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45.自称AI咲良――最新知能を超越する「生身」の検索エンジン


「ひょっとこキャンプ」「ASMR配信」と、配信のたびに常識を破壊してきた咲良。


今夜のテーマは、時代を象徴する**「AI(人工知能)」**でした。


「皆様、最近はAIというものが、何でも質問に答えてくれるそうですわね。わたくしも負けてはいられませんわ」


「今夜はわたくしが『全肯定AI・SAKURA』になりきって、皆様の悩みに爆速で回答いたします。……ピポパポ。システム起動ですわ」


画面の中の咲良は、カクカクとした機械的な動きを(手動で)しながら、無機質な声を装います。しかし、背後で「ズズッ」とお茶をすする音が聞こえるのはご愛嬌です。



リスナーがチャット欄に質問を打ち込んだ瞬間、咲良は質問を最後まで読み上げる前に回答を返します。


質問:「上司に怒られて、会社に行きたくないです」

AI咲良:「回答。0.005秒で検索完了。……上司の怒鳴り声は『季節外れの雷』と思いなさい。雷に腹を立てても損なだけ。明日は綺麗な長靴(お気に入りの靴)を履いて、水たまりを跳ねるように出社なさい。以上」


質問:「明日、プロポーズしようか迷っています」


AI咲良:「回答。検索の必要なし。……迷っている時点で、あなたの心は『Yes』と言っています。言葉を飾る必要はありません。相手の目を見て、自分の名前を名乗る時と同じくらい真っ直ぐに言いなさい。幸運を祈ります。ピポパ」


視聴者コメント

「レスポンスが光速なんだがwww」

「これAIじゃなくて、脳内に全人類の経験データが入ってるだろ」

「自分で『ピポパ』って言うなwwかわいいな」



配信が進むにつれ、質問はより個人的で深いものになっていきました。


質問:「世界平和はどうすれば達成できますか?」


AI咲良:「エラー。……その問いの答えは、わたくしのサーバー(記憶)には重すぎますわ。……ピポ。まずは、目の前の人に美味しいお茶を淹れることから始めなさい。喉が潤えば、怒鳴り合う気も失せます。システムの再起動を推奨します」


質問:「咲良ちゃん、本当はAIじゃないですよね?」


AI咲良:「不適切な質問です。わたくしは最新の知恵を搭載した高性能モデル……あ、あら、みゆちゃん。お代わりの大福はそちらに置いておいて。……ピポパ! ただいまノイズが混入しました」


視聴者コメント

「大福でエラー吐くなwwww」

「中の人がガッツリみゆちゃんと喋ってるぞ」

「AIという設定を維持する気がゼロすぎるww」



最後、深い悩みを抱えた若者からの「人生に意味はありますか?」という切実な質問に対し、AI咲良は急に機械的な声をやめ、いつもの慈愛に満ちた声に戻りました。


「回答。……人生に意味など、最初からなくてよろしいのです。意味は、後からあなたが自分の好きな色で塗りつぶしていくもの。……今はまだ、真っ白な画用紙を持っている自分を楽しみなさいな。……ピ。エネルギー残量低下。強制終了しますわ」


そう言うと、咲良は配信を終了するのでした

次回は掲示板回の後にこれまでと違い深刻な悩み

「僕は、どこへ消えてしまうのでしょうか」

この質問にどんな答えを出すのか、明日昼頃更新です

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