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ヴィリジアン  作者: 千月志保
第16章 海に浮かぶ橋
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不幸な出会い

「それはヴァンパイアに吸血されて、ソードがヴァンパイアになったから? ヴァンパイアになったって弟は弟、ソードはソードでしょ?」

「吸血されたのではない。吸血させたのだ」

 吸血、させた?

 グレンは呆然とした。

「ソードは……小さい頃、ヴァンパイアに吸血されたんじゃ……」

「私たちの住んでいた村はヴァンパイアに襲われた。私たち兄弟はヴァンパイアを追っていた剣士に助けられて結界に守られた村で暮らすことになった。村には同じような境遇の人たちが集まって暮らしていた。私たちはそこで剣や魔術を教えてもらいながら過ごした。腕が立つようになると、私たちも剣士たちの手伝いをするようになった」


 村で暮らしていた腕に覚えのある剣士や魔術師は、ヴァンパイアに襲われた町や村から人間を救って結界を張った集落に保護したり、いくつかある集落の様子を見に行ったり、他の集落の剣士や魔術師たちと情報交換をしたりしていた。

 ウィンターとソードは二人を助けてくれたセージというなの剣士と得た情報を元にヴァンパイアを追っていた。そして、近くの村でヴァンパイアが目撃されたという情報を得て、早急に村に向かった。そのとき、一人の男に出会った。男は眼光鋭く、体格も良かったが、それ以上に走るスピード、何人ものヴァンパイアを一気に吹き飛ばす魔力、どれを取っても人間離れしているように思えた。

「久しぶりだな、セージ」

 男はセージに声をかけた。セージの知り合いだと分かり、ウィンターは少なからず驚いたが、男の剣裁きに見とれていたソードに襲いかかったきたヴァンパイアに気づくと、すぐに剣で斬りつけた。

「お前も情報を聞きつけて来たのか?」

 ヴァンパイアを斬りつけながらセージが聞いた。

 ほどなく周りにいたヴァンパイアは片づいた。四人は村の無事と、ヴァンパイアが近くに残っていないことを確かめた。

「じゃあな。また。お前たちも元気でな」

 短い挨拶を交わし、男と別れた。後ろ姿を見送りながらウィンターはつぶやく。

「あの人、すごいですね」

 すると、セージが言った。

「あいつは昔から強い冒険者だった。宮廷に剣士として仕えていたなんて噂もあったが、本当かどうかは分からない。ただ、あいつ、ヴァンパイアに噛まれたんだ」

「ヴァンパイアに? でも、ヴァンパイアにもなっていないし、生きているじゃないですか」

「まれにそういうことがあるらしいんだ。あいつの他にも何人か知っている。元から強い精神や魔力を持っている人が多いみたいだ」

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