第二百九十八話
御伽学園戦闘病
第二百九十八話「自己紹介」
席についた突然変異体連中と学園の人間は理事長が口を開くのを待っていた。三十秒程の沈黙のあと、一枚の紙を自身が読みやすい位置に動かしてから目線を上げ、話し始めた。
「休憩も短く、朝早いながら集まってもらい感謝する。ではまず今回の議題からだ。我々は突然変異体を仲間にするための交渉にて[英 嶺緒]という人物を手に入れる事になった。そしてその嶺緒はTIS本拠地にて監禁されているそうだ。
当然本拠地に乗り込む事にはなる。だが前回の失敗を活かし、ある作戦を立てる事にした。その詳細を話す事と、ひとまず協力してもらう突然変異体の皆との顔合わせだ。
では自己紹介を頼んでいいかな」
突然変異体、総勢八名。女二人、男六人。まずは当然リーダーの透からだ。
「[霧島 透]。まぁ知っての通りTISの上にいる馬鹿、[霧島 伽耶]の弟だ。能力は念能力、寄生虫だ。基本何でもできる、今回の作戦では俺が要になるらしいからな。よろしく頼むぜ」
透。銀髪で少しだらしない髪、眼鏡もかけており、胸ポケットからは煙草が見えている。喋り方や口調などが改善されればそれなりのイケメンなのに、正直もったいない感じを醸し出している。
次は一度島に来た事のある青年。
「[大和田 佐伯]です…能力は重力の操作と……薫さんに貰った広域化…です」
黒に近しい青髪に黒ぶち眼鏡、首元まである上着のような服、おどおどした口調に弱弱しい態度。急襲作戦時にも顔を合わせた事はある。貰ったばかりにしては広域化の扱いが上手く、薫がひっそりと一目置いていた存在だ。それも相まってか教師陣は少し期待している。
そして次は地獄の扉が開いた際にニアの拳を受け止めた青年だ。
「うす。[関 優樹]だ。能力は『完全記憶』だ、切替可能で稼働中に見たもの聞いたものを全て記憶できる。そのせいで別に突然変異してないのに無理矢理透に仲間にさせられてる。武術とかそう言うのも記憶できるから並大抵の奴よりは強いけど…まぁ今回レベルになるとそこまで期待しないでくれ。よろしく」
茶髪で黄緑の目と言う良く分からない組み合わせをしている。そして夏なのに黒ワイシャツの上にふわふわが付いているコートを来ている。ピアスも開けていて、助手なのに透とは真反対のように見える。
そして次は数時間前に顔を見せていた二人だ。
「私は[フレデリック・ワーナー]と申します。改めてよろしくお願いしますね、皆さん」
「僕[研狼 雷]!!よろしく!!」
シウは何故だか自身に似た雰囲気を感じ取り、少し特殊な素質を感じ取る事に成功した。それは雷も同じようで、何も考えてい無さそうだがシウの方を向いてペカーっと笑っていた。
雷は成人はしていそうだが言動が結構幼く見える。いや、馬鹿に見える。なので適当に唯唯禍や桃季の傍にでも置いておけばいいだろう、誰もがそう考えた。
「次は僕ですね~[高辰 海斗]です~よろしく~」
金髪赤目、背が高いが妙にだらけている男だ。大会前か何処かで一度女二人と透と共にこの島に来ていたのを見た者が何人かいたはずだ。海斗は常にダルそうにしていて、暇があれば煙草を吸っているような男である。ただ面倒見は結構良いのでクソガキの面倒をよく見させられている。
「んじゃ私~[天谷 要石]よろしく~……あ、能力は『石の生成』ね~」
二人の女の内一人、要石だ。こいつは非常に特殊で、突然変異体の中でも群を抜いて異常な成体をしている。というのも要石は高校生ぐらいに見えるが中身はアラサー、いや正確には覚えていないのでもしかしたらアラフォーかもしれない。
こいつはとある事情によって佐須魔と同じ年齢が止まる呪をくらい、高校一年生からずっとその姿なのだ。
そしてマイペースが多い突然変異体の中でも特に面倒くさがりで、だらけている奴だ。ただ年齢が止まる呪と同じタイミングで謎の寒がりを発症し、常に冬着で過ごしている。
