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2章 19話:奴隷

すみません変更点です。

猫獣人【ニャテルー】を【ニャーテル】に変更

ルナをルーニャに変更

ニャーテルは【な】を【ニャ】と発音するのでルナは必然的に無理でした。

すみません。

19話:奴隷


 ルーニャを仲間に入れた後はクレアとひたすらにクエストを行いレベル上げをした。ルーニャをあまり構ってあげられない後ろめたさはあったが、これにはちゃんと理由がある。それは女神騎士のレベル5で習得可能になるスキル【契約】の為だった。

 この【契約】でルーニャの奴隷の契約を解除できるとクレアが教えてくれた為に、休み無しでクエストをやり続けた。朝から小鬼(ゴブリン)や、(ウルフ)を狩り、夜はアンデッドを狩り続けた。おかげでそろそろEランクが見えてきている上に小金持ちだ。

 ちなみにクレアは既に【契約】スキルを持っていたが「どうせなら頑張ったアキ君が解除したほうがルーニャちゃんも嬉しいでしょ」との事だった。

 クエストに行っている間は、ルーニャには一日につきひとつのスキルスクロールを読ませた上で、教会の男達に預けスキルを習得させていた。今では結構なスキルを持っている。

 スキルスクロールはSPを使用しないのでルーニャのような低レベルには最高のアイテムだった。魂に負荷がかかる為に一日につき使用制限があるが一本なら問題が無いらしい。俺も以前たくさん使ったが問題なかったし。

 そして、やっとの思いで女神騎士のレベルを5まで上げ、SPを20支払って【契約】を習得した。


 早速、俺らは冒険者ギルドへ報告をし、そのまま教会へ向かった。


「おにーちゃん!おねーちゃーん!」

 扉を開けると俺らに気がついたルーニャが駆け寄って飛び込んでくる。落とさないようにしっかりと受け止めて抱きかかえる。

「ルーニャ今日もスキル覚えられたか?」

「うん!ちゃんと【回復(ヒール)】覚えたよ!」

「ルーニャちゃんはここにいる叔父さん達より随分覚えがいいわね」

 わざと聞こえるように言うクレア。なにしろ三割程は期限の三日で覚えることが出来ずに結局クレアが指導して何とか五日目で全員覚えたからだ。それに比べ一日で覚えるルーニャは筋が良いと思う。

「えへへ~」

 褒められて笑顔になるルーニャを抱きかかえている為に変わりにクレアが撫でる。

「それで、今からルーニャの奴隷契約を解除しようと思うんだ」

 一気に空気が冷め視線が俺に集まり、ルーニャも不安そうに俺を見つめる。

「えっ?わたしいらニャい子にニャっちゃったの?もっと頑張ります! グズッ、だから捨てないでください!」

 泣きながら必死に訴えるルーニャ。伝え方が悪かったな。と反省をし、一度下ろして同じ目線でルーニャと向き合う。

「違うよ、俺らは絶対にルーニャをひとりにしないから落ち着いてよく聞いてね」

「グズッほんと?」

「ほんとよ、だからアキ君の話をしっかり聞くのよ」

 クレアがしゃがんでルーニャの頭を撫でながら優しく答える。

「う……はい!」

「まずね、俺らがここ最近ルーニャをあまり構えずクエストばっかりしてたでしょ?これはちゃんと理由があったんだ。俺の職業はレベル5で【契約】ってスキルが解放されてね、これを使うとルーニャの奴隷契約を無効にできるんだよ」

「でも、奴隷じゃニャくニャったらわたしの居場所が……」

「そう、本当の意味でやっと僕らの家族になれるんだよ。奴隷って契約で縛られた家族じゃなく自由で自分の意思で一緒にいられる家族になれるんだ。こっちの方が良くない?」

「で、でも……」

「大丈夫よ私達はルーニャちゃんが奴隷じゃなくなっても離れたりしないから。寧ろもっと一緒にいられるわよ?どこに食事に行っても椅子が用意されていない事は無くなるし、水も食器もルーニャちゃんの分が常に用意されるようになるし、首輪を見て嫌な目で見られる事もなくなるわ。その為にアキ君はずっと頑張ってたんだから」

