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序章
悪夢を見た。
友達と遊んでただけだって。嫌いになったわけでもないって。
だからさ、そんなに強く、腕を掴まなくたっていいでしょ?
ちょ、痛いって。
え? なんで引っ張ってくの?
「・・・ちゃん。ひじりちゃん」
ほら、まなちゃんがあんな顔してるじゃん。真っ青で、目の端に涙を浮かべてる。
って、わあ、痛い痛い痛い!
え、ちょっと待ってちょっと待って。
なんで、そっちに引っ張ってくの?
なんで、私をまなちゃんから放してくの?
「・・・まな、ちゃん」
そんなつぶやきを残して、私はどこかに連れていかれてしまった――――――――――。