そしてオオトリ。
「[葉金 エリ]!!!庶民とは違うのよ!!!」
めっちゃ偉そうにそう言い放った。全員困惑だ。何故そんなに威張っているのか苦笑いを浮かべながら翔子が訊ねると、エリは堂々と胸を張って答える。
「あたしは!!金持ちだから!!」
「うるせぇ」
すると隣に座ってた透に口を抑えられ、喋れなくなった。凄く不満気に暴れ回るエリを力尽くで抑え、さっさと話を進めようとする。
「俺らの紹介は終わりだ。お前らの紹介は俺がとっくにしてあるから、話を進めようぜ。そっちだって出来るだけ長い事休憩の時間取りたいだろ?」
「あぁ、そうさせてもらうよ。心遣い、感謝しよう」
そう前置きをしてから、本題に移った。
「まず一部の者には伝えたが、今回は数班に別れてもらう。だがこんなタイミングで面識の無い者と組まれても困るだけだろう。なのでそれぞれ生徒会、教師、干支組、突然変異体、その他で別れてもらう。一部例外はあるがね。
ただその中でも別れてもらう、流石に四組だけでは勝手が悪いのでね。そして今からその組み分けを伝える。良く覚え、忘れぬように」
まずは生徒会。
「生徒会は計二班だ。それぞれで共有する名称も添えて発表する。まず第一班から。[櫻 咲][マーガレット・ベロニカ][四葉 桑][蝶理 優衣]の四名だ。編成から見て取れるように攻撃に徹してもらう班だ。少々酷かもしれないが、改定する大会では全チームがTISとの戦闘を交える事になる。そのためある程度は力を肌で感じてもらいたい、そのために君達には突入をしてもらう予定だ」
「分かりました。三人はお任せください」
「はい」
「おっけー、分かりましたー」
「ん~了解~」
「では次、第二班。[白石 梓][城山 躑躅][橋部 虎子][コルーニア・スラッグ・ファル]、四名だ。躑躅君と梓君にやってもらい事があり、そのためには最低限の護衛が必須なので虎子君とファル君をつけた形だ。
第一班とは完全別行動になると予測しているので、ある程度の連携を取る事が出来るようにチーム単位でしっかりとコミュニケーションを取る事」
「はい。分かりました」
「うん。分かりました」
「はーい、分かったよー」
ファルは遅刻しているので返事は無い。
「では次、第三班だ。[神龍宮 桃季][兎波 生良][猿巻 唯唯禍]の三名。桃季君と生良君の二人を唯唯禍君が支え、これから告げる第四班の護衛に努めてもらう。生良君は少々厄介な二人をまとめあげるよう、よろしく頼んだよ。期待している」」
桃季は現在ラックの家で寝かせられている。
「は、はい!」
「おお、生良がやる気だ!あたしも頑張っちゃお!」
「第四班。[兆波 凪斗][柏田 元][時也 翔子][乾枝 差出][name パラライズ][ポメ][松葉 菊][和也 蒼]。この八名とする。この班は教師、能力取締課、エスケープチーム、その他が混ざっているが、面子から見て問題は無いだろうと判断した。何かあれば言ってくれ。
そして見てわかる通り、主戦力だ。第一班と同じ様に突入をしてもらうが、ポメの能力を使用し、特殊な手段を用いる事を決めた。なので唯一確実な会話が出来る菊君はポメの意見などをしっかり、他の者に伝える事」
「うす、何かあるか?ポメ」
いつの間にか菊の頭に乗っていたポメは吠えた。そして菊が通訳する。
「何も無いってよ」
「俺も問題はありませんね。といっても詳細な作戦が発表されていないので、後々口を出す事はあるかもしれませんが…」
「私も何も問題はありませんね。強いて言うのならポメさんとの連携に少し不安がある所でしょうか…ですが菊さんもいるので、大丈夫だと信じていますよ」
「私も何も無いです。薫や絵梨花がいない状況なので主力にしてはちょっと弱く感じるけど……何とかサポートを遂行します」
