第23話・努力
「もー・・・・・・おそい!・・・・・・あれ?ココット?いつからいたっけ?」
「ひでえだ!おいらを忘れるだなんて!おいら、この体だと動き回りづらいのに、おいらを置いてスィルはスタスタ行っちまうなんて!」
「キャー!ごめーんっ!わかったから足に土かけないでよー!」
それぞれの悲劇を背負い、何を望むのか。
なぜ同じような年頃の男女が都合よく集まったのか。
それを知るのは後何時間要するのだろう。
知らない。
知るはずもない。
ただ無謀に明日への足場を作り、踏み出していく。
それしか今はできない。
それが何かの解決策になる。
そう信じて。
それからというもの、強くなるためだけに悪魔を倒しまくり、ルークはさらに名が知れるようになったんじゃないかと思う。
私も私なりに努力をして女の子達を守れるようになった。
だけどやっぱり苦労するのは野菜などの食物と何かを洗うところ。
最近は野菜の代わりに花まで食べてる始末だし、川ではもちろん身を清めるけど冷たいったらありゃしない。
「スィル、」
呼ばれた瞬間に冷たい雫が背筋を走る。
「ひゃあっ!?」
そこには濡れた髪のセーナがいた。
「ああ、すまない。」
「セーナ・・・・・・で、何?どうかした?」
「見つけた・・・・・・かも知れない。お願いだ。今すぐシノンを呼んできてくれ。」
何を見つけたのか理解できなかったけどセーナはあわててる様子だったから蝶々を追い掛けて迷子になったというベタな女の子、シノンを探しに行った。
「シノン!シノン!早く来て!」
守護印の存在を知ってからと言うもの守護印の外にはいないから探しやすくなった。
シノンはテケテケと近づいてきたのでシノンの手を握りセーナのところへ急いだ。
「セーナ!つれつきたよ!」




