表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
132/253

第124話:【速報】HAL、地声配信で過去を告白。天才の仮面が剥がれる


1:名無しのVオタ

昨日のHALの配信、アーカイブ見た。 正直、声が震えすぎてて聴いてるこっちまで心臓痛くなったわ。


2:名無しの生徒

俺、たぶんだけどHALと同じクラスだったわ。 あいつ、成績はなんでもトップなのに教室ではいつも下向いてて、何を考えてるかわからない奴だった。 それがネットで「王様」やってるって知った時は正直ムカついたけど……昨日の「怖い」って言葉、あれは本物だったな。


3:名無しの帰宅部

実は俺、HALのことずっと嫉妬してた。 あいつは頭もいいし、ネットの世界では無敵で、誰も手が届かない場所にいると思ってたから。 「画面の中にしか自分の臓器がない」なんてカッコいいこと言いやがって、選ばれた天才なんだろうなって。 でも、昨日あんなに弱々しい声で泣きそうになりながら喋ってるのを聞いて、……ああ、こいつも俺らと同じで、ただ必死に逃げ場所を探してただけなんだなって気づいたら、嫉妬するのが馬鹿らしくなったわ。


4:名無しの生徒


3 わかる。俺も嫉妬してた側だ。 完璧なプログラム組んで、アンチを論破して……。 でも昨日の配信は、あいつが「完璧な自分」を自らぶっ壊してた。 あんなに不器用で、たどたどしいHALなんて見たくなかったけど……見てよかった。


5:名無しの考察担当 ましろの時もそうだったけど、咲良(咲子)プロデューサーのやり方は一貫してるな。 「武器」を奪って「生身」にさせる。 HALにとっては、あの合成音声と卓越した技術が、他人と向き合わないための「最強の盾」だった。 それを物理的に(電源ごと)引っこ抜くお婆様、マジで外道だけど愛があるわ。


6:名無しのVオタ 地声になった瞬間、同接(同時視聴者数)が一時的にガクンと落ちたけど、最後はむしろ増えてたな。 「天才ハッカー(風)」としてのHALに惚れてた奴らは去ったけど、 「不器用な少年」としてのHALを応援したいって奴らが集まってきた。


7:名無しの生徒 HAL、これから学校に来るかな。 もし来たら、「昨日の配信、良かったよ」って言ってやりたい。


8:名無しの考察担当 さて、これで一期生のうち、ましろ(嘘)、アイリス(責任)、HAL(孤独)が「解体」されたわけだ。 残るは、ギャンブル狂の華蓮。 金とスリルにしか目がなくて、自分さえ愛してないようなあのお騒がせ娘を、咲良さんはどう料理するつもりだ?


9:名無しの生徒 華蓮は手強いぞ……。 あいつ、負けても笑ってるような壊れた性格してるからな。 でも、咲良さんなら「本当の勝負」ってやつを教え込みそうだわ。


【佐藤家のリビングにて】

「おばあ様……。掲示板、HALさんへの嫉妬を告白する人まで出てきてます。あんなに拒絶されてたのに、弱さを見せたら、みんな彼に歩み寄り始めました」


みゆが驚きながらスマホを見せると、咲子は優雅にクッキーをかじりました。


「ふふ。完璧なものに人は憧れますが、綻び(ほころび)があるものにこそ、人は愛を注ぎたくなるものですわ。HALさんは今日、初めて『愛されるための隙』を世界に見せたのです」


咲子は、次の資料に手を伸ばしました。そこには、大量のカジノチップと、不敵に笑う「華蓮」の写真が。


「さて、次は華蓮さん。……彼女は、自分が何を失っているのかさえ、ギャンブルの快楽で忘れている。……一度、徹底的に『底』を見ていただきましょうかしら」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