「私は……一つ、良いでしょうか」
そこで初めて意見が出た。乾枝だ。
「主力と申しましたが、この八名で正面突撃するのですか?それとも何らかの特殊な方法使用し、裏を突いて本拠地に突撃するのですか?」
「後者だ。裏を突く」
「分かりました。それならば移動を申請します」
「ほう」
「まだ指定されていませんが、干支組の[永咲 鶏太]君をこの四班にと考えています」
「何故だい。理由を求めるよ」
「私は干支組が島に来てから、ずっと鶏太君の力に目を付けて様々な使い方を見せてもらいました。彼の能力は降霊術ですが、その干支鳥は非常に強い霊力探知能力を持っています。疑似的にレーダーとして使用出来る程です。その力については私が保障します。
そして敵の位置が分かるのなら非常に動きやすくなります。裏を突くと言っても所詮は相手の縄張り、いつ不意打ちを仕掛けられてもおかしくはありません。
ですがそこで霊力補充チョコなどで半永久的に探知が出来る鶏太君がいれば、精神的な負担も減りますし、何より目標の場所や目標物へ到達するのに素晴らしい時短が見込めるでしょう」
「…ふむ、良い提案だ。受け入れよう。では第四班には[永咲 鶏太]を追加した計九名とする。他には何かあるものはいるか」
パラライズはこの場にはいない。ポメと菊は既に言った。
「僕も文句は無いですね。ただ主力に[駕砕 拳]を入れない事だけは少々疑問を持ちました。詳細はよろしいので、何か意図があるのかだけでも伝えてほしいですね」
「安心したまえ、作戦には参加してもらうさ。ただ拳君は特殊な役割を担ってもらうだけだ」
「分かりました。それなら一切文句は無いですね。鶏太君は何かあるかい?」
「い、いえ…主力って言われるとちょっと緊張するけど……精一杯頑張らせてもらいます!」
「よろしい。では第五班。[鼠田 猪雄][シウ・ルフテッド]の二名だ。少数だが今回の作戦には実質的に参加しない形なので問題はない。シウ君にはある結界を張ってもらいたい、張る場所や内容はその時に伝えるので霊力を温存していてほしい。
そして長い事持続して全力で張ってもらうので猪雄君に護衛や手助けをしらもらう予定だ」
「了解です。出来れば霊力補充チョコを数個で良いので準備してもらえるとありがたいです」
それを聞いた崎田はこれでもかと驚き、悲しそうな顔でシウの方を見た。
「いや…そんな顔されても…良いから準備しておいてください」
「僕も、大丈夫」
相変わらず不愛想だ。
「では第六班。[菜園時 時子][沙汰方 兵助][タルベ・カルム][大和田 佐伯][大井 崎田][name ファスト]の六名だ。言わずもがな、回復班だ。時子君、兵助君、タルベ君で回復を行い。佐伯君の広域化で効率化を図る。そして崎田君は霊力補充チョコなどをひたすら生成し、霊力が足りなくなったらチョコを食べて余った分で生成だ。危険なラインまで言ったら回復してもらってくれ。そしてファスト君には戦闘不能者が出た際の回収、チョコなどの補給等様々な事をしてもらう。非常に重要な位立ち位置のため、後々私と二人で話し合う事になっているので安心してくれ」
「分かりました。二人には劣りますが、精一杯頑張らせていただきますね」
「ちょっと待ってください理事長!」
部屋中に響き渡る声で講義する。兵助だ。
「僕だって戦える!そりゃあ戦闘病を使わなくちゃいけないけど…」
「いや…」
遮ろうとした理事長さえも遮って、フレデリックが言った。
「戦闘病というのは使用すればどんどん侵攻されるのですよ。貴方は重要な回復役です、今回の様に充分な戦力がいる場合は温存するのが先決です。私と佐助の言う事は聞いた方が良いですよ、地獄を見たのでね、数十年前に」
「私の言葉を遮るのはご法度なんだがな…まぁ良いだろう。フレデリックの言っている事はもっともだ。今回は君に戦闘を強いる程逼迫している訳では無い、大人しく回復に徹してくれ。これは警告だ」
