第2話 海は甘くない
人間が多い陸地にいると大変なので、今日は海に行った。俺泳げるんだぜ、凄いだろ。誰も褒めてくれないから自分で褒めていかないとやってらんないよ。
地球の海は結構涼しくて気持ちいい。沖まで出ちゃえば足を引っ掛けることもない。ずっとここにいようかな。
そう思っていたらなんかトサカが付いた牙の鋭い魚に噛まれた。小さいとはいえ痛い。これがサメってやつか。
魚なんだから黙って水草でも食べてろよ。あ、でもこれは「怪獣なんだから倒されろ」とセットになる考え方か。やめよう。
他に不満があるとすれば、海の水はしょっぱい。前ヒーローに殴られたところにちょっと沁みるんだよね。殴るならともかくビームとか打つなよ、防げないやん。
暇だったからふわふわ浮いてた塊突っついて遊んでたら急にめっちゃ痺れた。クラゲかこれ。たまにめっちゃいるところあるけどもう近づきたくないわ。
結構泳いでるとめっちゃでかいクジラがいたからやっほーって手振ったら逃げられた。告ってないのに振られるってこういう気持ちなんだね。
なんか寂しくなったから海は暫く行くのやめよっかな。
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