第8話 悪友だった彼
最初に言っておくが、俺は特に侵略には興味がない。そもそもあまり馴染みのない言葉だったけど、面倒くさ過ぎるだろって思った。
だって自分の管理だけでもままならないのに、何億人の世話を一生しなきゃいけないなんてお金貰ってもやらないね。
ただパロはそう思わないらしい。まぁ、彼には彼なりの考え方があるんだろう。
パロによれば、返事はすぐじゃなくても良いとのことだった。俺としてもその方が助かる。
パロはもうすぐ出発するらしい。俺はそれまでの間に考え、当日返事をすることにした。
出発の日、俺は寝坊した。いや、ほんとに悪気はないんだよ。ただ目覚まし時計をかけ忘れただけで。
パロはさすがに返事すら来ないので家に来てくれた。優しいな。
「後5日、後5日だけ寝かせて…そしたら行くから」
パロは最後の一言を聞いて安心したようだった。
「じゃあなんとか5日で侵略終わらせてくるわ!終わったら遊びに来てよ!」と言って、パロは地球に向かった。
5日後、目を覚ました俺は地球に向かった。しかし、そこにパロの姿はなかった。
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