「…分かりましたよ…」
ちょっとだけ不服そうだがしっかり納得したようだ。
「私は何も」
「僕は…ちょっと嫌です」
「何故だい、佐伯君」
「僕は戦闘役です……広域化と重力操作があれば、基本どんな敵だって……」
「駄目だ。君は広域化で効率化を図るのだ。これだけは変えるつもりはない、どうか分かってくれ」
すると佐伯はその意図に気付いた。すぐに足を引き、大人しく同意する事にした。
「分かりましたよ…」
「私も問題ないでーす!そのブラック労働は定期的にやってるので!」
ファストはこの場にいない。
「では次、第七班。[霧島 透][葉金 エリ][天谷 要石][高辰 海斗][研狼 雷][関 優樹][フレデリック・ワーナー]の七名だ。全員突然変異体だ。そして今作戦にて最重要である。
透君とフレデリックの能力を使用し、瞬時に嶺緒の場所を特定してもらう。そして確保し、一秒でも早く離脱してもらう。ここは単純、それ以外の事はしなくても良い。戦闘も最低限、出来ればしなくても良いレベルだ。
どうかこの事を頭に入れて、慎重に事を進めてくれ」
「おう。分かってる」
「分かってるわ!!ジジイ!!」
「う~す」
「は~い」
「うん!!分かった!!」
「おっけーす。指示、頼んますよ」
「分かりました。成功させてみせましょう、この作戦」
「そして最後、第八班[駕砕 拳]、そして私こと[平山 佐助]の二名だ。八班は少し特殊な動きをする予定だ。作戦の本軸とはズレた、大会に向けての行動だ。明確に言うと神と砕胡を封じたい。あの二人は非常に協力だ、めった打ちすれば半年は動けないだろう」
そこで組み分けが終わった。
「当初は少数精鋭で行こうとも考えていたが、ある連絡を受けて中断した。筆跡からピンと来たのだが、どうやらニア君のようだ」
そう言って最初に見やすい位置に置いた紙の方を見ながら音読を始めた。
「TISは再加入三人と松雷 傀聖という能力者を使って加入試験を兼ねながら防衛をするそうです。なのでその事を頭に入れて、総力戦で潰してください。何かあれば私も乱入します。
だそうだ」
全員が察した。再加入、恐らく数年前の解散危機の際に抜けた者達だ。英二郎は死亡、ライトニングは無いだろう。となると[アリス・ガーゴイル・ロッド][久留枝 紀太][紗凪架 譽]だろう。全員強力で、早めに潰しておきたい連中だ。
そして松雷 傀聖。大会時、リイカへの急襲があった事を伝えられた佐須魔が必死になりながら叫んでいた名前だ。薫によるといつの間にか敗北していたと言っていたので、相当強いはずだ。
それに取締課によると智鷹と思われる能力者と街で乱闘を起こし、大量の破壊を行った後に姿を消したとも言っていた。今までろくに名前も広まっていなかったので戦闘初心者ではあるのだろうが、注意しなくてはいけない人物の一人であることは確かだ。
「なので総力戦を仕掛ける事にした。TISがどう動くかは構わない、出した指示を遂行するのが君達の役目だと言う事を忘れないでくれ。では一日の休みを取る。
ゆっくりとリラックスをし、疲れを取る事。休校にするので教師も必ず休み、戦闘に備えてくれ。突然変異体は危険が及ぶといけないので一時的にマンションを貸し出そう。二部屋、4LDKだ」
「小さい!!!」
「うるせぇ。充分だろ。ただ本格的にこっちに住むってなったらもうちょいデカい住居用意してくれよ。半年無くてもこいつらはぶっ壊す」
そう言ってエリ、雷、要石の方を見た。全員あからさまに目を逸らしている。
「分かった。その時はしっかりと準備しよう。ただ今回はその二部屋で我慢してくれ。案内は兵助君にでも頼んで良いかな」
「はい。大丈夫ですよ」
「助かる。では会議はこれにてお開きとする。早朝に集めてしまい、申し訳なかった。不参加の者には各班の者が必ず伝えておく事、それでは」
