んで、次の郊外施設に移る間に、ライトメイヤーに俺は聞いてみた。
「さっきは何してたんですか」
「ああ、公楽からの返信を受け取ったんだ」
「なんて言ってたんですか」
「今はアルギニンで施設管理部の部長をしているそうだ。名前を変えてはいるらしいんだがな」
アルギニンは、第3段階のドームの一つで、旧北米条約連合が所管していた。
今では、独自のAIによる整備が行われているところでもある。
「じゃあ、まずはそこを目標にしましょうか」
沢朗さんが、みんなに提案する。
それからバギーにアルギニンの座標を入力した。
「つかまっててね。目標は、アルギニン」
アクセル全開で、アルギニンを目指すことになった。