表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/137

3.柩の守護者・マグネス

まだ知られていないことではあるが、現在ダンジョンと呼ばれるこの地下空間は元々、太古の昔この地に存在した国の王墓である。

ここには何代もの王が眠っており、多数の副葬品も棺の周りに埋められている。そして、古代の人々は盗掘を防ぐため王墓全域に高度な召喚術式を施し盗賊から王の遺体を守った。

そして玄室につながる隠された横穴がいくつかの階層に存在している。

そしてそこにはある者たちが配置されている。その王の治世における最強の戦士。彼らは王への忠誠心から死ぬこともなく何千年もこの部屋を守ってきた。

「剣圧圧縮。射出。」横穴に侵入してきた光源めがけ彼は攻撃を開始する。

私の名前はマグネス。最強の聖剣士棺の守護を任された名誉ある立場だ。

とはいえ一発目は侵入者に対して効果がなかった。大抵のものはこれでカタをつけることができたのにだ。

もう一発。今度は本気だ。頭を狙う。


やはり効果がない。頭に直撃させたのに普通に歩いてくる。

「マジか。」私は思わず呟く。信じられない。自分をミネルヴァの鏡で見たことがあるが、攻撃力はカンストしていた。

相手はどんどん近づいてくる。なんなら談笑している。

そうか。この何千年もの間に人間は進歩したのだ。私など敵ではないレベルに。そう考えると悔しいが、どこか清々しい気持ちにもなった。

「王よ。我々が繋いだ世界はついにここまで来たのです。なんと誇らしいことでしょうか。」

私は王の棺に語りかける。

微かに王の声が聞こえたような気がした。だが、私は棺の守護者として責務を全うする。そこは譲れない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