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4.明らかな地雷求人だけど防御力カンストなのでなんとかなるでしょ。

 「昨日は鈍器にされなくて済んだな。」私は考える。

「あれ?今日は機嫌良さそうですね。」レオンが私の顔を覗き込んで言う。

「そう?私はいつもご機嫌だけど?」

「いつもよりですよ。」

「まあ、小さな幸せがあったの。」私はレオンを横目で見ながら言う。

「それより、次のダンジョン潜りはいつにしますか?二人で潜るかこの前にパーティーと行くか。もう決めたほうがいいと思うんですが?」レオンは真面目そうに言う。

「まあ、そうだね。前回はあまり稼げなかったからのんびりしている場合じゃないね。」

「次の計画を立てましょう。俺たち中級パーティーはこうやってこまめに仕事がないか確認しないといけないんですから。」

「そうだね…ギルドに行くの面倒くさいな。人多いしみんな武器をじゃらつかせるからあっちこっちに当たるし。」

「ですよね。ギルドから帰ると絶対痣できてますよね。」レオンは苦笑いする。

「私はできたことないけど。」

「そりゃあそうでしょうよ。」レオンは笑う。


ギルドにて


「良い依頼があるといいですね。」二人で掲示板を眺める。


数分後


「ないね。」

「ないですね。」

「全部微妙ね。今日はあんまり深いところにはいきたくないし。」

「ですね。今日は休みにしますか…って、なんだこれ?」レオンが驚愕する。

「どれどれ?えぇ?!」私も驚愕する。

「この依頼受けます?」レオンが依頼用紙を手に取って私に見せる。


依頼内容は薬草採取。なんと報酬は金貨100枚である。


「怪しくない?」私は訝しむ。

「でも報酬の踏み倒しは向こうもできないはずですからね。ルールなので。」

「しかも薬草もありきたりなものだし、危険地帯でもない。」

「怪しいですよね。やめますか。」レオンはそう言って紙を掲示板に戻そうとする。

私は考える。

「いや、行こう。」私は提案する。

「え?行くんですか?こんな目に見えた地雷に突っ込むんですか?」レオンは正気かこいつという顔をする。

「もし初心者パーティーがこれを間に受けて被害を出したらダメでしょ?だから私たちが人柱になる。」

「大丈夫ですか?しかも外なので盗賊とかに待ち伏せとかされてるかもしれませんよ。」レオンは心配そうに言う。

「大丈夫。盗賊ごときが私の防御を抜くことはできない。いざという時はあなたは私を囮に逃げて援軍を連れてくる。そいつらを捕まえれば金貨100枚を内蔵を売ってでも払わせる。どう?完璧な作戦でしょ?」私は悪い顔をする。

「えぇ…」レオンは困惑している。

二人で依頼を受けるか受けないか言い合っていると後ろにいきなり大男が現れた。

「もしもし、あなた方はこの依頼を受けるつもりなのですか?」

私とレオンはいきなり現れた大男を無言で見つめる。

「いきなり声をかけて申し訳ない。私もその依頼に目をつけていたのですが、その、ここに来たばかりで勝手がわからずどうしていいものかとここで数時間立ち尽くしていたのです。」

「あなたもこの依頼を?」レオンが尋ねる。

「はい。これを受けようとする人について行こうと思っていたのですが誰もこの依頼を受けないものですからどうしたらいいかと。」大男は悲しそうに言う。

「まあ、明らかに怪しい依頼だもんね。」私は呆れる。

「初心者なのでいまいち分からなくて。申し訳ない。」大男は俯く。

「あなた、初心者とは言ってるけど、冒険者になりたてってだけで腕は立ちそうね。」私は大男の筋肉のつき方や目つきを観察しつつ尋ねる。

「ええ、まあ遠いところで戦士をしておりました。大抵の武器は扱えます。」大男は頷く。

「じゃあ決まり。あなたも来てくれる?」私は尋ねる。

「ぜひよろしくお願いします。」大男は礼儀正しく頭を下げる。

「いいですね!強そうで頼もしいです。僕レオンっていいます。よろしくお願いします。」

「私はイリーナ。タンクをやってる。」二人で自己紹介する。

「ほう、タンク?興味深いですな。おっと、私も自己紹介をしなければなりませんな。」

大男は一呼吸置くと口を開いた。

「私の名はマグネス。柩の守護者マグネスです。」大男は丁寧に自己紹介した。

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