「おにいちゃん、それほんとニャの?」

「ああ、俺の可愛い妹に嫌な思いはさせたくないからな。で、どうする?ルーニャがどうしてもっていうな……」

「おねがいします!」

「わかった。じゃあ首を見せて」

 ルーニャは上を向いた。

「行くよ【契約無効(ヴォイドコントラクト)】!」

 魔法の光で部屋中が覆われ、収まると俺の手には黒い首輪が握られていた。

 どうやら成功したようだった。

「上手くいった~よかった。これでルーニャは俺の妹だよ」 

「アキ君頑張った甲斐があったね。でも、ルーニャちゃんは私の妹でもあるんだからね?」

「……です」

「「ん?」」

「いやです!わたしはおにい……アキさんの事が好きです!いもうとじゃいやニャんです!」

「はい?」

「ちょっと!ルーニャちゃんダメよ!アキ君は私のなんだから!」

 いつから俺はクレアの物になったのだろうか……いきなり仲がよろしくなったようで何より。

「いえ、これだけはおねーちゃんにも譲れません」

「ちょっとアキ君なにかいって!」

「えっ?なんかって?」

「アキさんわたしと結婚してください!」

「嬉しいけどルーニャはまだ子供だから無理だよ。う~んそうだな~あと十年経ったら考えるよ」

「絶対ですからね!」

「ちょっとアキ君!なに約束してるのよ!」

「何かダメだった?子供のいう事だし……」

「だってそのアキ君は私のだし……」

「えっ何?」

「何でもない!」

「じゃあアキさん十年ですからね!」

「うん、でもそれまではおにいちゃんって呼んで欲しいな」

「う~わかりました。おにいちゃん!わたしのためにがんばってくれてありがと!チュッ」

 頬にキスされた。うわーやわらけ~。ルーニャもクレアのシャンプー使ってるから良い匂いするし……ってイカンイカン!

「ア~キ~く~ん!?」

 何故か怒った様子のクレアが呼びかけてくる

「な、なんでしょうか?」

「何でもない!!」

「ベーッ」

 ルーニャがクレアに舌を出す。

「もう怒った!ルーニャ今日はお風呂で百秒数えるまで出さないからね!」

「いやーおにいちゃんと入るもん!」

「お?じゃあ今日は俺と入るか?」

「うん!せなか流してもいいですか?」

「頼むよ」

「じゃあ私も一緒に入る!」

「いやいやおかしいでしょ!」

「何でよ!」


 そんなやり取りをずっと教会で続けていたわけで周囲の確認をした時には『俺さ初めて人を殺したくなったよ』『俺も今日ほど殺戮魔法が使えればって思った日はないぜ』『……爆発しろ!』ドゴーンと俺の後ろの机が爆発した。誰だよ本当に魔法使った奴。

 このままじゃ本当にこいつらに殺されかねない。俺はルーニャをヒョイッと肩車し教会から逃げ出した。


 これからが楽しくなりそうだ!


二章終了時のアキのステータス


Fランク アキ タケハラ Lv15 SP:14

職業:女神騎士 Lv5

所属パーティ名:――  

所属チーム名:――


ステータス

【生命力 Lv5】

【魔力 Lv3】

【筋力 Lv10】

【敏捷力 Lv11】

【精神力 Lv20】


所持スキル

【剣術 Lv4】【槍術 Lv1】【斧術 Lv1】【弓術】【杖術 Lv2】

【盾術 Lv2】【投擲術 Lv3】

【炎魔法 Lv4】【水魔法 Lv1】【土魔法 Lv2】【風魔法 Lv1】【回復魔法 Lv4】

【契約 Lv1】


所持固有スキル

【鑑定 Lv1】

限界突破(オーバーリミット) Lv1】

創造(クリエイト) Lv2】

【Unknown】

【Unknown】


称号

【限界を超えし者】

【女神と共に歩む者】

【猫獣人に愛されし者】


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