理事長に続いてぞろぞろと退出した。最終的に残ったのは兵助と理事長以外の教師陣。そして第四班のポメ、菊、蒼の三人だ。
「何か考えてるだろ、乾枝~」
「何を言っているんですか、菊さん。あなたは黑焦狐もいるんですから早く帰って休んだらどうです?」
「別に心配される程弱くねーよ。舐めんなよぉ?どれだけ強くなったと思ってんだ!」
「なら楽しみにしていますよ、当日を。私はやる事があるので、先に行ってしまった鶏太君とも話したいですしね。それでは一足先に、失礼します」
乾枝は出て行った。すると調子よく皆帰って行った。結局残ったのはポメと菊のみ。戸締りを確認しながら、最早独り言の様に言う。
「良かったな、ラックが色々考えてて。やっぱ、あいつはすげぇよな。マモリビトだってのに、バレても私を殺さなかった。動揺はしてたけど、過去を見せてくれたから分かるぜ。そりゃああなるよな」
「きゃん!」
「そうだよな。お前も知ってるもんな。でもどうしたら、あんな風にならなかったんだろうな。私は羨ましいぜ、リイカの能力が」
「きゃん!!」
「辛そうってのはそうだな。でもよ、不甲斐ないんだよ。あいつ一人守れる力を持ってなかった。もうそうは行かないが、なんであそこまで力をつけようとしなかったんだろうって…ちょっと後悔してんだ」
「きゃん?」
「まぁ…そうだな。暗殺部隊、私らロッドは元々命狙われてんだよ、大昔から。最近は黑焦狐がブチギレて全部噛み殺したから心配はいらねぇけどな!!……でもその時、私は秘伝の術とかそう言うのが書かれた巻物?書物?みたいなやつ全部引き渡して、燃やしちまったからな。
術式もろくに使えねぇし、クロがいなくちゃ黑焦狐も降ろせない。白煙とか他の奉霊は別の姫の方に目つけてるし…結構辛いなー」
「我を呼んだか!」
「お、クロじゃん。久しぶり、悪いな結構待たせちまった」
「どうじゃった!ロッドの奴は!」
「元気そうだったぜ~?唯一実体のあるお前も心配してたぞ、状況伝えたらめっちゃ嬉しそうにしてたけど。そんなにお前お気に入りだったのか?」
「そうじゃな。我は結構特殊だからな!…久々に青龍に会いたいぞ…」
淋しそうにそう呟いた。
「まぁしょうがねぇだろ。それ暗殺部隊につけられた封印紋だろ?もう紋を使える奴も噛み殺しちまったからな、恨むなら原因を作った私と衝動的に殺戮した黑焦狐を恨め」
「いや、大丈夫じゃ。何とかなるじゃろ」
「なら良いけどよ。そんじゃ、帰るか。朝飯食ってねぇだろ、どっちとも。私も腹減った」
一人と二匹もいなくなった。短い休息、始まるのだあの苛烈な争いが、再度。
・御伽学園
・能力取締課
・干支組
・突然変異体
四つの勢力によって構成される総勢三十七名にも及ぶ全八班の部隊。以下組み分け。
『第一班・突入部隊』[櫻 咲][マーガレット・ベロニカ][四葉 桑][蝶理 優衣] 計四名
『第二班・妨害部隊』[白石 梓][城山 躑躅][橋部 虎子][コルーニア・スラッグ・ファル] 計四名
『第三班・主力護衛部隊』[神龍宮 桃季][兎波 生良][猿巻 唯唯禍] 計三名
『第四班・主力部隊』[兆波 凪斗][柏田 元][時也 翔子][乾枝 差出][name パラライズ][ポメ][松葉 菊][和也 蒼][永咲 鶏太] 計九名
『第五班・戦線結界部隊』[鼠田 猪雄][シウ・ルフテッド] 計二名
『第六班・後方支援部隊』[菜園時 時子][沙汰方 兵助][タルベ・カルム][大和田 佐伯][大井 崎田][name ファスト] 計六名
『第七班・英 嶺緒救出部隊』[霧島 透][葉金 エリ][天谷 要石][高辰 海斗][研狼 雷][関 優樹][フレデリック・ワーナー] 計七名
『第八班・特別突入部隊』[駕砕 拳][平山 佐助] 計二名
第二百九十八話「自己紹介」




