表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヴィリジアン  作者: 千月志保
第1章 ムーンホルン
2/170

迎える者たち

「もうすぐ城に着きます」

「そうだね。城に着いて報告が終わったら酒場で飲もう。ろくにうまいものも食べられなかったし」

「さすがグレン将軍」

「それでは、『月下亭』でお待ちしてますよ」

「うん。そうしよう」

 しばらく歩くと城門に辿り着いた。

「これはこれは、グレン将軍。お帰りなさいませ」

「ただいま。いつも見張りご苦労様。何も異常はなかった?」

「はい」

「それは何よりだ」

 そして、くるりとクレッチとデュランの方に振り返って言った。

「僕は一旦城に戻る。君たちは好きにするといい。今日はここで解散してまた後で会おう」

「はい。また後ほど」

 門番と部下たちに見送られ、グレンは城の方に歩いていった。一人になってみると、また先ほどの憂鬱な気分が戻ってくる。ヴァンパイア討伐の任務は本当に気が滅入る。

「お帰りなさいませ、グレン将軍」

「ただいま」

 城で働く者たちに声をかけられるたびに挨拶を返しながら自室に向かっていると、偶然廊下でばったりと宰相のエストルとあった。

「今帰ったのか、グレン?」

「はい。荷物を置いて着替えだけしてから陛下にご報告に行こうかと」

「今回は陛下へのご報告は王騎士が全員揃ってからでいいそうだ。あとの二人もあと二、三日で戻ってくるようだからな。久しぶりに顔を合わせられるぞ」

「そうでしたか」

「いちおう私が大まかな話だけ聞いて陛下にお話ししておく。一休みしてから私の部屋に来てくれ」

「分かりました。伺います」

 グレンは急いで階段を駆け上がっていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