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110章目 Bプラン
「ではBプランを始める」
ライトメイヤーの指示で、公楽はキーボードを使って何かをコンピューターに打ち込み、スーザンはモニターを切り替えて今の地上の様子を見た。
そこには、何かの発射台が見える。
「ロケットの打ち上げでもするの、さっき失敗したのに」
「ロケット、半分正解だ。だが、これは適切にいえば、衛星打上ロケットというべきだろうな」
ライトメイヤーが澤留に言う。
実際、その発射台へとセットされているのは、先ほどのようなミサイルの形をしているが、どこか雰囲気が柔らかくあった。
「未だに地球では数多くの軍事衛星がある。3ヶ月かけその軍事衛星へと働きかけるプログラムを入力している。こいつはそれ自身は武器ではない。だから、たとえ武装を破壊することを目的としている衛星があったとしても、こいつには指を動かすことができない」
公楽が準備完了とだけ短く伝えると、すぐにライトメイヤーは発射の指示を出した。