表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/137

16章目 連絡手段

地上では、バギーにライトメイヤーを乗せている澤留がいた。

「もう、やっときた」

澤留が怒っているが、差と言っても、たかが2分ほどだ。

もしかしたら1分かもしれない。

「行くか」

バギーを前にして、沢朗さんが言った。


みんながバギーに乗るのは狭かったが、どうにか乗ることができた。

いくつかの荷物をトランクに入れ直し、ライトメイヤーが入れるようにスペースを作った。

「みんな、シートベルトは締められたか」

「大丈夫です」

俺が沢朗さんに答える。

運転は沢朗さん、助手席には嬉子さん、後部座席に澤留と俺とライトメイヤーが座る。

「よし、では出発だ」

ギアを入れ、アクセルをゆっくりと踏み込むと、バギーはその踏み込みに従って走り出した。


数分間、砂をはじいているカンカンという軽い音だけが聞こえていた。

「そういえば、ライトメイヤーさん、出ていく直前に触っていた装置、アレで何していたんですか」

俺が気になっていたことを聞いた。

「ああ、二人に合図を送っていたんだ」

「合図?」

「ああ、誰一人として、二人を除いて誰一人として気付くはずがない方法でな」

ライトメイヤーは、自慢しているような表情になっている。

「どうやったんですか」

沢朗さんがライトメイヤーに聞く。

「電波だよ」

「電波?」

俺が思わず聞いた。

触っていた装置は、電源装置のような物で、電波を出すような物ではない。

「送電線を伝う中に、信号をまぎれさせたんだ。二人がどこにいても、必ず分かるはずだ。どこへ向かうか分からないが、バギーで砂漠をさまよっているってな」

「…さまよってはいませんよ。次の目的地は、すぐ隣にある郊外施設になります。飛び石状にあるから次々と渡り歩くうちに、次のドームへ辿り付けれるってわけですよ」

「そうか、ならいいんだ」

ライトメイヤーは、目をつむり、次の目的地につくまで寝ると言って、いびきをかき始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